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【思い出はモノクローム】懐かしのテレビ番組 ~悩ましい番組構成~

1969年4月27日~1970年3月29日の期間放送された『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』という番組を見ていた人はさすがに少ないと思うのですが。

この番組は2つの点でテレビ番組史に残るのではと思います。

1つは、『裏番組』という業界用語を番組タイトルに使うことで広く一般に知らしめたことです。
この番組は東京だと、日曜日の夜8時から放送されていました。
なので、思いっきり、NHKの大河ドラマを対抗番組として意識していたのでしょう。(ちなみに、1969年の大河ドラマは『天と地と』、1970年は『樅ノ木は残った』です)

そしてもう一つは、この番組には「コント55号の野球拳」という、コント55号のどちらかと、女性ゲストとが野球拳をするコーナーがあったことですがそれは別に主題ではないので、置いといて😅。

いつ頃かまでかはわかりませんが、テレビは一家に一台という時代があったと思います。
 
なので家族それぞれが自分の見たい番組があっても、チャンネル権(これも死語ですね)を持っている人(たいていは父親か母親)のみたい番組を子供も我慢して見なくてはならないという時代がながらく続いていたはずです。

ですから、テレビ番組を放送する局も、視聴率を稼ぐお化け番組をつくれるかが、スポンサー確保のためには非常に重要になっているわけです。
またお化け番組を持っていない局は、いかにして視聴率をお化け番組から削り取るかを考える必要があったわけですね。

そのひとつの例として、1972年10月14日(土)のテレビ欄(首都圏)があります。

当時のお化け番組は土曜日の夜8時から放送されるTBSの『8時だよ!全員集合』です。

それに対抗するためでしょうか。テレビ朝日は独特の裏番組の構成をしていました。
まず7時30分から特撮ヒーロー番組『仮面ライダー』、続いて8時からは特撮ヒーロー番組『人造人間キカイダー』そして8時30分からはアニメ番組『デビルマン』です。

8時30分からアニメ放送するって!Σ(゚Д゚)。

みるからに、小学生高学年の男の子の層を少しでも『8時だよ!全員集合』から取り込もうという作戦ですね。
まるで毛利元就の三本の矢を髣髴とさせますね。しませんか、そうですか。

当時、テレビはまだ一家に一台の時代だったのか、それとも複数台の時代だったのかはわかりませんが、なかなかに悩ましいラインナップですね。
当時の子供たちはどちらの番組をみたのでしょうか。

ちなみに、土曜日の9時からはTBSの『キーハンター』、まさしくこれは、「決まってるね、千葉ちゃん」ですね😊。

■参考資料
『昭和のテレビ欄』テレビ欄研究会(編)

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