地域でゆっくりITサポーターを増やそう ⑧
今回は、前回・前々回に引き続き「ITサポーターとしてどう向き合っていくか」について、3回目、このテーマの最終回です。
どのように教わる人に臨むかの姿勢について、6つの押さえるポイントを記載しましたが、今回は5つ目「伝える知識や情報量に気を付ける」と6つ目「分からないことは分からない」。
ちなみに、前回記載した押さえるポイント6つは以下の通り。
・主役は教わる人
・安心させましょう
・伝える知識や情報量に気を付ける
・分からないことは分からない
・自分自身を守る
・教わる人も守る
自分自身を守る
ITサポートでも、安定した運用サポートするような専門家であれば話は別ですが、改めてこのテーマでは以下の登場人物を前提に記載しています。
サポーター:
・「ちょっと手助けできる人(サポーター)」
・地域ITサポーターをしようとされている皆さん
教わる人:
・一緒に活動する仲間や友人など、身近でスマホやPC操作に
困っている人
・皆さんがサポートする人たち
身近な誰かをサポートしようとして、無理をし過ぎて、かえって自分がしんどくなるとか、責任を負いすぎて精神的に押しつぶされてしまっては元も子もありません。
というか、自分が苦しむために他の人をサポートしたいわけじゃないですよね?
困った人を助けたい気持ちは大事ですが、自分が背負えない・背負いたくないことはしっかりと線を引いて、できることをできる範囲でサポートする姿勢が自分を守ります。
本当にこれ、誰かをサポートしたいという気持ちの優しい人にありがちです。
前回も記載しましたが、分からないことは分からないということはとても大事ですが、それ以外にも自分自身を守る上で気を付けたいことがあります。
それは、知りたくないことは知らないようにすること。
相談されることで時々あるのが、パスワード、個人情報、カード番号などの情報に関わるもの。ネットショッピングやユーザー登録などに関するものの相談はよくあります。インターネットを使っていれば、接する機会の多い話題ですよね。
こういったセキュリティに関する情報は、相談されたとはいえ、何かあった時には真っ先に疑われる対象になる可能性があります。
「信じているから」「大丈夫でしょ?」「お任せします」
なんて言われることもありますが、何か起こったときに疑われてはお互いにいい気分のまま関係性を維持するのは難しくなるでしょう。
サポートの際には、個人情報を直接聞かないようにして、やり方と参照場所(操作画面など)を伝える程度にして自分を守ることも意識しましょう。
でも、それでは相談される方(教わる人)の悩みはなかなか解決できないかもしれません。
なので、セキュリティに関わる情報は、それを知っていいキーパーソン(例えば家族・親族など、確実に身近に対応できる人)と相談してもらうよう促す。また、教わる人がどんなことに困っていたかをキーパーソンに伝えること(直接会えないなら、メモを残すなど)で、対応を促すようにします。
それにより、何かあった際のサポーターのリスクを軽減することができます。とにかく、自身を守りながら持続的なサポートができるようにしたいところです。
ちなみに、私はカード情報など、知りたくないものに関してはキッパリと「それ、私は知りたくないので」と言って、教わる方ができる範囲で説明したり、キーパーソンの方への伝え方やメモの作成などで自分を守っています。
教わる人も守る
ITリテラシーは、人から教わったり知識として吸収していただかないとなかなか上がっていきません。何か問題を起こしてから学ぶこともあるでしょうけど、問題は起こさないに越したことはありません。
相談者から「これどうやってやるんですか?」と尋ねられた内容が、操作や技術的にできることであっても、それがモラルや権利(著作権や肖像権など)を侵害する行為だとすれば、それはトラブルに発展する原因です。
お願いされたからやったと言っても、結果的にサポーターにとっても、教わる人にとっても、お互いに嬉しくないです。
「できること」と「やっていいこと」は絶対に違います。
尋ねられたこと、お願いされたことは、気軽に引き受ける前に一旦冷静に受け止めましょう。
また、出来る範囲、分かる範囲、伝わる範囲で大丈夫です。
教わる人に対して、よくあるトラブルの避け方を事前に伝えられる範囲で伝えましょう。
例えば、知らないアドレスからの添付ファイルやURL対策や偽メールなど、よくあるトラブルを伝え、トラブルの防止力UPしてもらうことは理想的です。
そのためにも、サポーターの皆さんもトラブルケースには少し敏感になり、情報収集していただくことに期待します。
教わる人がトラブルに巻き込まれる可能性をできる範囲で、事前に防いでいただく気持ちで向き合っていきたいところです。
さいごに
時代と楽しく付き合う適応力を高めキャリアの可能性を拡げるサポートをする「3つのつながる」を実現します、と謳ってホームページをつくっています。
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https://www.thinking-square.com/