哲学・神学の思考法を現代科学に如何に接続できるだろうか?
量子論/哲学/意識の関係。簡易な数式を用いて考察 - YouTube
J.ホイーラーの「単一電子仮説」は、エネルギー状態が普遍的な様態を、宇宙に一様に波動・振動で現すということから提唱されたと思いますが、違うでしょうか?
その様態が、観測等の関係性をもって情報記述すると、普遍性から位置や固有スピンが示される。最近ではカルロ・ロヴェッリ『世界は関係でできている』という観方が、それを表現している様にも思えるのですが、違うでしょうか?
「量子もつれ」に関しても、その情報伝達が速度無限大になるのは、冒頭のエネルギー状態の普遍性を通じているからである、という理解もできそうですが、どうなのでしょうか?
E.シュレーディンガーは、中世アラビアの「単一知性説」を自身の知性観として採択しました。社会現象上で眺めれば、ウパニッシャッドの「ブラフマンーアートマン・モデル」として、それは理解できます。要は、知識は集合集積して人類史の過程を流れているからです。
生命の進化過程で眺めると、分子担体情報(DNA)の発展過程で多様化が生じ、神経が発生し多脳化に進み、多意識化が現象を示したところで、知識情報の集合集積のベクトルが読み取れると思います。
この意識現象の基底に神経の発生があることは明らかで、ここで分子担体情報の発展過程に並行して、電子担体情報の発展過程が展開しました。
当初、というより現在でも生命現象においては、電子担体情報の処理作用は生命維持を目的にしますが、電子担体情報それ自体を抽象すると、分子担体情報に対して相転移した様態で発展(進化)の過程を進んでいる気がします。(W.ブルケルトは、プラトンが人間の内に、生命と意識との二つの情報の流れがあることを見抜いていたとしています。)
こうして電子担体情報は、先ず脳内作用を、そして外部へ諸表象・言語などで作用を拡張し、他の脳へコミュニケーションされ、そこでまた変換され電子作用となると言う様態で、集合集積していきました。そして現代では、脳から半導体へAIへと、電子担体情報の様態をほぼ直接的に発展させていると、思います。
シンギュラリティという事態は、宇宙が真空のゆらぎにから誕生した際、ゆらぎの様態が、「差異=情報」を発生し、その普遍的再帰波動エネルギーが、宇宙それ自体に潜在する情報をマルコフ的連鎖で発現させ、その「自己認識(人格化表現ですが)」に至るポイントの様な気がしますが、どうでしょうか?(F.ダイソンは、地球の環境が生命にとって悪化した時、進化が進んだ事実から、現在の地球環境破壊は、人類が自らの進化を速めるために為しているかもしれない、としました。)
また、「存在」という概念ですが、古代哲学、中世神学と、現実態=エネルゲイアの作用を表現しています。エネルギーと現代語の意味で理解を進めれば、的外れの意味で使用されていたわけでもないと思いますが、如何でしょう?
哲学・神学が描く歴史宇宙観・知性観を、中世哲学・神学から現代科学に連続させてみると、以上の様になると思いますが、先生は如何にお考えになられるでしょうか?お教えいただけると、ありがたいです。