「光る君へ」への長い道のり ~『第15回 「おごれる者たち」振り返り』(その3)(ネタバレ)~[2550文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第15回『おごれる者たち』 の振り返り、その3です。
※以下より、第15回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第15回をご視聴ください🙇。
■[第15回『おごれる者たち』 振り返り]その3
執務部屋の道長ー。
書類を見たあと、人差し指で額をつついて、はぁ・・・と悩まし気に息をつく。
そこに道長に呼ばれた道綱〔上地雄輔〕がやって来る。
道綱「おお、何か用か?」
道長「お呼び立てして申し訳ありません。これをお認めになったのは、何故でございますか?」
道綱「あ・・・、えっ、だって、関白の兄上が仰せになったから」
道長「中宮様のご在所に、このような莫大な費用を費やすは、いかがなものでございましょうか。登華殿の室礼替えについては、聞き及んでおりましたが、そのかかりを、公が賄うとは、全く聞いておりません」
道綱「俺もそれはやり過ぎだろうって思ったけどさ」
道長「ならば、なぜ」
道綱「だから、それは関白様に言ってよ。俺がやりたいわけじゃないし・・・」
道長「わかりました。関白様にお伺いします(立ち上がり、執務部屋を出ていく)」
道隆〔井浦新〕の屋敷ー。
道長「何故、今日は参内なさらないのですか?」
道隆「朝から、体がだるくてのう」
あ・・・ ( º言º)。
道隆「それに、今日は伊周〔三浦翔平〕の弓競べがあるゆえ」
道長「では、手短にお話し申し上げます。公の財をもって、中宮様から女房たちに至るまで、きらびやかな装束調度を、度々あつらえるのは、いかがなものでございましょうか?」
道隆「そんなことか」
道長「朝廷の財政は、かならずしも豊ならず。関白様が正しき道をお示しにならねば、誰もが公の財を懐に入れるようになります」
道隆「細かいことを申すな。お前は実資か。ハハハハ・・・」
道長「私は、中宮様のお世話を万事取りしきる、中宮大夫でございますゆえ・・・」
道隆「そういうことを申さぬと思うたから、お前を中宮大夫にしたのだ。分かっておらぬのう。まあよい。お前も弓競べを見てゆけ」
弓場。2人ずつで対戦をしている。
弓をかまえる片肌を脱いだ伊周は、矢を的に命中させる。相手は外す。伊周は5本全ての矢を的に命中させる。
「伊周様の一人勝ちでございますなぁ」
伊周「皆も本気を出さぬか。私に遠慮することはないぞ」
道隆が道長を連れて弓場にやってくる。
伊周「(道長を見て)叔父上。叔父上もやりませぬか?皆、私に気を遣って本気をだしませぬゆえ、面白うありませぬ」
道隆「道長、相手をせよ」
道長「今日は、そのような気分ではございませぬ」
伊周「怖気づかれずともよろしいではございませぬか、叔父上」
道長「関白様と大事な話があって参ったのだ」
道隆「話は、もうよい」
片肌を脱ぎ、伊周と並ぶ道長。弓をかまえる伊周は、的の中心に命中。続いて道長の放った矢は的の縁へ。
伊周の放った3本の矢は、的のほぼ真ん中に。
道長は大きく外れる。
道長「では、伊周殿の勝ちということで。私はこれで失礼します」
伊周「まだ矢は残っておりますぞ。そうだ、叔父上。この先は、願い事を言うてから、矢を射るのはいかがでしょう」
道長「願い事?」
道隆「面白い。やってみよ」
伊周「では、まず私から。我が家より、帝が出る」
的の縁に矢がささる。
伊周「叔父上も願い事を言うてから、どうぞ」
矢をつがえる道長。
道長「我が家より、帝が出る」
的の中心に矢がささる。
息を整えた伊周は矢をかまえる。
伊周「我、関白となる」
伊周の放った矢は、的を大きく外れる。
かまえる道長。
道長「我、関白と・・・」
道隆「やめよ!」
道長は弓をおろし、道隆の前に立つ。
道長「兄上、先ほどの話は、改めて」
道隆に弓を差しだす。受け取る道隆。
去っていく道長ー。
伊周は、自分の実力を過信しすぎたんやね ( º言º)。
この弓競べエピソードを元ネタにしたのが『日出処の天子』のこのシーンですね (´-`)。
高松殿ー。
明子〔瀧内公美〕「帝が出る。本当にそうなるかもしれませんわね」
伊周との弓競べの一件を道長から聞いた明子が言う。
明子様は、てっきり藤原家の男ども全員を呪詛すると思ったのですが、ずいぶんと丸くなられましたね (´-`) 。
兼家を呪詛したからな ( º言º)。
道長「8歳も年下の甥相手に・・・(チッと舌打ち)バカなことをした」
反省する道長のもとに使者が来る。
「土御門殿より火急の知らせ。左大臣様、ご危篤と」
急ぎ、土御門殿に戻る道長。
朦朧として横たわる雅信〔益岡徹〕。
側には、穆子〔石野真子〕と倫子〔黒木華〕。
かけつけて来た道長。
穆子「婿殿ですよ」
道長「道長にございます」
雅信「ああ・・・。婿殿の出世も・・・これまでじゃな・・・。不承知と言い続ければ、よかった・・・」
穆子「権大納言なら、すばらしゅうございますよ」
雅信「不承知・・・」
倫子「父上。私は幸せでございます。ご心配なく」
雅信「不承知・・・」
ナレーション:「藤原氏全盛の世に、16年の長きにわたって左大臣を務めた、源雅信は74歳で旅立った」
源雅信、辞世のことばは、不承知 (´-`)。
ドラマやから、これ ( º言º)
ということで、長くなりましたので、『第15回 「おごれる者たち」の振り返り』その3は、その4へ続かせていただきます(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。