「光る君へ」への長い道のり ~『第6回 「二人の才女」振り返り』(その3)(ネタバレ)~[3767文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第6回『二人の才女』 の振り返り、その3です。
※以下より、第6回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第6回をご視聴ください🙇。
■[第6回『二人の才女』 振り返り]その3
まひろの父、式部丞[=人事・学問を扱う式部省の第三等官・下級役人にとっては重要職]、藤原為時の元に、藤原道隆からの使者が参りました。
『来る4月27日、当家において、漢詩の会を催しますので、藤原為時様には是非ともおいでを願いたいと、あるじ道隆が申しておりまする』
花山天皇の側に属する立場の為時ですが、右大臣・藤原兼家に、東宮であった頃より花山天皇の動向を探るよう命じられおり、いわば右大臣家の間者でありました。
だからこそ、藤原道隆主催の漢詩の会に、講師として招かれたのでしょうね🤔。
他に清原元輔を招いていると使者から告げられます。
そして漢詩の会の参加者の名も書面で渡され、まひろはそこに藤原道長の名がないことを確認します。
為時〔岸谷五朗〕は『三位中将道隆様の漢詩の会なのでいい勉強になるだろうからお前も来るか』と息子の惟規に声をかけます。
ですが惟規〔高杉真宙〕は『無理 無理 無理、何たって無理。無理 無理 無理!今度だけは無理!』と大事なことなのか、無理を8回も言って、逃げ出す始末です。
惟規、チキンなんやね・・・ ( º言º)。
そこで、まひろ〔吉高由里子〕が、「自分がお共をします」為時に申し出ます。
右大臣家主催だぞ、と念を押す為時ですが、ここには母上の敵の名はございません、ぜひ父上の晴れ姿を拝見しとうございますと、まひろに言われてしまい、想定外の娘の返答に戸惑う父・為時でした。
漢詩の会の当日ー。
招かれていた清原元輔は、娘のききょうを連れてきていました。ききょうー後の清少納言です。
フィクション設定とはいえ、今回は紫式部と清少納言の初顔合わせ回となります。
元輔〔大森博史〕「本日は、藤原公任殿、斉信殿、行成殿と、そうそうたる方々がおそろいです。こちらも身が引き締まりますな」
ききょう〔ファーストサマーウイカ〕「はあ~、胸が高鳴りますわ。大いに楽しみましょうね、まひろ様」
その屈託のない笑顔がまぶしいっす、ききょう先輩 ( º言º)。
漢詩の会で、お互いが出席すると思ってなかった道長とまひろは、顔を合わせ、内心の驚きが隠せないのでした。
道隆〔井浦新〕「では、元輔殿、本日の題を」
元輔「『酒』でございます」
この漢詩の会のコーディネーターは、道隆の嫡妻・高階貴子〔板谷由夏〕なんでしょうね。
洗練されていて、オサレですわ( º言º)。
道隆がもっと長生きしてたら、右大臣家にも違う未来もあったんやろうなぁ( º言º)。
さて、『「酒」にふさわしい漢詩を選んで書いてね』という、漢詩の知識量をためされるお題に対して、面々が書いたのはー。
為時「藤原行成殿。『独り花前に酌み酔いて君を憶う・・・」
行成〔渡辺大知〕(花の前で酒をくみ 君のことを思う 君とは去年の春に別れ 今また春が来る 君がくれたこの銀の盃は送り主が立派なので あえて勧める人もいない)
為時「藤原斉信殿。酒盞酌み来って須く・・・」
斉信〔金田哲〕(酒をなみなみとついでくれ 早くしないと花が散ってしまう みそじはまだ若いなどと言ってくれるな 人生の3分の1は過ぎてしまうのだから)
為時「藤原道長殿。賜酒杯に盈つれども誰と共にか持せん。宮花把に満ちて独り相思う・・・」
道長〔柄本佑〕(下賜の酒は十分あるが 君をおいて誰と飲もうか 宮中の菊花を手に満たして私はひとり 君を思う。君を思いながら 菊の傍らに立って 一日中 君が作った菊花の詩を吟じ むなしく過ごした)
