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風布とアイヌのかかわりを考える
はじめに
これは私が埼玉県と北海道の間に何かしらのつながりを求めて自分なりに解釈していこうとした文章です。
何かや誰かを否定しようとか、特定の人々や団体や地域を傷つけよう等と思って書いたものではありません。
そして自分が書いたことが正しいとも思っておりません。
もし明らかな間違いや不適切な表現があればご指摘いただけましたら幸いです。
風布について
・インターネットで検索すると大里郡寄居町大字風布、秩父郡長瀞町大字風布の二か所がヒットする。寄居町の公式ホームページによると「元秩父郡」とされている。
・寄居町では風布と読むようだが(公式ホームページ参照)、ネット上では多くが「ふうぷ」と記載されている。アイヌ語由来説があるらしく、実際に北海道には風布死岳が存在する。
・埼玉県内にはアイヌ語由来説のある地名が他にも存在する。たとえば越辺川の「おっぺ」については、その言葉の響きからアイヌ語由来説を持つ有名どころのひとつと言えるだろう。
・「風布」がアイヌの人々によって名付けられた地名である可能性を広げていくとして、Wikipediaの本州アイヌの頁を参考にすると、
本州アイヌ(ほんしゅうアイヌ)とは、17世紀から19世紀頃の間に北海道から渡海し本州北部に居住していたアイヌ民族を指す。弘前藩や盛岡藩などの文書から、江戸時代の時点で本州北端(現在の青森県)での居住が確認できる(文書には「狄」や「夷」[1]として登場する)。
…とされるので、とりあえずそこに埼玉の記述は無い。
・コトバンクの風布村の頁によると、1568年には北条氏邦印判状にて「風夫」の記載があるとのこと。つまりその頃には既に「ふうっぷ(ふうぷ)」は存在していたことになる。
・1568年は16世紀になる。足利義昭が室町幕府の15代将軍になった年とのこと。
・この年、織田信長が上洛を開始している。Wikipediaによるとこの出来事が日本史において、中世と近世の区切りとされているそうだ。
・先述の越辺川について、いつから越辺川と呼ばれ始めたかまでの記載を見つける事はできなかった。ただしWikipediaの越辺川の頁によると、
中世には入間川を経由する水運が発達していたらしく、鎌倉街道上道と交わるところに苦林宿(堂山下遺跡)という町ができていた[7]。
…とされているので、中世の頃には「おっぺ川」の名がついていた可能性はある。
・地名に関しては調べていくと「もし本当にそうだったならば、東日本に住んでいたアイヌの人々の影響ではないか」という説に落ち着く傾向がある様に感じる。
・.ただし「東日本に住んでいたアイヌの人々」という表現が正しいかどうかは諸説ある様で―それこそ先述の本州アイヌの人々に関してはまさしく「本州アイヌ」なのだろうけれど、蝦夷と呼ばれた人々とアイヌの人々の関係性についてはまだまだ研究が続いているところの様だ。
・東京や栃木の方にもアイヌ語由来説のある地名はあるそうで、そう考えると考察には更に広い視野が必要になりそうだが―たとえば秩父にはアイヌの文化に似ているものもある、という旨の投稿をSNSにてされている方もお見かけするので、深堀していけばもっと情報は得られるのかも知れない。
・けれども今回はこの辺りでいったん考察終了ということにしようと思う。
あとがき
先日行った寄居町の風布地区が本当に素晴らしい場所だったので、いろいろ調べてみたくなった。
![](https://assets.st-note.com/img/1723357114021-LgNg7Ydb8p.jpg?width=1200)
姥宮神社すごくよかったなー!と思っていたところに、北海道の江差の姥神大神宮渡御祭についてのニュースを見て、恥ずかしながらそのお祭りを存じ上げなかった私はふと「姥神…姥宮…なんだか名前が似ているな」と、そこが気になってしまった。
まあ関連づけるには無理矢理すぎるかなとは思ったものの、ちょっと調べてみようかなと検索をかけようとして、まずは風布とアイヌのかかわりから調べていった方がいいのかなと考えた。
それが今回の記事というわけで…結局、自分なりの見解も見いだせなかったけれど。
個人的には、中世の頃かもっともっと昔の関東—特に秩父地域周辺に、何らかのきっかけで北海道から居を卜すこととなったアイヌの人々がいて、アイヌ語由来の地名がしだいにその土地に馴染んでいった、という歴史があったなら興味深いなと思う。
埼玉に移り住んでも強く生き、そこで自分たちの文化を溶け込ませる様に残した先人がいた―と考えると、なんとなく心強く感じられる。
また時間や気持ちに余裕がある時に、いろいろ調べてみたいと思います。
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