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vol.6 デリバティブ取引とは

前回から少し時間が空いたので、デリバティブ商品やデリバティブ取引について、簡単におさらいしたいと思います。

デリバティブ商品とは、元々あった商品(原資産と言います)から派生した商品となります。
例えば株式投資(現物株)のデリバティブ商品は、先物取引やオプション取引が該当します。

東証1部に上場している225社を対象とした日経225株価指数、こちらに対しても投資が行えるように商品化されています。
株価指数に投資をする、というのは一見わかりづらいですが、株式投資から派生した商品、と考えていただければ少しわかりやすいかと思います。

また、FXをやっていると出てくるキーワード、スワップ。
こちらもデリバティブ取引に該当します。

このように、もともとの取引からいろいろな改善が加えられた商品がこのデリバティブ取引となります。

では、この取引のメリットとデメリットについてまとめていきたいと思います。
今回は、日経平均株価(原資産) と 日経225先物(デリバティブ商品) を例に、メリット・デメリットをまとめていきます。
※下記に出てくる株価等は、すべて2021/03/20現在の値となります。

メリット1

原資産よりも少額で投資を行える。
「日経平均株価」で資産運用しようとすると、225社の現物株をすべて購入する必要があります。
今、日経平均株価の中で最も寄与度が「ファーストリテイリング」を購入するのに必要な金額は約90万円・・・
一番寄与度が低い「本田技研工業」でも約35万円も必要なります。
なので、225社の現物株をすべて購入するとなると、とてつもない資金が必要となります。

日経225先物を売買しようとした場合、証券会社が定める証拠金を預けることで、取引が可能となります。
この証拠金は相場状況などから、毎週変動するため一概には言えませんが、現時点で約170万円あれば取引が可能です。
もう、小額から始めたい場合は日経225先物miniと言う商品もあります。
こちらは、日経225先物を 1/10 にした商品となります。
なので、証拠金も17万円あれば取引が始められます。

メリット2

取引時間が長い
現物株の売買をしようとすると、平日の朝9時から11時30分(前場)、12時30分から15時(後場)までの限られた時間でしか、取引が出来ません。
日経225先物であれば、平日の朝8時45分から15時15分まで、16時30分から翌日の5時30分まで取引を行えます。
日中仕事で忙しい方でも、夜に投資ができます。

メリット3

売りからでも取引開始できる
現物株を新規注文の場合、買い注文のみとなります。
なので、現物株に投資を行う際は、株価が上がる、と予想した場合のみ市場に参加するというスタンスとなります。
「信用取引」という取引方法を利用すると、売りから新規注文も行えますが、これは今度。

ですが、日経225先物では、売りで新規発注を行うこともできます。なので、今後指数が下がるなぁ、と思った場合でも投資に参加することが可能です。

デメリット

上記で挙げさせていただいたメリットの反対がデメリットになると思います。
特にメリット1とメリット2については、デメリットをちゃんと考慮する必要があります。

1つずつのデメリットを考えていきましょう。

メリット1では、小額で大きな金額に投資ができる、と言うことを挙げさせていただきました。
これは逆に言えば、少しの変動で大きな損害が出る可能性があります。

メリット2では、取引時間の長さをあげさせていただきました。
日経225先物では、日中はもちろん翌日の5時半まで取引を行うことが可能です。
夜間帯は、アメリカ市場を中心とした取引となり、日経225先物もアメリカ市場と相関性の高い動きをします。アメリカ市場が急変したら、当然、日経225先物も大きく値が変動することとなります。
そのため、もし自分の持っているポジションと反対に動いた場合、大きな損害がでる可能性があります。
例えば、自分が買いから始めた場合、値が下落することで大きな損害となります。
反対に売りから始めた場合、値が上昇することで大きな損害となります。

まとめ

・デリバティブ取引とは元となる資産(原資産)から派生した商品。
・原資産にはない、いろいろな改善が加えられている。
・それらの改善点をしっかりと考慮した取引をする必要がある。

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