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【ここでしか、できないもの ー奈良の竹の茶袋ー】
みなさん、お茶っ葉でお茶を淹れる時に、お茶っ葉をどうやって濾しますか?
茶漉しを使ったり、急須にその機能が付いてたり。
使い捨ての袋にお茶っぱを詰めたり。
100年以上の昔は使い捨てなんてできなくて、各家庭で“茶袋(ちゃんぶくろ)”を縫って、
繰り返し使っていました。
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奈良県の山間部では竹がよく採れるため、茶袋を竹細工で作っていました。
大和茶の産業も昔からあったため、製茶道具も竹を中心に作られていたそうです。
余りにも均等に、美しく編まれているために、なかなか壊れません。(物は弱い部分から壊れるので)
恥ずかしがり屋の村のみなさんですが、知人がご紹介くださり、念願叶ってお話が伺えることに!
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40年も竹細工を作り続けてきたおじいちゃんに、お会いできました。
道具や暮らしは環境に由来し、より良く生きるために進化する。
竹を切る季節、乾燥する季節、加工する季節と、四季それぞれ竹の状態や気候に合わせて作り上げる。
もう日本でも一人しか作ることのできない、竹の“茶袋”から生活と環境や社会が直結していたことを知りました。
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植物の力を給ぶ、得る。
私たちは、北海道から沖縄までリサーチに出掛け、根付いた薬草文化と出会い、薬草茶などの商品を提案する伝統茶{tabel}を2014年より始めました。
おいしさと慈しみ、作り手や風土の魅力をお届けします。
2018年に講座シリーズ「薬草大学NORM」を開校。同年に著書「薬草のちから(晶文社)」を発刊し、ロングセラーとなる。
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