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Nuit Blanche

こんばんは🌙

今日は、パリ市発祥の白夜祭に着想を得た現代アートの祭典、Nuit Blanche KYOTO へ行ってきました。

目的は陶芸のワークショップ。
ずいぶん昔にろくろはやったことあるけれど
最近またやってみたいと思っていました。

今回の種類は、玉づくりという技法。

今年の祭典のテーマが「Transmission(継承)」となっており、美術工芸と現代のクリエーションをめぐる未来、あらゆる領域を横断するトランスミッションから生まれる表現、という1つのテーマを軸に、様々なイベント・ワークショップが企画されている。
といった中での玉づくり、縄文土器のつくりかたと同じ技法なんだそう。今回は世界にひとつだけのマグカップづくり。初めての経験!

技法の特徴としては、丸い玉の土から手だけで形をつくっていく、こどもの頃によくやった粘土と同じやり方。そして、素敵なのが成形をする際、葉っぱにのせてろくろのように回しながらつくっていく。葉は裏返しにし、カップの底に葉脈の柄が刻印され、機能的にも見た目的にも理にかなった方法。縄文時代の製作風景が頭に浮かび (勝手なイメージ) 、そんな時代になんとも粋なことを!と感心して、現代の製作に没頭していった。

まずはスケッチから。
陶器は見るのも使うのも好き。
好きな器のコレクションの中から、料理の度にどの器にしようかな、と選ぶのも楽しく、お料理と器のコンビネーション、食べる時、とお腹だけだなく心も満たしてくれる。それくらい器好きなので日頃から作家さんの作品で、こういうの好きだな〜っていうイメージは集めていた。それらをインスピレーションに、そして自分で使いたいマグカップを想像していくつかスケッチにしてみた。真ん中か、少しフニャフニャさせたいなぁとか思いつつ、いよいよ成形スタート。

まずは丸い玉からくぼみをつくって、そこから指で挟んで薄く、高さを出していく。焼き上がりの時に10%程縮むそうで、少し大きめに作っていく。スケッチを横目になんとなくの形ができてきた。私はコーヒーが大好きなので、たっぷり入る深さ、あとはやっぱりフニャフニャさせたくなり、両手でカップを包み込んだときにしっくりくる曲線、そして飲み口として飲みやすそうなカーブで落ち着いた。陶芸は、前回もそうだったけどやればやるほど迷走してくる、思い通りにならないのが当たり前で、そこでいかに振り回されないか、落ち着いて楽しめるか、その人の素の性格がまる裸になるのがおもしろい。なんだか精神統一みたいな瞑想みたいな、マインドフルネスな状態になる。これが没頭することだなぁ、とひさしぶりにその感覚を思い出した。カップの形が決まったところであとは取手。何かユニークな感じにしたい!と思い結構長い取手を付けてみた。形ができたところで少し乾かす時間になり、ランチタイムへ!

ワークショップの会場にはマルシェもやっていて、快晴の中みんな外でワインを飲みながらランチをしていた。私はレモネードとタコス。本格的なタコスでめちゃくちゃおいしかった!外で食べるのも大好き。お店もお客さんも国際色豊かでいつもとは違う空気感の中でピクニック、非日常を存分に味わった。

お腹が満たされたところで、最後の色付け。
その前に取手を固定するのだが長くて落ちてくるので粘土でサポート。色は4色を使って混ぜたり調色をしながら、想い想いに塗っていく。私はポップな雰囲気にしたくて3色のドットに。形と合わせて優しい、なごむイメージでパステル調、水彩画の感じの抽象的な模様にしてみた。ベースの土は焼くと白になるので、それを考えつつ色をのせていく。中まで。いい感じで白地に優しい色が浮かびあがったらいいなぁ。焼き上がりは1か月後に配送、とっても楽しみ!

ひさしぶりに、ひとりの世界に没頭し完全に自由に自分の感覚に従う体験をした。普段仕事で空間デザインをやっており、クリエイションは毎日やっているけれども必ず他者と複数で取組むことがほぼ。それとは違い、完全にひとりだけで、自由に自分の好きなように表現できるって、改めていいなぁ!と思った。自分の感性を知るとともに、素の自分を陶芸を通して表現できたことに、充足感と純粋に楽しむ感覚、自由でいることを感じた日だった。

貴重な体験をありがとう。

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