「光る君へ」への長い道のり ~『第27回 「宿縁の命」振り返り』(その1)(ネタバレ)~[1800文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第27回『宿縁の命』 の振り返り、その1です。
※以下より、第27回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第27回をご視聴ください🙇。
■[第27回『宿縁の命』 振り返り]その1
前回からの続き。
石山寺ー。
燈心の明かりのもと、ひとり合掌したまひろ〔吉高由里子〕。
月明かりとともに扉から入って来る人影。まひろの瞬きがとまる。
はい、ここで番組タイトルどーん (´-`) 。
長保元年(999年)。石山寺の境内を歩くまひろと道長〔柄本佑〕。
道長「大水と地震で屋敷がやられたであろう」
まひろ「はい・・・・」
道長「あの辺りは痛手が大きかったゆえ、案じておった」
まひろ「もったいないことでございます。おかげさまで、家の者も皆、無事でございました」
道長「うん・・・」
まひろ「お痩せになりましたわね」
道長「やらねばならぬことが山積みゆえ」
まひろ「それでお参りに?」
道長「手に余ることばかり次々と起こって、その度にまひろに試されているのやも・・・と思う」
まひろ「私は道長様を試したことなどございませぬ」
道長「ほう~すぐ怒るのは相変わらずだな」
まひろ「お許しくださいませ」
道長「謝るな。それしきのことで、腹は立てぬ」
まひろ「そういえば、三郎の頃も、俺は怒るのが嫌いだと仰せでした」
道長「ああ・・・」
小さく微笑む道長。
道長「一度だけお前に腹を立てたことがあったな。今そのことを考えたであろう?」
まひろ「偉くおなりになって、人の心が読めるようになられたのですね」
道長「偉くなったからではない」
まひろから目を逸らす道長。
道長「越前はよき所であったか?」
まひろ「寒うございました」
道長「ああ。越前守には苦労をかけておる」
まひろ「国守でさえ大変ですのに、朝廷の政の頂に立つ道長様は、どれだけ大変か‥‥。そのことが越前に行ってよくわかりました」
道長「あっ。海をみたか?」
まひろ「はい。海を渡って来た宋人から、宋の言葉を習いました」
道長「えっ‥‥」
まひろ「ニーハオ ヘンガオシン ジィェン ダオニー」
道長「ん?」
まひろ「宋の挨拶でございます」
道長「ああ‥‥。昔から賢いと思っておったが、宋の言葉まで覚えたか」
まひろ「挨拶ならだれでも覚えられます」
道長「うん‥‥。もっと話してみよ」
まひろ「えっ‥‥。え~‥‥。(宋語で喋る)」
道長「うむ、何と言ったのだ?」
まひろ「越前には美しい紙があります。私もいつかあんな美しい紙に、歌や物語を書いてみたいです、と」
道長「巧みに宋の言葉を操って‥‥。そのまま越前におったら、宋の国に行ってしまったやもしれぬな」
まひろ「されど、都に戻ってまいりました」
道長「戻って来てよかった」
ふたりの視線が交わる。目を逸らす道長。足元の月影に目を向けるまひろ。
まひろ「供の者たちと参りましたので、もう戻らねばなりませぬ」
道長「うむ。(立ち上がる道長)引き止めてすまなかった」
まひろ「いいえ‥‥。お目にかかれて、うれしゅうございました」
道長「うん」
まひろ「お健やかに」
道長「お前もな」
去っていく道長。道長の足が止まる。背を向け息を止めているまひろ。再び、去っていく道長。
いとたちのところに戻りかけたまひろの前に、道長が駆け足で戻って来る。
見つめ合う二人。互いに駆け出す。抱きしめ合う。まひろを見つめ頬に触れる。指先で唇をなぞり、唇で塞ぐ。身をゆだねるまひろ。
几帳に囲まれたほの暗い部屋ー。
道長「今一度、俺の側で生きることを考えぬか?」
道長の腕の中にまひろ。
まひろ「お気持ち、うれしゅうございます。でも‥‥」
道長「俺はまた振られたのか」
ということで、長くなりましたので、『第27回「宿縁の命」』の振り返り』その1は、その2へ続かせていただきます(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。