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否定の文化

言語における否定系はすごく面白い。
否定系とは「〜しない」、とか「not」とかそういうの。
今回は日本語と英語の否定系について書いてみようと思う。

言語は考えるためのツールになる。
頭の中で何か思考するとき、母国語を基にすることが多い。
顕在的・潜在的かかわらず言語は思考の元。
西洋が肯定の文化というなら、日本は否定の文化と呼ばれる根本に言語としての性質がある気がする。

具体例を挙げてみる。
店の厨房とかバックヤードの入り口にある文字を思い浮かべてほしい。
日本では「関係者以外立ち入り禁止」と表記される。
一方で西洋、英語圏では「staff only」と書かれる。
この“どちら”を見るかという文化は語学学習でも必須である。
“光”と見るか“影以外”と見るか。
どちらを主と見るかは、思考の上でかなり重要な前提のように感じる。

他にも日常会話にもこういったものがある。
Talk lessとか?
He talks less.
和訳は、彼は喋らない。かな。
こういう文章でも英語は肯定文を使う。
別にHe doesn’t talk. でも間違ってはない。
けど感情の強さが違う。
あいつほんと喋んねえ。マジつまんねえ。
って感じ。
He talks less. は、あいつって落ち着いててそんな喋んないよな〜
みたいな。

多分否定の強弱があるんだと思う。
静かにして、とかも。
Talk less.
Be quiet.
Shut up.
Don’t ever speak a word.
的な?
日本語って副詞で強めるよね。
絶対喋んな、とか。
感じ方は人それぞれだけど、
喋らないで、と、静かにして、は、
強さは一緒な気がする。

多分英語圏の人にとっての、
notとかnoってすごく強いんだと思う。
そういうのを頭の片隅に置いておくと、
相手の真意とかも読み取れるようになるのかもね、っていう話でした。笑

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