見出し画像

【トルコ➡イラン】二日酔いで飛行機乗れず、まさかの陸路で越境!

10年前にシルクロードを一人旅したときの日記をリバイスしています。
中国ウイグル編からぜひ読むと、面白さが増すはずww


朝ホステルのベッドで起きて、あわてて時計を見ると、
イスタンブールからイランの首都テヘランへの飛行機の
出発時間がすぎている。



ちーん・・・・・。

なぜならば、明日から行こうとしていたイランは完全禁酒国家。
「明日からイラン行くんだ」と言ってたら、
店員も横のお客さんも「じゃあ、たくさん飲むことだな!」
とみんながテキーラやラキをおごってくれ、浴びるほどショット飲んだのだった。

イスタンブールの恵比寿こと、タクシムで飲んで踊って飲んではしゃぎした記憶・・


頭痛い!超二日酔い!
シャワーだけ浴び、荷物をまとめ、
受付に兄ちゃんにもう一泊できないか確認すると「今日はFULL」

NOOOOOO!

重たい荷物を引きづり、昔泊ったことのある宿にいくと、1ベッド空いてるとのことでお願いするも「チェックイン15時だよ」と冷たく言われ
【二日酔い】 + 【飛行機乗り過ごし】のダブルダメージにぶっ刺さる!

受付の兄ちゃんに、
かくかくしかじか・・こういう理由でイランにいけなくて悲しい話
という話をしたら
「バスで2日半かけていくのはどう?この後バスあるみたいよ」
とアドバイスしてくれる。
ということで、思っても見なかった≪陸路イラン入国≫を決行!

2日半バス乗るなんて初めての体験・・・!

最寄り駅アクサライにに着いても
全くバスターミナルが見つからない。

「誰かに聞けば大丈夫だろう」と思っていたのに、
聞く人、聞く人が違うことを言うため、雨の中彷徨うこと30分。

気づけばバス発車5分前。【12:25】

大ピンチ!

そこで、携帯いじっているイケメン兄ちゃんに
「頼むから、ここの会社に電話して迷子になってる旨を
 伝えて、詳しい場所を聞いてくれ!」とお願いする。

まじで恩人。ライアン。

彼と一緒になってから更に30分
雨はさらに強くなり、びしょ濡れになって2人で彷徨い、
色んなバスターミナルを渡り歩き、気づけばバスの出発時間【13:00】

ガ━━(゚д゚;)━━ン!!

手配してくれた旅行会社に再度電話で場所を尋ねると、
結局タクシーに乗らないといけないくらい
遠いところまで二人で歩いていたことが判明し、
結局、旅行会社に一度来い!ということに
(いやいや皆、適当に道を教えすぎ!)

タクシーで着いた頃には【13:45】

・・・・・・・・・・出発時間90分も遅れてる!!!!!!!!! 
ズゥゥ━━il||li (つω-`。)il||li━━ン!!

二人でドキドキしながら、系列の旅行代理店に入ると、
同日の違うテヘラン行きのバスにすでに振り替えてくれていたようで、
【14:30に直接ここにバスが来るようにしたから】
と私だけを特別に旅行代理店でピックアップするよう手配してくれていた。

「90分も雨に濡れて大変だったね、もう大丈夫だよ」
と旅行代理店のおっちゃん。

アンビリーバボーーーーー!!!!

助けてくれたイケメン兄ちゃん"ライアン"も
『最後まで見送るぜ』と凄まじい優しさ・・・・・。
朝のダメージが嘘のように二人の優しさでリカバーされていく・・・!

おっちゃんがおごってくれたチャイを二人で
飲みながら話していると、
ライアンはイスタンブール在住シリア人。
アラビア語とトルコ語と片言の英語を話す28歳。

シリアが危機的な内戦の状態にある中、
家族や親戚、彼女にトルコからシリアへ送金し続けながら
日々働いているとのこと。

そして私とバスを待っている間も、
中東系旅行会社が密集しているゾーンだからか、
何度も色んな人に通訳を頼まれ、アラブ系おばちゃま達に
アラビア語で道を教えたりしてました。なんていい奴なのか・・・・!
(そして甘いお菓子もらってた)

雨で迷子になっている私よりも
よっぽど毎日大変な境遇にある彼が、ここまで無償で
色んな人を助けているなんて、日々の自分が情けないくらい。

そんな本当に親切な人達のおかげで、無事にバス到着。
いざ、イランの首都、テヘランへ!!

