Putting the Pieces Together
今日届いて,いま見ているのですが,けっこう驚きました.「小学生のための」とありますが,センテンスの構造に関するものはほぼ全部といっても良いぐらい難しいものも入れられていました.
Two teenage girls wearing leggings were barred from boarding a flight.
例えば,上のような(例文は筆者)-ingの用法も入っています.
もうひとつ,ちょっとあれと思ったのは,S, V, O, Cなどは使われてはいないけれども,最初のほうに(p.15),
①だれが+する(です) ②だれが+する(です)+だれ ③だれが+する(です)+なに ④だれが+する(です)+だれ・なに(だれに/なにを) ⑤だれが+する(です)+だれ・なに(だれに/なんと)
のように5つに分けていることです.この④と⑤の区別で最初はなやまなくてもよいのが意味順かなと思っていたので.でも,一般的には,5文型を理解していようといまいと,これが正統でマスターしないといけないと思っている学習者(予備軍)が大人も子供も多数派であるとすれば,それに異をとなえる書き方をしないほうが彼らを不安に思わせなくてよいという判断なのかとも思いました.
田地野先生による「保護者のみなさまへ」に向けた「はじめに」(p. 2)では
英語のコミュニケーションを目的とした場合,①意味②形式,そして③使用の3つの観点からバランスよく英語を学ぶことが重要です
とあります.これはもちろん,ぼくも全面的に賛成(というかTESLや英語教育を勉強した人ならばネイティヴでもノンネイティヴでも反対する人なんかいないはず)なのですが,ぼくは極端な話③→①→②ぐらいに考えているのだろうか,とちょっと不安になりました.
まあ,全体的には,文法事項の網羅性も高く,例文も変なのは一切なく自然で簡潔なものになっています.『小学生のための中学英文法』というタイトルになっていますが,高校生や大学生,社会人がやり直しに使っても良いと思います.網羅性が高い『くもんの英文法』(くもん出版)で勉強するのが面倒だ,と感じるならこの本のほうがいいかもしれません.
ところで,「意味順」関係の本をぼくも出します.今日,ネットに情報が流れました.これは大人向けで,もっと会話よりの書き込みノート式の本です.まあ,でるのはもうちょっと先ですが…