「光る君へ」への長い道のり ~『第12回 「思いの果て」振り返り』(その3)(ネタバレ)~[2919文字]
大河ドラマ「光る君へ」 第12回『思いの果て』 の振り返り、その3です。
※以下より、第12回のストーリーを記述しています。未視聴の方は先に第12回をご視聴ください🙇。
■[第12回『思いの果て』 振り返り]その3
兼家〔段田安則〕は、左大臣・源雅信〔益岡 徹〕を執務室に呼びだした。
兼家「実は、愚息 道長のことでお願いがございまして。道長が、左大臣家の姫君をお慕い申しておると申すのです」
大河ドラマでは、左大臣・源雅信を取り込みたい兼家が積極的に進めた描き方をしてるけど、史実はどうなんやろな( º言º)。
一級史料とは言えないですが、『大鏡』によれば、道長が積極的に進めたとなっています(´-`) 。
へえ~( º言º)。
大河ドラマの時代考証担当の倉本一宏氏の著書『紫式部と藤原道長』によれば、
『兼家の五男で左京大夫に過ぎなかった道長が、なぜに左大臣源雅信の女である倫子の婿になることができたのかは分からない』
としていますね(´-`) 。
ほお( º言º)。
『天皇(この年、八歳)も東宮(この年、十二歳)も、倫子と結婚するには若すぎたことも原因であろう。
雅信はむしろ摂関家の男を婿に取りたかったかもしれないが、道隆や兼家は倫子の適齢期の頃にはまだ地位が低く、結局は道長まで待たされたのであろうか』と書かれています。
いずれにせよ、この結婚は道長にとって、大いなるプラスになったことは間違いないでしょうね(´-`) 。
ほな、ドラマに戻ろうか( º言º)。
雅信「それは光栄にございますが…」
兼家「どうか道長にご厚情を賜りたくお願いいたします」
雅信「そのような過分なお言葉…」
兼家「道長にご承諾いただいたと伝えてよろしいですかな」
雅信「娘の気持ちの聞いてみませんと」
兼家「どうかお力添えを賜りたくお願いいたします」
雅信「ああ……はあ……」
兼家に押されっぱなしの雅信であった。
土御門殿ー。倫子サロンで、しをりが何気なくまひろに尋ねた。
しをり「何故、下女にいとまをお出しになったの?」
まひろ「父が官職を失いましたので、人も雇えなくなりました。それで何もかも私がやっております」
気まずい空気になったことに気づいたまひろは、取り繕うように言った。
まひろ「あ・・・でも畑仕事もやってみると楽しゅうございますよ。床を拭くのも板目が時に龍に見えたり、川の流れにように見えたりして飽きません」
倫子「板目、私も見てみましょう」
立ち上がった倫子は廊下に出る。姫たちもそれに続く。
帰り際、まひろは倫子に礼を言う。
倫子「まひろさんこそ、堂々としていて、お見事でした」
笑い合うふたりー。
同じく土御門殿ー。
雅信と小麻呂を前に、頭をさげる道長。
道長「父から土御門殿の左大臣様に、こちらをお届けせよと預かって参りました」
道長が持ってきた文を開く雅信。そこには『此者 道長也』とだけ書かれている。
雅信「素早いのう、摂政様は…」
道長「こちらで姫様方の集まりがあると聞きました。今日もやっておられるのですか?」
雅信「なぜ、そのようなことを?」
道長「何故と聞かれましても困りますが・・・」
そんな弾まない会話を雅信としている道長を、御簾越しに倫子と母の穆子は見ていた。
涼やかだことと、穆子は道長を気に入るのだった。
道長が帰った後、倫子は雅信のもとに行き、私は藤原道長様をお慕いしております、と告げるのだった。
倫子「夫は道長様と決めておりました」
大きく目を見開いて驚く雅信。
雅信「待て…待て…。そなたは猫しか興味がなかったのではないのか?」
どうしてそう思った?( º言º)。
倫子「そのようなこと申したことはございませぬ。道長様をどうか私の婿に。倫子の生涯一度のお願いでございます。かなわねば、私は生涯、猫しかめでませぬ」
倫子はひざまずく。
倫子「父上のお力でどうか道長様を私の婿に…。お願いでございます。どうかお願いです。どうか…どうか…どうか…」
雅信「ああ…泣かんでもよいではないか。わしは不承知とは言っておらぬのだから。ああ、よしよし…。泣くほど好きでは致し方ないのう…」
雅信陥落(´-`) 。
一方、後宮の梅壺で道長は、皇太后・詮子〔吉田羊〕から、もうひとりの源氏の姫を妻に勧められるのだった。
詮子「ねえ、取って置きの美女がいるんだけど、見てみない?高明公の一の姫、明子女王」
道長「ああ。この前、拝見しました」
詮子「醍醐天皇の御孫君よ。もう一回見なさい。妻にする気分で。妻を持つなら1人も2人も同じでしょうに。嫌ならいいから」
詮子姐さん、言いかた、言いかた ( º言º)。
道長「では見るだけということで…」
詮子「源高明公を大宰府に追いやったのは藤原の仕業でしょ。このままでは高明公の怨念で、いつか帝や我が家に災いが起こると思うのよ。高明公の忘れ形見を妻にして慈しみ、怨念を鎮め、高貴な血を我が家にいれる。最高じゃない」
道長「わかりました。お任せします」
そこに、明子女王様がおみえでございますと家人の声。
にっこりとほほ笑んで道長を見る詮子。
道長「(うわずった声で)えっ?今日ですか!?」
梅壺の一室で、詮子は明子に、不自由なことはございませんか?と尋ねる。
明子「ありがとうございます。何故、このように、よくしてくださるのでしょうか?何の関りもない私に」
詮子「明子さまの御身の上を思うにつけ、何かできないかと思っておりましたので」
冷たい表情を崩すことなく、ありがとうございますとだけ答える明子。
詮子「突然ではございますが、私には道長と言う弟がおります。私はきょうだいのなかで、この子が一番好きなのでございます。お世話させていただいてもよろしいでしょうか?」
明子「お願いいたします。行く当てもない身でございますので」
詮子「(嬉しそうな声で)御簾をあげよ。・・・・あら?」
御簾の向こうに座って控えていたはずの道長の姿は、そこにはなかった。
次回、どうする源 俊賢 (´-`)。
誰や?( º言º)。
ということで、長くなりましたので、『第12回「思いの果て」の振り返り』その3は、その4へ続かせていただきます(´-`)。
最後までお読み頂き、ありがとうございました🙇。