少しずつ迫ってくる波
平成30年7月5日から8日にかけての西日本豪雨。
福井も被害があったけど、この越前海岸は特に酷かった。
ここは回り道なんてなくて、通行止めの向こう側に行こうと思ったらすごくすごく遠回り。
そしてちょうど海水浴シーズンだった。
その豪雨の一月後、自分は被害状況も知らず(ニュースで聞いたけどここまで酷いとまでは認識していなかった)、ただ休みに海で撮影をしようという漠然とした考えだった。
海岸線に出ていつもの海沿いを走る。
でも何かおかしい。海水浴シーズンなのに車がほとんど走っていない。
海側と道の反対側を歩く水着姿の人もいない、駐車場も有料になっていない。
「これは、とうとう越前海岸も人気がなくなったのか。」と思いながら車を走らせていると、全面通行止め看板まで行き着いた。
それまで道沿いで見た人は、スキューバダイビングをしている人たちや、地元の人たち数人。
みんなどことなく元気がなかったのはこのせいか。
民宿も食堂も閉店しているような静けさだった。
|この日泳いでいるのは、彼らだけだった。|
この通行止めを解除するのはとても大変らしく、県としては「越前ガニ」の解禁までには仮設道路を作るみたいなニュースも流れていた。
これから先の人口減少による波は、天災からの復興もどんどん遅れていく気がする。天災の繰り返しにだんだん追いつかなくなっていくだろう。
そんな時にニュースで流れる「新幹線の開通」、後々どうなっていくのだろう。
何か違うものにも流されているような気がする。
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