保育実践の紹介:新しいスケジュールの提示方法・・・幼児の主体性を引き出す"できたねボード"
保育・教育アドバイザーの松本くみ子です。今日は、練馬区にある貫井第二保育園で誕生した"できたねボード"をご紹介します!
”できたねボード”とは?
最近は、場面の切り替えが難しい幼児に対して一日のスケジュールや活動の手順を視覚的に伝える先生や園が増えてきました。とても喜ばしいことです。一般的なスケジュールの提示方法は,まず,手順や流れをイラストや写真(+文字)で示します。そして,終わったものから外すか,今やっている活動に赤枠をつけたり,横にマグネットを貼ったり。とにかく今何をしていて,その次に何をするかが分かるようになっています。
もちろん,こういう方法があう子どももいます。でも,今回ご紹介するのは,スケジュールや手順を積極的にクリアしたくなる!そんな工夫がされたスケジュールの提示方法です。
じゃーん
予定をクリアしたら,下側についているカードをパタンと上側に倒して蓋をします。すると・・・このスケジュールを使用する子が描いたイラストが表示される・・・という仕組みです。自分の描いたイラストを表示させたくて,ついついスケジュールをこなしてしまいます。
素敵だと思いませんか?「自分でできる」ための工夫ですね。「自分でできる」ためには「分かってできる」必要があります。スケジュールが示されていることが「分かってできる」ための工夫です。そして,自分で関心を持ってスケジュールをこなしていくので,いつやるかが「選んでできる」ようになっています。大人に言われてやるのではありません。
もちろん,スケジュールに取り組み始めるきっかけは,大人が提供することもあるとは思いますが。それでも,よし,今からこれとこれをやるぞと,子どもが自ら選んで決定することには変わりありません。
”できたねボード”の効果は?
実は,この写真の”できたねボード”は,今は使われていません。なぜだかわかりますか?正解は・・・
”できたねボード”がなくても,こなせるようになったから
です。効果も実証済み!
大切なのは,「分かってできる」「自分でできる」「選んでできる」こと。「3つのできる」は子どもを救う!
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