見出し画像

ゲーム・漫画の好影響 2024/11/06

休日に『The Cosmic Wheel Sisterhood』というゲームをクリアしました。それなりに長時間を通してプレイし、悩ましい選択を重ねる中で、責任の重さに葛藤しつつも非常によく楽しめました。自分が選んだ道筋と結末にはかなり満足しています。インタラクティブ・フィクションというジャンルならではの、自分だけの体験ができたことには、まるでひとつの夢が叶ったような感動を覚えました。

2Dドット絵アドベンチャーの世界から現実に戻って感じたのは、「もっと現実がゲームのようになれば、私たちの負担も軽くなるのに」というようなことでした。常識的にはゲームが現実に寄せて作られていても、です。

現実と似た、日常ではあまり考えない難しいことを、ゲーム内ではたくさん考えなければなりませんでした。その苦悩から逃げ出さなかった理由は、これが単なるフィクションだからだけではきっとありません。グラフィックをはじめとした、多岐にわたる分野のデザインがよかったからでしょう。より優れた体験をプレイヤーに提供できるよう、ゲームが作られていました。

私たちの脳は外界をありのまま認識しているわけではないといいます。あることをするために不要な部分は意識から削るなど、場合に応じて認知を編集してしまっています。それにより間違いを犯すこともありますが、とりあえずやりたいことに集中できるというのです。私はそういった文脈で、AI・XR技術を活用した「自動ドット絵フィルター眼鏡」を妄想しました。単に視力を落とすツールではなくて、決められたテーマに合わせて現実を加工し、使用者の注意力を管理するツールです。ドット絵以外のテーマでも、役に立ちそうなテーマは多々あります。実際のところ、そのような眼鏡が社会に実装されたとき、ドット絵テーマを用いるのは少数派だという予感があります。というより、「使用者が見たいものを自由にカスタマイズする」ので、同じテーマを用いるユーザーは厳密にはいないでしょう。

技術的な課題のほかに、倫理的な課題などがあると思います。例えば、他人の顔を加工して、好ましくない顔を見ないということができますが、それは正しいことなのかどうか。仮に普及率が100%だとすれば、全員が顔に眼鏡をかけているので、それにうんざりな人は眼鏡を視界から消去するでしょうが、それ以上に補正することは、果たして健康的なのか。

しかし現代においても、人は見たいものを見ています。ある人が見ている世界と自分が見ている世界が同じだという保証はないことを、誰でも一度は考えたことがあるかと想像します。だとすると、時代が下って、程度が変わっただけで、何も問題はないともいえます。

テクノロジーは確かに私たちの生活の表面を変えても、本質をちっとも変えないのではないか? 最新のものではないのに、あるSF作品が面白いのは、きっとこういった事柄が関わっているからでしょう。

未来の妄想はともかく、『The Cosmic Wheel Sisterhood』が私の行動に与えた影響といえば、またタロットカードにハマりだそうとしていることです。(すぐに飽きるかもしれません。)個人的な感想ですが、スピリチュアルな気持ちになれるゲームでした。その領域とは、もともと心の距離が近いのでしょう。以前ハマったときは、都合の良い結果ばかりを見て、正直「依存」していましたが、今回は違うと感じています。それは昔と今の状況の違いだけが理由ではなく、自分が主人公の立場に入り込んで、向き合い方を学んだからだと考えています。


また、上記のようにゲームを遊んだのは、現実逃避が理由です。私は今、ストレスを抱えています。詳しくは打ち明けませんが、いわゆる「人付き合い」という、実は向いていないことをしなくてはならなくなっています。

しかし、火曜日に更新された漫画の最新話が、私に力を与えてくれました。意外な巡り合わせでした。”少年ジャンプ+(ジャンププラス)”の『半人前の恋人』38話です。

太鼓職人の女の子が、新人の女の子を指導することになったのですが、仕事を感覚で覚えてきたため、どうしても言葉で説明できず、消耗します。けれども彼女は諦めませんでした。複数冊の本とノートと筆記用具で、夜遅くも「教え方」を勉強し、ついに同い年の新人の子に、仕事をひとつ覚えさせることに成功しました。

私の短所は思い付きが先走りがちなことですが、この話に影響され、「人付き合い」に関する本を何冊か図書館で借りてきました。早速役に立ちそうなことをいくつか学びました。

その中には、例のゲームを遊んだからこそ受け入れられたこともあります。全てを真に受けることはせず、図太くいこうという精神などです。

ゲームや漫画はバッシングされることもありますが、今回はそのおかげで、私は自分を前進させられそうだということを、日記に書きたくなりました。


いいなと思ったら応援しよう!