なぜ、株価暴落は起こるのか?投資家はバブル崩壊時にどのような投資行動をとるのか?
前から私が書いていることだが、株式の絶好の買い場は、株価暴落時だ。特に、リーマンショックのようなバブル崩壊のようなタイミングが一番良い。だが、私がそのように考えるならば、他の投資家もそのように考えてもおかしくはない。村田製作所や、SMC、ASML(オランダ)、東京エレクトロン、信越化学工業などは、世界シェアが極めて高いため、恐慌が起きても倒産することはまずない。そうであるならば、暴落時にある程度は買いが入って下支えされてもおかしくはないはずだ。だが、実際にはそうならずに、リーマンショックの時はどんどん株価は下がっていた。
株価暴落は、なぜ起こるのか?
まずは、恐慌の時は、企業も個人投資家も、現金を持ちたがる。万が一、キャッシュがショートすることに備えて、現金を確保するために売りに走るのであろう。リーマンショックの時は、サブプライムローンといわれる、債権としては非常に危ないものを、バラバラに細分化したものを多くの金融機関が保有していた。リスク分散のつもりだったようだが、世界中にハイリスクの債権がばらまかれて、キャッシュがショートするリスクが世界規模で高まってしまった。そのため、株式などを売る必要に迫られたと考えられる。
もう一つは、リスク回避ではなく、私と同じ考えだが、投資のやり方が異なるパターンだ。それは、空売りだ。空売りとは、買う前に先に売って、底値近くでお安く買う投資手法だ。普通に買うよりも、先に利益を確保できるので、確実性が高い。むろん、空売りにもリスクはある。例えば、三菱自動車の株価が暴落したとき、空売りした投機筋がいたが、日産のカルロス・ゴーン会長が三菱自動車株を大量に買う指示をしたため、今度は暴騰して、底値どころか空売り勢は高値づかみすることになった。利益どころか、大損だっただろう。ところが、リーマンショックのような恐慌のタイミングでは、このようなことはありえない。まず、暴落が何週間も継続するので、空売りは合理的となる。そして、売りが大量に入ることで、ほぼ全ての銘柄が暴落するのだ。
投機筋は、自分たちが儲かることしか考えていない。株価暴落で、多くの人が困ることなどお構いなしだ。それが、マネーゲームなのだ。
私は、そうしたことは好まない。ナンピン買いといって、すでに保有する株式の株価下落局面で買い増しする。保有株ならば、よく知っているので、暴落時でも買いやすい。さすがに、よくわからない銘柄に手を出すのは怖い。
空売りは、強欲な投機筋の投資行動のなかでも、非常に問題があるものだと思う。しかし、別にルールとしては何も不正ではないので、仕方がないのだ。
株式は、長期保有以外はある程度規制するようにしたほうが良いと思う。ただのギャンブルのようなものだ。新株発行や増資以外であれば、投資家間の売買なので、企業の資金調達とは関係がない。
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