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明日食うメシの味を 僕はまだ知らない ~僕と鬱との百日間戦争~ ー1ー
「3番線に電車が参ります。危ないですから
白線の後ろまでお下がりください」
お決まりの駅のアナウンスを聞きながら次第に大きくなってくる電車の音に今、この一歩を踏み出せば、僕は今日会社に行かなくて済む。
そんな風に考えたことが一度や二度ではない。
その頃の『僕』は、危うい精神状態だった。
というのも今にして思えば、なのであってその当時は、「疲れてるなぁ」程度にしか感じていなかった。
自分自身の精神的疲労に対して極力鈍感になっていたのだ。
その実、生きている実感はなく、日々に充実感はない。
いわゆる、今で言うところの『鬱』の状態にあったと思う。
また最近ではこの『鬱』もさらに細分化されて、様々な呼称があるようだが、ここでは一様に『鬱』として表現していく。
さて、これから僕は『鬱』に陥った体験談を書いていこうと思う。
今後の自戒の為にと、それと、自分のその時の事を忘れないようにと、そしてもし読む人があって、同じような精神状態を味わったことがあって、それを乗り越えたことが共感出来ればと思ったので、今回ここにこれを記すことにした。
もう20年以上前の出来事なのに、未だに書いていると苦しくなり、涙も出てくる。
本当につらい時期だった。
だからこそ、今さらそれに対して「甘えている」だの「自分はクリアしたから自慢したいの?」などの言葉は堪えるし、対応するつもりもない。
そんなことで自分の精神を疲弊させたくない。
なので、ただ客観的に体験談として読んでいただける方のみという条件で有料500円に設定させていただく。
本当に魂を削って記すことになるので、こればかりはご容赦いただきたい。
1.なぜ僕は『鬱』になったのか?
まずはそこから説明しないといけない。
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