【インタビュー和訳】 2022.09.05 The New Cue #207 The Snuts・Jack Cochrane へのインタビュー

  こんにちは。英国スコットランドの4人組ロックバンド・The Snuts (ザ・スナッツ) の日本版 Twitter ファンアカウント (@SnutsFanJapan) を運営している者です。The Snuts は 2021年4月に発売したデビューアルバム ”W.L.” で英国アルバムランキング初登場 No.1 を獲得し、2022年9月30日に発売されたセカンドアルバム “Burn The Empire“ も英国で初登場 No.3 を記録しました。
 この記録からも分かるように、The Snuts は魅力溢れる気鋭の若手バンドですが、現在ではThe Snuts に関する日本語でのインタビュー記事がまだ少ないです。そのため、最近、趣味でインタビューの和訳を始めました。これからはこちらに和訳を掲載していこうと思います。 (和訳は一部意訳を含みます。)
 
 こちらは、ニューアルバム Burn The Empire について、アルバム発売前に行われた フロントマン (vo/gt) Jack Cochrane へのインタビュー記事の和訳になります。以前、Twitter に掲載したものをアーカイブ目的で掲載します。

 引用元の記事はこちら↓

(※最初の挨拶部分の和訳は割愛しております)

あなたたちは最近、Louis Tomlinson のライブをサポートしてましたね。どうでしたか?
 素晴らしかったです。バンドである僕たちにとってとても良い機会でした。僕たちはいつも色々なタイプの観客のところへ演奏しに行くのが好きですし、そのトライをするのが好きです。僕の意見では、インディーミュージック界隈は特定のファン層に偏ってしまいがちなものだと思います。(インディーミュージシャンたちは)自分達がいつも同じフェスティバル・ライブハウスで、同じ観客たちの前で演奏していることに気づくでしょう。異なるファン層の前に出て行き、今までにライブをしたことのないまったく異なる場所で演奏できることは僕らにとって素晴らしい機会となっています。ベルギーでは1万人の前で演奏しました。Louis は素晴らしい人物です。彼は多くのことを僕らのためにやってくれました。

あなた方は多くの One Direction のファンを獲得したと思いますか?
 えぇ、そうなんですよ!彼らに興味を持ってもらうことができたと思うのでよかったです。僕たちはヘビーな曲も演奏しましたが、とても良いリアクションをもらえました。僕は音楽は特定のジャンルや特定のオーディエンスに縛られる必要はないと思っています。僕たちは One Direction のファンたちの前で演奏することができ、今もまだその時の熱量を感じています。壁を破るのは素敵なことです。

あなたたちの1stアルバムは昨年の4月に発売され、UK No.1を獲得しました。今、あなたたちはツアーのサポートを終え、次のアルバムが数週間のうちに発売されます。あなたたちは、2ndアルバムを制作する難しさに苦しめられなかったと言えますか?
 他のバンドが1stから2ndへと移行していく過程を見てきたので、僕たちはそのプレッシャーを感じることを間もなく予測しました。1stアルバムが発売されるとすぐに、僕たちは次のアルバムのことを考え始めました。しかし、僕たちは “ただ、次のアルバムを作ろう” という姿勢になりました。2作目ということを気負う必要はない。1作目がどうだったか、どういう音を鳴らしていたかは関係ない。僕らはただ新しいアルバムを作り始め、それを自由にあるがままのものにしよう、とね。この姿勢はかなり上手くいったと思います。

あなたは最近、The Rodeo を ダニエル・クレイグ主演映画 Cowboys and Aliens のようなものだと言っていましたね
 ええ。名作です。

もしニューアルバムを映画に例えたら、何になりますか?
 それはタフな映画になりますね。感情のジェットコースターのような作品に違いありません。もしこれまでに製作されたアダム・サンドラーの映画をすべて一つにまとめたようなものがあるとすれば、このアルバムはおそらくその作品のようなものでしょう。ユーモアもあり、シリアスな場面もあり、多くの希望もあります。また、激しい政治批判も多く含まれているでしょう。

