高校生の時点で「年収」「儲かるか」を考えて進路選択するのが良いのか?

東大と医学部の論争は、激しさを増している。が、いつも結論は「医学部」に落ち着く。もっぱら最近は「なぜ、高年収でモテるし、安定の医学部を選ばないのか?」の議論が多いようだ。

しかし、である。もし、自分の子どもが「将来は、リストラとか怖いし、安定して高年収の医師になって、女性にもモテたい」と言ったら、がっかりするだろう。
※似たようなことは、東大卒の人生を考える会さんも書かれていたような。

高校生が、まだ若いのに、日本の資本主義社会に諦観し、「医師でいいや」というのは、なんだか悲しい気がする。それよりは、ロボットをつくりたいとか、弁護士として正義の味方になりたいとか、そっちのほうが良さそうだ。もちろん、本気で人命を救いたい高校生もいるとは思うが。

ちなみに、私の話をしたい。はばかられるが、実は、父が医学部推しだった。「医者はええで。テキトーに聴診器あてて、風邪ですね、処方箋書きますね、これで高年収や」と言っていた。関西人だからか、父はストレートにこういうことを話すのだ。だが、私は医師の仕事に魅力を感じなかった。それに、当時は物理や化学は無理だと考えて文系にした。結果として良かったと思う。もし理系にしたら、早慶は無理だったと思う。

私は、高校生の頃から、狡猾で計算高い人だった。色々な資料を集めて、大企業の役員輩出率のデータを見つけた。たしか、一橋大学、東大、京大、慶應のような順位だった。そのため、私は第一志望一橋大学、第二志望を慶應経済とした。つまり、私は偏差値だけで大学を選ばなかった。経済学部を選んだのも、就活に強そうだと思ったからだ。偏差値の価値観よりも、父の「カネを稼げるようになれ」という価値観に毒されて、当時からお金儲けのことを考えていた。これが、私が学者タイプにならずにすんだ理由だ。

ところがだ、なんか、世間的には、このような高校生は嫌な感じがする。もっと、お金よりも夢だろ!と言いたくなる。だが、小説家か何かを目指して京都大学文学部へ進んだ同級生は、消息不明になった。夢だけでは生きていけないのも事実なのだ。

若者としては、嫌らしい私だったが、お金のことを教えてくれた父には感謝している。結局、夢をみても、大人になってから後悔しても遅いのだ。ちなみに、父は海外留学や公認会計士も推してくれたが、ガリ勉に飽きた私は拒否して、大学では留年した(笑)

非常に難しいところだが、大人になってから後悔してほしくないので、息子には、英語(英検準2級、3年前倒し)と、プログラミングを勉強させている。学歴よりも、手に職だろう。まあ、息子も楽しんでいるので、良いと思う。

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トーマス・レッド(高学歴発達障害・転職王・アマチュア経済アナリスト・ITコンサルタント)
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