「光る君へ」への長い道のり ~『第45回 「はばたき」振り返り』(その1)(ネタバレ)~[2252文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第45回『望月の夜』 の振り返り、その1です。
※以下より、第45回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第45回をご視聴ください🙇。
■[第45回『望月の夜』 振り返り]その1
威子が中宮となったことを祝ううたげが、土御門殿で催された翌日、四納言が道長〔柄本佑〕が詠んだ歌のそれぞれの見解を述べる。
斉信〔金田哲〕「昨夜の道長の歌だが、あれは、何だったのだ?」
俊賢〔本田大輔〕「『この世をば‥‥』栄華を極めた今を謳い上げておられるのでありましょう。何もかも、思いのままであると」
公任〔町田啓太〕「今宵はまことによい夜であるな‥‥くらいの軽い気持ちではないのか?道長は、皆の前でおごった歌を披露するような人となりではない」
行成〔渡辺大知〕「私もそう思います。月は后を表しますゆえ、3人の后は望月のように欠けていないよい夜だ、ということだと思いました」
俊賢「うん」
斉信「そうかな‥‥」
納得できない顔で盃に口をつける斉信
はい、ここで番組タイトルどーん (´-`) 。
土御門殿ー。
敦康親王〔片岡千之助〕「頼通殿。摂政になられて早半年。政には慣れたか?」
頼通〔渡邊圭祐〕「いいえ。父の指図を仰がねば、何もできませぬ。常に不安でございます」
敦康親王「太閤には叱られたりもするのか?」
頼通「毎日、どなられております」
敦康親王「ハハハハハ。羨ましい限りであるな。私も、父上にどなられてみたかった」
彰子〔見上 愛〕「ならば、嫄子様には、父らしい父として、お接しなさいませ」
敦康親王「そうしたいと思います。褒めたり叱ったりしとうございます」
祇子女王「お叱りになるのは難しいのではありません?ねえ?(嫄子を見る)」
三つになる嫄子を抱いて廊下をゆく敦康親王。
敦康親王「良い子にしておったな。のう」
祇子女王「ええ」
敦康親王「ハハ‥‥、おう、これこれ。ハハハハ」
廊下にうずくまる。
敦康親王「ああ‥‥。祇子、嫄子を」
祇子「宮様‥‥。誰か!」
敦康親王「大事ない」
ナレーション:「この年の暮れ。亡き一条天皇の第一皇子、敦康親王は、21歳で世を去った。道長によって、奪い尽くされた生涯であった」
夕暮れの縁に、鈍色の衣をまとった彰子。頬に涙。
居室に道長。灯心の灯かりが御簾に映し出す、道長の影。巻物から顔を上げ、縁に出る。
雲に隠れる月ー。文机に向い、一心に筆を動かすまひろ。
まひろ「『小君が いつ戻るのかと お待ちなされていたのですが このように 訳もわからないまま 帰ってきましたので がっかりした薫の君は 『かえってやらない方がよかった』などと様々思い 『誰かに隠し置かれているのではないだろうか』 と思い込んでしまわれたのは 自ら浮舟を捨て置いたことが おありになったからとか 元の本には書いてあったのです』」
筆を置く。
まひろ「はあ‥‥。(心の声)物語は、これまで」
こぼれそうな涙を笑顔で消し、縁に出る。顎を浮かせ息を吐く。
淡く光る半分の月。静かに見つめるまひろ。
寛仁三年(1019年)ー。
ナレーション:「年が明け、叙位の儀が行われる日‥‥」
頼通「左大臣、右大臣は、いかがした?」
定頼「分かりませぬ」
顕光と公季だけがいない。
頼通「叙位の儀は、左右の大臣がおらねば行えぬ。左大臣に使者を出し、参内せぬ訳を問いただせ」
使いの者が戻って来て、「左大臣様は蔵人頭を介して、格別の仰せがなければ参内せぬとのことにございます」と頼通に告げる。
頼通「何?」
聞き耳を立てている公卿たち。道長を尋ねた頼通。
頼通「私には従わぬという、当てつけにございます。これまでも事あるごとに‥‥」
道長「うろたえるでない!左大臣と右大臣が来ぬなら、この度に限っては、内大臣のお前がやればよい。嫌がらせなどには屈せぬ姿を見せよ。叙位の儀も止めてはならぬ」
頼通「は‥‥」
為時〔岸谷五朗〕の屋敷ー。
硯と筆を仕舞うまひろ。
まひろ「はあ‥‥」
朽ちて崩れかけた、主のいない軒下の鳥籠。庭に遠い目を向ける。
賢子〔南沙良〕「母上‥‥」
まひろ「何?」
まひろと向き合う賢子。
賢子「私、宮仕えをしたいと思います。夫を持ちたいとは全く思わないし、21にもなって、母上を頼りに生きているのも、何だか情けないゆえ、働こうと思うのです」
まひろ「それは、頼もしいこと」
賢子「母上は、太皇太后様にも覚えがめでたいのでしょ?私を内裏か土御門殿の女房にしてください」
まひろ「わかりました。お願いしてみる」
ということで、長くなりましたので、『第45回「はばたき」』の振り返り』その1は、その2へ続かせていただきます(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。