なぜ、会社員(社畜)は辛いのか?
イブリースさんが、会社員の辛さ、そして「諦めて、受け入れることで幸せになる」ことを書かれていた。
なぜ、会社員は辛いのか?会社員が幸せになることはできないのか?書いてみたい。
上意下達・年功序列、役職と社歴
JTC(伝統的日本企業)は上意下達で、役職が高い人が偉そうにしている。自由にモノが言えない雰囲気がある。外資系も同じではあるが、JTCとは異なり、スペシャリストを大切にする傾向がある。私は外資系にいたこともあるので、そのように感じる。JTCは、年功序列・学閥・空気を読むこと(同調圧力)が異常に重視されるため、若手社員や役職が低い人は苦しい。また、JTCは内向きで、社内人脈が大切にされるため、中途採用社員も苦しい。
雑務(ブルシット・ジョブ)が多い
東大卒だろうが、管理職だろうが、雑務は多い。私は雑務が大嫌いなので、企画書を作ったりするのが好きだが、JTCのお偉いさんは保守的なので、前例が無いことは却下してくる。そのため、雑務ばかりやることになる。理系の技術者は雑務から逃げられるかといえば、そうでもない。新しい発明や技術も、儲からないと無意味だ。そのため、投資対効果の資料が必要だ。また、安全や環境保護が重要なので、安全や環境の基準を満たしていることを証明する資料も必要だ。経済安保のため、輸出管理の資料も必要だ。また、管理職が技術の素人である場合は、管理職(素人)向けの説明資料も必要だ。これは、東京理科大の学長も日刊工業新聞への寄稿文で指摘している。
ノルマが多い
営業の場合は、ノルマがある。厳しい会社だと、営業成績が張り出される(ランキングも出る)。この辛さは精神的にかなりえぐられる。
長時間労働、精神論
JTCは残業や徹夜がある。もちろん、外資系コンサルティングや外資系金融にもある。昔よりはマシだが、まだ多少は残っている。社員の健康よりも、社員を駒や道具として考える会社はまだまだ多い。
希望に沿わない異動がある
突然、海外や地方に飛ばされることがある。最近は、夫婦・家族を引き裂くものとして、少しずつ減ってきてはいるが、ほんの10年前までは当たり前だった。いきなりインドやアフリカへ行けと言われた人は、衝撃だろう。また、本人の専門性を無視した異動もある。情報システムのスペシャリストが、なぜか物流センターへの異動を命じられて、辞める事例を見たことがある。あれは本当にかわいそうだった。
上司へのゴマすり
JTCではくだらない飲み会が多く、上司へゴマすりする必要がある。尊敬できる上司の話は聞きたいが、仕事のできないアホなオッサンの自慢話や苦労話は聞きたくない。
・・・会社員の悲哀から逃れるには、資格専門職(医師など)に就くか、独立起業するしかないと思う。しかし、資格専門職はともかく、独立起業は極めてリスクが高い。問題さえ起こさなければ解雇されることは少ないため、低エネルギーで最低限の仕事だけして、趣味や家族を大切にするのも選択肢かもしれない。だが、営業などノルマがある仕事だと、ランキング底辺の屈辱に耐える必要がある。ノルマとは無関係な仕事を選ぼう。