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ネット社会の民主化の力:シンギュラリティサロンへのコメント

松田語録:コードインタープリタ - YouTube

 保田先生が何度か使われる「民主化」との表現、2月1日収録時点で仰られていたのですね。集合集積知を形成する情報進化過程の展開が、マット・リドレー等も指摘していた「ドット・コミュニズム」の有用な側面でも進んでいると思います。  
 分子担体情報のコミュニケーションによる情報進化も、小林武彦先生『生物はなぜ死ぬのか』等で言われている様に、結局のところ生物も情報の進化の流れの内にあるわけで、生命の多様化、多脳化、多意識化で準備された電子担体情報収集に至って、コミュニケーションが一気に進みました。殊に人間がミーム文化的媒体コミュニケーション(物質文明;塚本先生がリア充とされる領域でしょうか)を超えて、言語を使い個体脳ー個体脳間を結んでから、電子担体情報は伝達速度が高まりました。そして脳から半導体へと、短いインターフェースを介するだけの伝達になり脳‐AI間の情報伝達も現代、ムーアの法則に従うほどの進化速度になったということですね。  
 こうして集合集積知形成の情報進化過程は、コミュニケーション=情報伝達=情報の分ち合い=「民主化」を加速しているのは、確かだと思います。  実は、キリスト教のミサの意味もここにあります。パンはキリストの体とされますが、それは松田先生もご指摘になられた「御言葉・ロゴス」であり、それを分ち合い、そして共同体形成の契約の盃を回します。だからこそ「御言葉の祭儀」というわけです。思想史の底流を観れば、ブラフマンーアートマン・モデルのギリシア思想影響下で、特にグノーシス主義の混交思想との遣り取りもあり、その神学が形成されたと考えられます。  
 キリスト教の話はここではご迷惑で無用だったと思いますが、宇宙の情報進化過程の現象として、現在のグローバル・ブレイン様態におけるAI情報の民主化は捉えられると思います。


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