地面師詐欺が可能な理由
先日、私は初めて土地売買契約書にサインして来ました。家を建てるために土地を購入しました。そこで土地売買契約書を不動産の方から説明を受けたのですが、気になる点がありました。
それは、土地代金を支払ったら登記申請手続きをするとういう箇所です。土地の売買契約ではこれが普通との事でした。
最近、Netflixで地面師たちという土地所有者と偽って売る詐欺師達の話を観ました。このドラマは実際に積水ハウスが地面師に騙されて土地の購入代金を払ってしまった事件を元にしています。
地面師詐欺は登記申請をして、法務局が申請を却下した事がきっかけで分かります。申請をしてから却下や承認まで数日かかります。その間に地面師たちは逃げるのです。
私はこのドラマを観ていた時、そもそも何故登記申請が完了してから支払いをしないのか？とずっと疑問でした。いくら司法書士さんや本人確認をちゃんとした所で法務局が認めなかったら意味がありません。それならば法務局が土地権利の移転を認めてから支払うべきだと思います。
私はIT企業勤めなので一般の会社員ですが、このような売買取引はした事がありません。システムを納品してから代金を支払って貰う方が多いです。売買取引とは普通支払う時にはサービスや商品が自分の所有になる時ですよね。決して、所有の申請をする時に支払う事なんてないです。
しかし、実際に私が先日サインした売買取引書にも同じように申請する時に支払うと書いてありました。これが不動産では普通で、担当の方は今までそんな質問をされた事はないと言っています。
私はこの売買取引の一文が地面師詐欺を可能にしていると思います。法律の専門家ではないので詳しい事を言えないですが、登記完了後ではダメなのでしょうか。このフローでも売主のリスクになる事はないです。土地の所有権を移しても、代金を払われなかった場合は契約違反なのでその土地を差し押さえる事が出来ると思います。土地は持ち逃げする事が出来ないですよね。
しかし、お金は違います。一度銀行振込をしてしまったら、すぐに引き出されたりマネーロンダリングされてしまいます。持ち逃げが可能なんですよね。なので、この申請手続きをする時に支払うというのはフェアではないと私は思います。
法律の専門家ではないので、法律的にこの部分を変更する事は不可能なのかもしれないですが、私はこの一文によって地面師詐欺が可能になっているのかなと思いました。