歌島DIY日記#55「コンポストバイオトイレの経過報告!」
さて、みなさま、元気にお過ごしでしょうか?
歌島に拠点を移してから、ちょうど1ヶ月が経ちました。このDIY日記も引っ越してから、まったく更新されていないので、もうDIYも終わったのかと思われているかもしれませんが、結構マイナーチェンジを繰り返して、住み出してからもいろいろと変化しています。(だけど、細々した作業が多いので、割愛してます)
今回は、以前からいくらか反響を頂いておりました、コンポストバイオトイレのその後について書きたいと思います。
汲み取り式トイレの問題点。
わたしもそうですが、大体都会生まれHIPHOP育ちのみなさまは田舎が地方でもない限り、子どもの頃から水洗便所に慣れ親しんでいると思いますので、トイレに選択肢なんてあるのかとお思いかもしれませんが、今でも田舎のほうに住むと、汲み取り式のトイレなんかがあって、初めのうちはちょっぴりカルチャーショックを受けます。
よくよく考えると、水洗便所は衛生的だと思っているかもしれませんが、う○こを水で何倍にも希釈して、水質も汚すし、どこぞの地域では降水量が多いと、下水処理が間に合わないので、そのまま海に垂れ流す等しているそうで、実は環境汚染の元凶であることも一部で指摘されています。
そこで、わたしも尾道で暮らし始めた頃から、好んで汲み取り式のトイレを利用していたのですが、以前もお話しした通り、汲み取り式にはいくらかの難点がありまして......。
・臭突が機能してないと、スメルが最悪。
・おつり問題。(糞尿が溜まると、カウンターパンチを喰らう。精神的ダメージ大。)
・蠅がスゴい。もはや、映え。
基本的には、汲み取りを恒常的に利用するにあたってこういう試練を乗り越えなければ行けない訳です。これは都会っ子には、結構な試練だと思います。
そもそもコンポストトイレってなんなん?
そこで水洗・汲み取りに代わるオルタナティブとして注目を集めるようになったのが、コンポストトイレです。
コンポストの明確な定義はよくわかりませんが、わたしの知っている薄っすい知識を申し上げますと、おがくずにう○こをしてそれをぐるぐる回すことで自然に有機分解し、肥料にして便を処理してしまおうという方法です。(間違ってたら、すいません。自分でググって下さい)
しかし!このコンポストにも実は難点がありまして、大便と小便を分けないといけないんですね。尾道近辺でもコンポストを作るワークショップ等、よく開催されているのですが、日常的に大便と小便を分けてしなくちゃいけないのはめんどくさい上に、義務とはいえ自分の糞尿を自分で処理しなくちゃならないのは結構ハードルが高いし、ましてやそれを咲さんにもさせないといけないのは酷だなと思って、わたしもなかなか手を出せずにいました。
救世主・コンポストバイオトイレ登場!
そうして、結局わたしのシットライフは汲み取り止まりでいたんですが、今回の転居を機に、あの汲み取り問題と真剣に向き合ってみようということで、いろいろ調べたのであります。(あ、ケロロ軍曹みたいな喋り方になっちゃった)
そしたら、佐島の汐見の家というゲストハウスで汲み取り便所を利用したコンポストバイオトイレが導入されているという情報を発見しました。その記事を見て、衝撃!ほぼ無臭・ローコスト・ローメンテ、大便と小便も分けなくてよく、半永久的に排泄物が増えないときています!これが本当なら夢のような話!マジか!めちゃテンション上がりました。
早速、リンクからナルナル菌を購入(しかも、4ℓで3,000円ぐらいだから、めちゃ安い!)し、うちでも試してみることにしました。
めちゃ簡単!ナルナル菌コンポストバイオトイレの設置方法。
しかも、サイコーなことにこのナルナル菌を使ったコンポストバイオトイレは作り方もメチャクチャ簡単なんです!
作り方は「ナルナル菌 バイオトイレ」とかで検索してきたら、出てきますので詳しくは自分で調べてもらったらいいのですが、うちは生憎(あいにく)籾殻を手に入れられなかったので、友人が多数働いている歌島のチョコレート工場からカカオの殻を頂いて作りました。
うちの場合は、便槽にカカオの殻45ℓぐらいの袋を3袋入れ、その上からナルナル菌4ℓを入れました。スターターに米糠とか入れたらいいよって書いてましたが、なくてもいいって書いてたので、入れてません。はい、これで完成。簡単過ぎるでしょ!?
で、実際1ヶ月使ってみてどだったの?っていう感想。
余りにも簡単にできたので意味不明過ぎて、本当にこれでNo smell No lifeできるのか初めは疑心暗鬼だったのですが、まぁダメで元々、そんな夢のような話はそうそうあるもんじゃないから、あかんかったら以前の汲み取り生活に戻ったらいいぐらいの軽いチャレンジ精神で使い始めました。
1ヶ月使ってみての感想ですが、総括で言うと、今のところ、全然問題ありません!2人でう○こと小便を気にすることなく使っていますが、う○この臭いはまったくなし!びっくりするけど、ほんまにう○この臭いはないです。
そして、小便は蒸発するので分けなくていいという事前情報だったのですが、これが「そんな訳あるかえ」と思っていたんですが、いまのところ水分が溜まっている気配がないので、もしかしたら上手くいっているのかもしれません。(あるいは、まだカカオの殻に吸収されているだけか?)
うちはカカオの殻を使っているので、カカオの臭いが強いので、それが消臭効果になっているかもしれません。小蠅も今のところはほとんど発生していないので、汲み取りトイレにつきまとうストレスは現段階ではほぼ皆無と言ってしまっていいかなと思います。
ちょっとだけ気になること。
ここまででデメリットと言えるほどのことはほぼないのですが、ひとつだけ気になる点を挙げるとすると、夜にトイレに行くとちょっと化学的なアンモニア臭がするということ。
これは夜に小便が蒸発していて分解されてそうなっているのか、カカオの殻だからそうなっているのか、よくはわからないのですが、スメル的観点で言うと、ここだけは少しだけ気になります。(でも、何回も言いますが、う○このスメルはまったくしません!)
まぁ、これから暑くなってくる7月・8月・9月にかけてどうなってくるのかはまだ未知数ですが、1ヶ月住んでこの状態なんで、希望が持てるような気がしてます!
災害必至の今後の日本で、トイレ問題は非常に重要になってきますので、みなさんもぜひ、このコンポストバイオトイレを自宅に導入してみてはいかがでしょうか。特に、これから尾道に住む若い人たちには、安易に簡易水洗や水洗に改築するのではなく、ぜひ一度試してみてほしいなと思っています。観光地の癖に、街中が便所臭い尾道のスメル問題が解決されることを願って、みなさまにオススメしたいです!