3列で快適なバスでした

私以外は、95%がイラン人の方のバスということで(代理店のおいちゃん情報)バスの休憩時もアナウンスはペルシャ語のみ。
???となっていたところ
(中国からほぼこんな感じだから、むしろ旅に戻った感じもするw)

英語で話かけてくれ仲良くなったのがペルシャ美人ファラネ!

テヘランで美術の先生をしている彼女は、
休みを利用して皆で自慢の自転車を持って
イスタンブール サイクリング旅を大満喫した帰りだとのこと。

「これ食べて!」(バス乗車中にわざわざ席までくる)
「トルコ最後にビール飲もうよ!」(朝休憩時に)
「両替の交渉してあげるわ!」(国境越え時に)

と、毎回毎回キレイな英語で私をフォローしてくれ、
周りのイラン人の皆様も片言の英語やイラン語で
毎回わーわー色々教えてくれる。

この後ギター持ってるお兄ちゃんの弾き語りも始まった

爆音で音楽が流れるたびに手拍子したり、
通路で踊りはじめてディスコ状態になったりして、マジ明るい。

見たことのない景色が続く


雪山も見える!
緑あふれる場所もある!

色んなトルコの風景を見ながら、バナナマンのポッドキャストを聞いたり、
寝たり、サービスエリアでみんなでわーわーしたり、体操したり、
快適なバスに乗ること2日半。

トルコ側のイラン国境に到着うううう!


でた、また指紋青くなるやつ

国境の荷物検査や、パスポートコントロールは、想像通りの厳しさだったけど、団体バスだったこともあり、空港のように別室に連れていかれることはなく、ようやくイラン側にでれた!と思ったら
同じバスのみんなが「YOKO,WELCOME TO IRAAAAAAN!!」
と優しく迎えてくれてほっこり。(待たせてごめん!なのに涙)

飛行機代は無駄になったけど、たくさんの優しい人たちに出会って、
2日半かけて国境を越える体験ができて、大成功だった。

いよいよテヘランのバスターミナルまで着くと、ここでみんなお別れ。涙
みんな、本当にありがとう!

大量のチャリでてきてわろた。

そして、私はどうやって宿に行こうかと思っていると、
ペルシャ美人ファラネが車を持っている元カレを朝から呼び出すことに。

イランの男女関係は緩いの?なんなの?とドキドキ

そして、元カレEBI、朝7時すぎにバスターミナルにちゃんと来る!
「君が噂の日本人かー!いえーい!」みたいな感じで
超ハイテンションだし、英語も話せるし、朝ごはんまでおごってくれた。

甘いゴマ味のおかゆ?

そしてチェックインまでファラネの実家へお邪魔することに。
(元カレは家の前まででお別れ、イスラム厳格!)

シャワー、洗濯、ランチ、昼寝と
いきなりの珍客を朝早くからママとパパがもてなしてくれ、
昼寝後には、親友の女子2人まで遊びにきてくれた!

最高すぎる、テヘランガールズ(家の中はヒジャブ外してOK!)

「彼氏は何歳から何歳までOK?」「今まで何人と付き合った?」
と、日本でも数年していないような恋バナしたり、

イランの文化について色々教えてもらったり、
ファラネのママと夕飯つくって皆で食べたり、
女子高生のお泊り会みたいで超楽しい!!!!


私のデジカメでこの旅初のセルフタイマー

最後はホステルのチェックインまで手伝ってくれ、
同部屋になった人達にまでみんな「ベストフレンド葉子をよろしく!」
と、挨拶をして帰っていきましたw

皆、次の日仕事なのに遅くまで遊んでくれた&私は一銭も使っていない。
まじでみんなありがとうすぎる。

「イラン政府は私達を地獄に連れて行く」
「今の生活をよくするには革命しかないと思う」

楽しい時間の端々にもでてくる
今の生活、イラン政府に対する不満。

でも、そんな話の後には決まって楽しい話をしてくれる。

政治的には世界でも有数の危ない国というイメージのイランですが、
人々は私たちと変わらない生活をしているし、本当に優しい。

ファラネに何度も「あなたは本当にLucky Girlね!」
って言われたけど、独身女性が気ままに世界を旅するなんて
彼女たちには夢のまた夢の話。

アメリカの経済援助がなくてもテヘランは十分に大都会

たくさんのハイライトのあるシルクロード横断旅だったけど、
飲みすぎて飛行機をミスってからの、
2日半のバス旅、そしてファラネとの出会いは運命なんじゃないかと思った。

色んな事をたくさん気づかせてくれて、本当にありがとう!


いいなと思ったら応援しよう!