見出し画像

採用戦略を考える上で就職と転職の違いを理解しておこう

どうも、中村です!

「就職」と「転職」——この2つの言葉、実は似ているようでその意味や背景はまったく異なります。

まず、「就職」という言葉が指す範囲を整理しておきましょう。新卒で初めて職を得る場合だけでなく、一定期間職についていない人が新たに職を得ることも「就職」に含まれます。たとえば、育児や介護などの理由で一時的に職を離れていた人が、再び働き始める場合や、職歴がない状態から社会人としてスタートする場合もこれにあたります。

一方で、「転職」は、現在どこかの会社で働いている人が新たな職場を目指す行動を指します。言い換えれば、既に社会の中でキャリアを積み重ねた人が、新しい環境や挑戦を求めて動き出す行為です。この違いを意識することは、企業が採用戦略を考える上で非常に重要です。

転職者の強みと就職者の違い

僕がこれまで多くのビジネス現場で感じたのは、「転職希望者」の方がモチベーションが高く、結果を出す力がある人材が多いということです。その理由は明確です。彼らは既に社会での経験を積んでおり、自分の市場価値をある程度理解しています。そして、現職で何かしらの不満や限界を感じ、それを打破したいという強い意志を持って動き出しているのです。この「現状を変えたい」「より良い未来を手に入れたい」という主体的な姿勢は、企業にとって非常に魅力的に映ります。

一方、「就職」に目を向けると、含まれる層が幅広いことがわかります。新卒者はもちろん、ブランクがある方や職歴が浅い方も含まれるため、どうしても「選んでもらう」という意識が強くなりがちです。まだ社会経験が少ない分、自分の目標やビジョンが明確でないことが多く、結果として受け身の姿勢に見えることがあります。もちろん意欲的な人もいますが、その中には「とにかく働きたい」という漠然とした動機の人も多いのが現状です。

企業が取るべき採用戦略

こうした違いを理解したうえで、企業が採用戦略を考えるなら、「転職者」をターゲットにしたアプローチが非常に効果的だと思います。理由はシンプルで、転職者は現職で感じている不満や課題が具体的であり、それを解決できる企業や職場を探しているからです。

たとえば、転職者は「スキルを活かせる環境が欲しい」「キャリアアップのチャンスが少ない」といった悩みを抱えていることが多いです。こうした背景を理解した上で、「あなたのキャリアを次のステージに引き上げます」「現職では得られない成長の機会を提供します」といった未来志向の提案をすることがポイントです。

ここで大切なのは、「具体性」です。ただ「成長できる環境です」とアピールするのではなく、「このポジションでは〇〇分野のプロジェクトを担当できます」「裁量権が広い環境で、〇〇を実現できます」といった具体的なメリットを伝えることが重要です。また、転職者は既に働いている分、時間の制約があるため、効率的に情報を得たいと考えています。そのため、求人情報や会社のWEBサイトには、具体的かつわかりやすい情報を載せることがポイントです。

採用成功のための実践ポイント

転職者が感じる課題をリサーチする

 「なぜ転職を考えるのか?」というリアルな声を集めることで、自社が提供できる価値を明確にできます。ヒアリングやアンケートを通じて、潜在的なニーズを把握しましょう。

求人ページをアップデートする

単に「やりがいがあります」ではなく、「〇〇分野であなたのスキルを発揮できます」「フレックスタイム制で働けます」といった具体的なポイントを明示することで、興味を引きつけやすくなります。

成功事例を活用する

 「前職ではやりがいを感じられなかったが、転職後に〇〇を実現できた」という成功事例を紹介することで、信頼感を与えることができます。

採用市場は今後も激化していくことが予想されます。そうした中で、企業が「就職者」ではなく「転職者」の視点に立った戦略を取ることが、優秀な人材を確保するために重要だと思います。未来を提案できる企業こそが、これからの採用戦略をリードしていくはずです。

それでは、また!

いいなと思ったら応援しよう!

nakamura hiroki | 全ての人にデザインの視点を。
よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!