「光る君へ」への長い道のり ~『第14回 「星落ちてなお」振り返り』(その2)(ネタバレ)~[2157文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第14回『星落ちてなお』 の振り返り、その2です。
※以下より、第14回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第14回をご視聴ください🙇。
■[第14回『星落ちてなお』 振り返り]その2
高松殿ー。
兼家〔段田安則〕への呪詛を行う、源明子〔瀧内公美〕。祭壇には兼家の扇。
夜空を見上げる晴明〔ユースケ・サンタマリア〕。
晴明「今宵、星は落ちる。次なる者も長くはあるまい」
寝間着姿で東三条殿を彷徨う兼家は、裸足で庭に出る。空の三日月を見つめたその顔に笑顔が。月が赤く染まり、兼家の顔から笑みが消える。
明子の呪詛で、兼家の扇が吹き飛ぶ。激しい雨音。明子は腹を押さえ、その場にうずくまる。
翌朝ー。仰向けに倒れた兼家に朝の光が射す。道長が兼家に気づき、駆け寄る。
道長「父上!」
道長は震える腕で兼家の濡れた腕を掴む。兼家を抱きかかえる。
道長「父上・・・父上」
顔をくしゃくしゃにしながら、道長は兼家を抱きしめる。
為時〔岸谷五朗〕の屋敷。
宣孝〔佐々木 蔵之〕「兼家様、3日前にみまかられたそうだ」
乳母のいとが人知れずガッツポーズをする。
為時「激しいご生涯であったのう・・・・」
宣孝「知らせはもうひとつある。わしは筑前に下ることとなった」
まひろ「筑前守におなりなのでございますか?」
後の秀吉である。筑前守だけに (´-`)。
はいはい、やっとったね ( º言º)。
宣孝「さきの筑前守が病で職を辞したそうで、にわかの赴任を命じられた。ハハハ・・・、御嶽詣の御利益だ。いよいよ、わしも国司になるぞ」
まひろ「おめでとうございます」
為時「さみしくなるのう」
宣孝「そのような顔をするな。わしも為時殿の一家を置いていくのは忍びないと思っておったが、運よくさきの関白様が身まかられて、これから家運も上向くであろう。ああ、よかった、よかった。下向の支度もせねばならぬゆえ、これでな」
まひろ「お知らせありがとうございます」
ひとり部屋に残った為時は目頭をぬぐう。
兼家への呪詛がたたり、お腹の子を失った明子を見舞に来た道長。体を起こそうとする明子に、そのままでよいと声をかける。
明子「殿のお子を・・・お許しくださいませ」
道長「生まれいでぬ宿命の子もおる。そなたのせいではない。ささ、休んでおれ」
明子を寝かせる道長ー。
明子「喪に服しておいでの時にあえて、穢れの身をお見舞いくださるなんて・・・
道長「しきたりなぞ気にするな。ゆっくり養生いたせ。また参る」
体を起こし、道長を目で追う明子は戸惑いの表情を顔に浮かべる。
土御門殿ー。
帰宅した道長を倫子〔黒木華〕が出迎える。
倫子「お帰りなさいませ。明子様はいかがでしたか。しっかりお慰めしてあげなければ、いけませんわね。でも、明子様はお若いから、これからお子は、いくらでもできましょう。わたしもせいぜい気張らねば」
ナレーション:「関白 藤原兼家の喪に服して、都はしばらく静まり返っていたが・・・」
道兼〔玉置玲央〕の屋敷ー。
兼家が亡くなった後も喪に服さず、女たちを相手に宴にふけっている道兼に、妻の繁子がやってくる。
繁子「おいとまを頂戴いたします。尊子も連れてまいります」
道兼「関白の妻でなければ、気に入らぬか」
繁子「そうではございませぬ。好いた殿御が出来ました。お父上の喪にも服さぬような、あなたのお顔はもう見たくございませぬ」
道兼「(ため息)ならば、尊子は置いてゆけ」
繁子「尊子は先に家から出しました。私と参りたいと申しましたので。(女たちを見る)皆さま、お邪魔いたしました」
碁を打つ公任〔町田啓太〕「我が父も見る目がなかったな・・・。次は必ず道兼様だと申したのに」
斉信〔金田哲〕「お前に誘われて道兼様についたりしなくてよかった」
公任「これからは道隆〔井浦新〕様に真剣に取り入らねば」
行成〔渡辺大知〕「実の父上の喪にも服さぬ道兼様はあまりでございます」
斉信「こうして群れている我らも、似たようなものだが」
公任「なるほど、我らも不謹慎であるが、まだまともな方だ。道兼様は正気ではない」
行成「普通に考えれば、定子様を入内させた道隆様が跡目を継がれるのが順当で、なるようになったということでございましょう」
ということで、長くなりましたので、『第14回 「星落ちてなお」の振り返り』その2は、その3へ続かせていただきます(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。