「光る君へ」への長い道のり ~『第42回 「川辺の誓い」振り返り』(その3)(ネタバレ)~[2828文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第42回『川辺の誓い』 の振り返り、その3です。
※以下より、第42回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第42回をご視聴ください🙇。
■[第42回『川辺の誓い』 振り返り]その3
土御門殿ー。倫子〔黒木華〕と穆子〔石野真子〕が控える中、彰子〔見上 愛〕が来る。褥の側に座る。
眠りから覚めない、青白い顔の道長〔柄本佑〕。
彰子「あのお強かった父上が、お倒れになるなんて」
倫子「二度も辞表を出されたのよ」
彰子「それは、私のせいやもしれませぬ。敦成が東宮になった時から、私は父上と‥‥」
穆子「皇太后様は、信じた道をお行きなさいませ。父上とて、皇太后様を誇りに思っておいでですよ」
眠る道長を見つめる彰子。
まひろの屋敷ー。まひろ〔吉高由里子〕の手に彰子からの文。
彰子『いつまで里におるのだ。早く帰ってまいれ』
彰子からの文を文箱にしまい、ふらりと立ち上がる。
ナレーション:「道長の病をきっかけに、内裏には怪文書が出回った」
顕光〔宮川 一朗太〕「(怪文書を読む)左大臣の病を喜んでいる者、大納言 道綱 」
道綱「俺!?」
顕光「大納言 実資、中納言 隆家、参議 懐平、参議 通任」
道綱「おお‥‥俺も入ってるの?」
道綱を、怪しむ顕光。
道綱「俺は、道長の病、心配してますよ!あいつは良く働くし、いい弟だもの!誰よりも、心配してますよ。なななな‥‥何だ、こんなもの!」
怪文書に目をむく実資。
実資「どこの輩が、このようなことを‥‥」
資平「いかがいたしましょう」
実資「放っておけ」
資平「はっ」
怪文書に目を通したききょう〔ファーストサマーウイカ〕ー。
ききょう「こういうものが出回るのは、皆の心がすさんでいるからでございましょう。嫌な世になりましたわね。さきの帝の頃は、こういうことは、一度としてございませんでしたのに」
隆家「俺の名前も書いてあるが、病の左大臣様をお訪ねして、我が身の潔白を申し立てるのも、気が引けるしな」
ききょう「放っておけば、よろしいのでございますよ。左大臣様の命も、長くはもちますまい」
土御門殿ー。倫子の前に、道綱。
倫子「ご遠慮くださいませ」
道綱「会って、釈明したのだよ、俺は!」
倫子「釈明?」
道綱「俺は、喜んでなどおらぬ」
倫子「何のことでございましょう」
道綱「怪しい文が、あちこちに、まかれておるのだ。俺や実資殿が、道長の病を喜んでおるって。だから‥‥」
倫子「お帰りください」
道綱「え?」
倫子「お帰りになって、平癒をお祈りくださいませ」
道綱「道長‥‥俺を疑うなよ~。俺は唯一のお前の兄‥‥」
百舌彦「(倫子に目くばせされて)ご無礼いたします」
道綱「な‥‥何だ、お前は」
百舌彦「百舌彦でございます」
道綱「ちょ‥‥道長!俺は喜んでなどおらぬぞ!あれは、うそだからな!俺だけは、お前の味方だからな!道長!」
屋敷の掃除をするまひろ。戻って来たきぬが駆け寄る。
きぬ「お方様!そのようなことは、私がいたしますので」
まひろ「いいのよ。やることがないから」
頭をさげ、厨にむかうきぬ。掃除を続けるまひろ。賢子〔南沙良〕が来る。
賢子「母上は、もう書かないのですか?」
まひろ「『源氏の物語』は、終わったの」
筆も紙も無い文机。
賢子「物心ついた時から母上はいつも、私のことなぞ、ほっぽらかして、何かを書いていたわ。書かない母上は、母上でないみたい」
まひろ「このまま出家しようかしら」
賢子「え?」
まひろ「フフフフ。あなたには、好きな人もいるし、心配することないもの。フフフフ」
月明かりの夜。琵琶を鳴らすまひろ。そっとまひろを見る賢子。ぼんやり縁に座ったまひろ。
宇治。道長の別邸。柱にもたれ、庭に目を向けている道長。百舌彦が薬湯を持って来る。薬湯に目をやり、庭に目を戻す道長。
まひろの屋敷ー。厨子に花を供え、手を合わせるまひろ。
乙丸「わっ‥‥。おお!」
百舌彦「まひろ様は、どちらに‥‥」
乙丸「あ‥‥あちらに‥‥」
まひろ「百舌彦!」
百舌彦「ご機嫌よろしゅう。にわかに参じましたこと、お許しを」
まひろ「どうしたの?」
百舌彦「実は、殿様のお加減が、およろしくなく‥‥」
ということで、長くなりましたので、『第42回「川辺の誓い」』の振り返り』その2は、その3へ続かせていただきます(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。