ちょっとここで一旦質問です、Jack。多くの激しい政治批判をフィーチャーしたアダム・サンドラーの映画とは??
 まだこの世にありません!きっと彼の次の作品です。

あなたの意見を信じましょう
 アダム・サンドラーは素晴らしいんですよ。彼は過小評価されすぎです。彼の作品の中には、これまでに作られた映画の中でもっとも素晴らしい作品群があります。実際、アダム・サンドラー作品の中に駄作はないと思っています。彼がリモコンを手に入れて、時を行き来できる作品が好きです。
(*2006年の作品。原題: Click / 邦題: もしも昨日が選べたら)

The Rodeo のミュージックビデオ撮影のために、実際のロデオを見に行ったんですね
 ええ。スタジオでこの曲を演奏していた時、サビの歌詞を考えていなかったんです。そこで、とりあえず “La, la, la, la - olé!” と歌いました。半ば冗談で。そしたらプロデューサーが「テープを止めて!今、olé と言った?」と反応しました。そういうわけで僕たちはこのスペイン語テーマの曲を手に入れたのです。さらにたまたま僕らは、メキシコをツアー中にこのシングルを発表しようとしていました。そこで、こう思ったわけです「運命のいたずらで、僕たちをこの絶好の機会を手に入れた。ロデオに行って、MVを撮ろう!」
(*メキシコはスペイン語圏)

初めてでしたか?
 メキシコが?

いえ、ロデオを見に行ったこと
 もちろん、100%。グラスゴーにロデオはありませんからね。

では、次に行くときは、合法的に「ロデオを見に行くのは初めてじゃないんだ」って言えますね
 その通り!

ニューアルバムには政治に関する厳しい批判が含まれているとおっしゃいましたね。1曲目(Burn The Empire)はトニー・ベンのスピーチで始まります。今作は政治的な意見を含む作品と言えますか?
 その側面があると言えます。今回は、自分たちの意見や自分たちがどういう社会で生活をしているかというのを歌詞の中で隠そうとする代わりに、言うべきことがあるところにもっと大胆に勇敢に切り込んでこれたと思います。今作には政治的な曲、楽しく気分が良くなる曲、悲しい曲がバランスよく含まれています。アーティストとして「これらが自分たちの信じているものだ」と言えることは大事なことに思えます。
(*トニー・ベン Tony Benn:英国労働党の政治家で、社会主義・平和主義を理念とし 1950年〜約50年に渡り国会議員を務めた。)

あなたたちは以前から音楽以外の部分で政治的な意見を持っていましたか?
 誰もが突き詰めると自分たちの社会の政治につながるような意見を持っていると思います。物事がすべての人にとってより良くなればいいのに、というフラストレーションを誰もが持っていると思います。このような意見を持つのに超政治的な人間になる必要があるとは思いませんーこれは僕たちがもっと伝えていきたいことです。このような変化を望む姿勢を(作品の中に)もっと含めていきたいです。そして、トニー・ベンは G(最高に偉大)ですよ。彼の日記を読んでるんです。彼のような特権的背景を持つ人々の中で、彼のような人物は珍しいです。トニー・ベンのように、特権階級出身でありながら、すべての人々のための変化を起こしたいと望む人が増えたら、それは素晴らしいことでしょう。

(※このあとに続いていた英国の政治についての話は割愛しております)

The Snuts のあなた以外のメンバーは3歳の頃からお互いを知っており、あなたは10歳の時に彼らに出会いました。彼らはまだあなたのことを新しい仲間だと考えているでしょうか?
 そうでないと祈ります!

人生の半分以上の時間を共に過ごしている仲間たちとバンドをすることのアドバンテージは?
 僕たちはお互いを信頼しており、お互いのアイディアをいつも喜んで見ています。いつもユニットとして一緒に動いています。そのことは僕たちの音楽を聴けばわかるでしょう。単に僕の歌に合わせて他のメンバーが演奏しているのではなく、僕たち全員に輝く瞬間があります。人生という旅において、互いを長い間知っている仲間と浮き沈みを共有できることは素敵なことです。

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インタビューの和訳は以上です。

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