「光る君へ」への長い道のり ~『第10回 「月夜の陰謀」振り返り』(その1)(ネタバレ)~[3575文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第10回『月夜の陰謀』 の振り返り、その1です。
※以下より、第10回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第10回をご視聴ください🙇。
■[第10回『月夜の陰謀』 振り返り]その1
第10回『 月夜の陰謀』は、ざっくりふたつのパートに分かれいると思うんですよね(´-`)。
2つのパート?( º言º)。
ひとつは、タイトルにもなっていますが、花山天皇退位&出家にまつわる藤原兼家ファミリーの陰謀パートですね(´-`)。
で、もうひとつのパートは?( º言º)。
まひろ〔吉高由里子〕と道長〔柄本佑〕のちょめちょめパート(´-`)。
ちょめちょめ言うな( º言º)。
第1回はラストのバイオレンスでお茶の間をフリーズさせ、今度はちょめちょめでお茶の間をフリーズ。さすがは、脚本の大石さん(´-`)。
言い方、言い方!今回の花山天皇退位の顛末は、『大鏡』をベースにしてるんやね( º言º)。
でそうですね。ちなみに『大鏡』の説明については、国立古文書館の説明を引用させていただきます(´-`)。
「藤原氏全盛の有様を中心」・・・。ぶっちゃけ藤原北家、とりわけ道長をメインに書かれとるわけやね( º言º)。
『光る君へ』で時代考証を担当している倉本 一宏(くらもと・かずひろ)氏が『大鏡』どうみているか一文を引用します(´-`)。
『大鏡』は「歴史物語」で文学作品であり、一次史料ではないということやね( º言º)。
そういうことも含んで、さっそく第10回『月夜の陰謀』 を振り返っていきましょう(´-`)。
寛和2年(986年)6月ー。
花山天皇を退位させるべく、藤原兼家〔段田安則〕は策をめぐらせる。
安倍晴明〔ユースケ・サンタマリア〕は、花山天王退位決行は6月23日丑の刻に、と兼家に進言する。
急すぎる、支度が間に合わぬ、と言う兼家に晴明は、
「23日は歳星〔さいせい=木星〕が二十八宿〔=天球を28に分割したもの〕の氐宿〔ていしゅく=二十八宿のひとつで、てんびん座アルファ星を含む〕を犯す〔=最接近する〕日」
この日の丑の刻から寅の刻までが、兼家にとっては最も運気隆成の時、この日を逃せば、はかりごとは成し遂げられず、兼家に災いが降りかかるだろうとまで言って決断を進めるのだった。
「分かった。23日、丑の刻だな」と、ついに覚悟を決める兼家だった。
占い、大事大事(´-`)。
ところで実際のところ、花山天皇の退位&出家は、なにが理由で起きたんやろな( º言º)。
時代考証を担当されている倉本 一宏(くらもと・かずひろ)氏は、花山天皇の退位&出家をどうみているか、『敗者たちの平安王朝』を引用します(´-`)。
大河ドラマも、だいたいそんな感じやね( º言º)。
史実でも、公卿層全体の合意の空気があったということなんでしょうね(´-`)。
その夜ー。
兼家は、道隆〔井浦新〕、道兼〔玉置玲央〕、道綱〔上地 雄輔〕、道長を集めて花山天皇退位&出家の陰謀を明かし、チルドレンたちに、インポッシブルなミッションを課すのだった。
実行日:6月23日 丑の刻から寅の刻まで(午前1時~午前3時)
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ミッション1[担当:道隆]
事前に朔平門の外に、牛車を用意させる。
※注意事項
牛車は女車(女房が外出の際乗る牛車)とすること。
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ミッション2[担当:道兼]
帝を連れ出し、清涼殿より玄輝門を抜け、内裏の朔平門に向かい、用意してある牛車に乗り、丑の刻までに朔平門を出る。
※注意事項
もし人目についた時のために、帝には女の袿を羽織っていただく。袿(うちき)は道兼が手なずけた女官に支度させること。
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ミッション3[担当:兼家?]
丑の刻に内裏すべての門を閉じさせる。
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ミッション4[担当:道兼]
牛車で帝と共に土御門大路を東に進み、元慶寺に入る。
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ミッション5[担当:道長・道綱]
夜御殿から女官が運び出した剣璽〔=三種の神器の剣と玉(璽)=天叢雲剣と八尺瓊勾玉の呼称〕を、梅壺の東宮〔=懐仁親王〕のもとに運ぶ。
※注意事項
万が一、剣璽の移動を見た者がいたら、道綱が後から始末すること。
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ミッション6[担当:道長]
梅壺に剣璽が運びこまれるのを見届けたら、関白・頼忠に、帝ご譲位の旨を伝えに走る。
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ミッション7[担当:道兼]
なにがなんでも寅の刻までに、元慶寺にて帝に御髪を下ろしていただく(髪をそり落とし仏門に入る)。
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以上
ミッションがてんこ盛り!( º言º)。
実質、約2時間でやらなきゃならないですからね~(´-`)。
内裏すべての門を閉じさせる意味が、イマイチわからんけどな( º言º)。
道兼が花山天皇と一緒に行動するので、深刻な人手不足解消のため道綱も動員されてますね。まさに986年問題!(´-`)。
勝手に問題にするなや( º言º)。
見られたら後から始末せいって、完全に道兼ライクな仕事で、穢れ作業要員やん( º言º)。
道綱も道兼同様の扱い、いわば、「穢れフレンズ」ですね(´-`)。
いや、そんな呼ばれ方されて嬉しないやろ( º言º)。
兼家「我らに許された時は、丑の刻から寅の刻までだ」
晴明の占いによると、兼家の一番運気がいい時間帯だから、そうなってますけど、もう少し各自が余裕をもってミッションを実施できるようにリスケしません?(´-`)。
兼家「何があろうとも、寅の刻までに帝に御髪(みぐし)を下ろしていただけねばならぬ。頼んだぞ、道兼」
あ、聞いちゃいないわ(´-`)。
兼家「このことが頓挫すれば、我が一族は滅びる。兄弟力を合わせて、必ず成し遂げよ」
4人「はっ」
兼家とその子たちの、一族の命運をかけた陰謀がはじまろうとしていたー。
はい、ここでオープニング・ドーン!ヽ(≧▽≦)ノ
ということで、長くなりましたので、『第10回「月夜の陰謀」の振り返り』その1は、その2へ続かせていただきます(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。