道長が選んだ漢詩は、唐の詩人の白楽天(白居易)が、親友の詩人・元微之の詩を賛美したものなのだそうです。
道長のまひろに対する思いも込めて、この漢詩を選んだのでしょう(´-`)。
為時「藤原公任殿。『一時に境を過ぎて・・・』」
公任〔町田啓太〕(この時に目に触れるものは全て 風流な景色ばかり。酒の酔いに任せて詩を吟じていると言ってくださるな。この名君の知らしめす太平の世を改めるまでもない。唐の太宗の治世が 目に触れるところ全てに現れているのだから)
行成、斉信、道長は唐の詩人の白楽天(白居易)から引用に対して、公任だけはオリジナルなんだそうです(´-`)。
道隆「さすが才学は当代無双の公任殿。見事な作でありますな。唐の太宗の治世になぞらえて、今の帝の世の揺るがぬ様を歌われるとは。為時殿のご息女、いかがかな?」
しかし、道長が書いた漢詩に気を取られてしまっているまひろは、公任の詩をちゃんと聞いていなかったようです。
まひろ、うかつ(´-`)。
皆が白楽天の漢詩からの引用だから公任の歌も白楽天に似た感じ」のものなのでは、と思ったのでしょうか。
まひろ「公任様のお作は、唐の白楽天のような歌いぶりでございました」
すかさず、ききょう先輩から、そうじゃないですわツッコミが(´-`)。
ききょう「私はそうは思いません。むしろ白楽天の無二の親友だった元微之のような、かったつな歌いぶりでした。そうじゃございません?」
論破する、というよりも、同類の仲間に賛同を求めるという感じでしょうか。
元輔が、そこまでと言わんばかりに、わざとらしく咳ばらいをします。
そして、ききょうを面白そうに見つめている高階貴子。
娘・定子の女房候補に、いい子を見つけたわと言わんばかりです。
ききょう先輩、気づかぬうちに就職先ゲットしました~( º言º)。
道隆「今日は、漢詩の会に集うてくれてありがたく思うておる。この国をやがて背負うて立つ若き者たちが何を願い、また何を憂いておるのか、この道隆、深く心に刻んだ。(立ち上がって)その思いかなえるべく、わしも力を尽くしたい。そなたらと共に、帝を支え奉り、この国をよりよき道に導いてまいろうぞ」
はい、これで若手の支持確保やね、道隆( º言º)。
漢詩の会が終わった後も、道長のことが気になって仕方のない、気もそぞろなまひろに、ききょうが話しかけます。
ききょう「まひろ様はお疲れなのかしら。私、斉信様がお選びになった歌が好きだったわ」
元輔「出過ぎたことを申すでない」
はい、と返事をするききょう先輩。けど、全く反省してないわね( º言º)。
一方、漢詩の会が終わった後、さっそく公任と斉信は、義懐から道隆へと乗り換えるのでした。
公任「どう思った?」
斉信「やっぱり道隆殿だな。義懐殿じゃない」
その夜、月を見ていた道長は、歌を文に書き、まひろのもとに送り付けるのでした。
ちはやぶる 神の斎垣も 越えぬべし 恋しき人の 見まくほしさに
元になった歌は、伊勢物語の歌だそうです。
ちはやぶる 神の斎垣も 越えぬべし 大宮人の 見まくほしさに
脚本家、大石静氏のブログによると、これは和歌考証の高野晴代氏のアレンジなのだそうです。
夜ー。
宮中に入った賊の一人を、道長は弓で射るのですが、射られたのは直秀〔毎熊克哉〕でした。
おい、恋のキューピッド役を弓で射るのかよ、道長( º言º)。
そして、宮中では花山天皇の女御・忯子〔井上咲楽〕が亡くなります。
最後にバタバタと風雲急を告げる展開となって、次回へと続くんやね( º言º)。
とりあえず、どうするまひろ( º言º)。
以上で『第6回「二人の才女」の振り返り』は終了です(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。