「光る君へ」への長い道のり ~『第45回 「はばたき」振り返り』(その3)(ネタバレ)~[1584文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第45回『望月の夜』 の振り返り、その3です。
※以下より、第45回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第45回をご視聴ください🙇。
■[第45回『望月の夜』 振り返り]その3
牛車の通る道。市女笠を被った旅姿のまひろ〔吉高由里子〕も、乙丸と歩いている。頭上を横切る小鳥。目で追いほほ笑むまひろ。
土御門殿ー。
倫子〔黒木華〕「そなたに、たっての頼みがある」
赤染衛門〔凰稀かなめ〕 「何でございましょう」
倫子「殿のことを書いておくれ。「枕草子」が皇后 定子様のお姿をキラキラと描いたように、殿のすばらしさを、輝かしき物語にしてほしいのよ」
赤染衛門「それ‥‥それを、私に書けと‥‥」
倫子「衛門の筆で。殿の栄華を」
赤染衛門「なんという、思い役目でございましょう‥‥」
倫子「やってくれるか?」
赤染衛門「まこと、恐れ多いことながら、謹んでお受けいたします。(頭を下げる)されど、まことに私でよろしいのでございましょうか?」
倫子「衛門がいいのよ」
赤染衛門「お方様‥‥」
泣きそうな赤染衛門。
居並ぶ女房たちの前に賢子〔南沙良〕。
宮の宣旨「今日より、そなたを、越後弁と呼ぶことにいたす」
賢子「は‥‥」
宮の宣旨「そなたの祖父は、先の越後守で、その前は左少弁であったろう」
賢子「さようでございますが‥‥」
宮の宣旨「越後弁。太皇太后様の御ために、共につくしましょうぞ」
賢子「は‥‥。心して相つとめます」
宮の宣旨に導かれ、廊下をゆく賢子。
宮の宣旨「あちらにも、我らのつとめの場がある」
陰から見ている道長〔柄本佑〕。美しく聡明な娘の姿。
こみあげる口惜しさと、痛みと切なさに、道長の顔がゆがむ。息がつまる。
道長「はあ‥‥」
乙丸と二人の従者を伴い、小川沿いの道をゆくまひろ。
文机により掛かるように道長が日記を書いている。
筆が止まる。倫子が来る。
倫子「今日は、お加減いかがでございますか?」
道長「話がある」
人払いをする。
道長「出家いたす。頼通がひとり立ちするためにも、その方がよいと思う」
倫子「殿が、頼通のために、ご出家なさるのでございますか?」
道長「体も衰えた。休みたい」
倫子「お休みになりたければ、私のもとで、現世で、お休みくださいませ。今わの際でもありませんのに、ご出家などありえませぬ」
そろりと動いて、倫子の前へ。
道長「気持ちは変わらぬ」
倫子「藤式部がいなくなったからですの?」
道長「何を言うておる」
倫子「出家はおやめください」
倫子の手をほどく。
道長「許せ」
倫子「お待ちくださいませ!」
道長「太皇太后様にも申し上げてくる」
怒りを含んだ倫子のまなざし。
須磨の海ー。
砂浜を歩くまひろ。市女笠を外し、杖を捨て、駆けだしていく。衣をなびかせ、全力で走る。砂を踏みしめ、海を見つめる。
ということで、長くなりましたので、『第45回「はばたき」』の振り返り』その3は、その4へ続かせていただきます(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。