「光る君へ」への長い道のり ~『第43回 「輝きののちに」振り返り』(その3)(ネタバレ)~[2678文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第43回『輝きののちに』 の振り返り、その3です。
※以下より、第43回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第43回をご視聴ください🙇。
■[第43回『輝きののちに』 振り返り]その3
土御門殿ー。
教通〔姫小松柾〕の子を抱いた倫子〔黒木華〕。
倫子「おうおう おうおう‥‥。美しいお顔が、公任様に似ておりますこと」
道長〔柄本佑〕「隆姫」
隆姫女王「はい」
道長「そなたにも、是非、頼通の子を産んでもらいたい」
隆姫の顔が曇る。
頼通「父上。私は隆姫と十分、幸せにやっております」
道長「そういうことを聞いておるのではない」
倫子「殿‥‥」
宴の後。道長と倫子、頼通。
頼通「父上。隆姫に、あのようなことを仰せにならないでください」
道長「『あのようなこと』とは、何だ」
頼通「子のことです。隆姫も、子がないことは、気にしておりますゆえ」
道長「隆姫を気遣うお前の気持ちは分かる。されど‥‥」
倫子「覚悟をお決めなさい。父上のように、もう一人、妻を持てば、隆姫とて、楽になるかもしれませんわよ。何もかも、一人で背負わなくてよくなるのですもの。できれば、隆姫と対等な、尊い姫君がよいのでは?ねっ。殿」
道長「うん。そうだな」
頼通「幾度も言わせないでください。私の妻は、隆姫だけです。ほかの者は要りませぬ」
去っていく頼通。
道長「ますます、頑なになってしまったではないか」
倫子「私は‥‥本気で申しております」
道長「そうやもしれぬが‥‥」
倫子「私は、殿に愛されてはいない‥‥。私ではない、明子様でもない、殿が心から、めでておられる女が、どこぞにいるのだと、疑って苦しいこともありましたけれど、今は、そのようなことは、どうでもいいと思っております。彰子が皇子を産み、その子が東宮となり、帝になるやもしれぬのでございますよ。私の悩みなど、吹き飛ぶくらいのことを殿がしてくださった。何もかも、殿のおかげでございます」
道長「そうか‥‥」
倫子「私とて、いろいろ考えておりますのよ」
道長「うん」
倫子「ですから、たまには、私の方も、ご欄くださいませ、フフフフ‥‥」
ナレーション:「越後守であった為時は、3年ぶりに都に戻ってきた」
為時〔岸谷五朗〕を迎える、まひろ〔吉高由里子〕や いとたち。
いと「お帰りなさいませ」
一同「お帰りなさいませ」
賢子〔南沙良〕「おじじ様!」
為時「賢子!大人になったのう」
賢子「何だか‥‥。本当におじじ様になられたようです」
為時「え?」
まひろ「なんてこと言うの!」
一同の笑い声。
乙丸「殿様。お帰りなさいませ」
為時「うむ。皆、息災でよかった」
まひろ「さあ、中へ」
屋敷の中に入り、縁に座る為時。双寿丸〔伊藤健太郎〕がやって来る。
双寿丸「おう」
いと「この家の殿様ですよ」
双寿丸「ああ‥‥、越後守様だ」
まひろ「(為時に)この人は、賢子と乙丸の命の恩人ですの」
為時「ほう‥‥」
賢子「どうしたの?また、けがして」
双寿丸「今日は、追い剝ぎと人さらいをやっつけた。まぁ、相手の方が傷だらけだけどな」
賢子「手当てしてあげる」
双寿丸「おう」
賢子「こっち」
まひろを見る為時。
為時「え?」
双寿丸の手当てをする賢子。
双寿丸「ああ、しみる!」
賢子「ちょっと、動かないでよ」
為時「(賢子と双寿丸に目をやって)にぎやかでよいが、不思議な眺めじゃのう。あれは、武者であろう?」
まひろ「ええ。でも、双寿丸が来るようになって、賢子がよく笑うようになりましたの」
為時「お前は、これでいいのだな?」
まひろ「昔なら、考えられなかったことも、あの二人は、軽々と越えております。羨ましいくらいに」
笑って二人をみているまひろ。
隆家〔竜星 涼〕の屋敷ー。
隆家「はあ‥‥(水でぬらし固く絞った布で目の周りを押さえる)」
実資〔秋山竜次〕が見舞いにやって来たので、下座に移る隆家。上座に就く実資。
実資「陣定にも出てこぬゆえ、いかがいたしたのかと見に参ったのだ」
隆家「申し訳ないことにございます。昨年、狩りに出た折、木の枝が、目に刺さりまして、その傷がいまだ癒えず、しばしば痛みます」
実資「薬師は何と言うておる?」
隆家「冷やして、痛みを和らげ、傷が治るのを待つしかないと」
実資「そうか‥‥。大宰府に恵清という宋人で、目の病を治す、腕のいい薬師がおるそうだ。行ってみぬか?大宰大弐に空きがある。左大臣様に申し出てみよ」
枇杷殿ー。道長と隆家。
隆家「中納言の職は、お返ししてもよろしいので、何とぞ、私を大宰府へ。左大臣様の御ためにお仕えすると申しましたのに、ふがいないことにございます。どうかお許しくださいませ」
道長「ああ、いや‥‥。謝ることはない。まだ先がある。府大宰府で目を治して、都に戻ってまいれ。待っておる」
隆家「お優しきお言葉‥‥。隆家、生涯忘れませぬ!」
頷く道長。
ということで、長くなりましたので、『第43回「輝きののちに」』の振り返り』その3は、その4へ続かせていただきます(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。
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