見出し画像

ちゃんと持たせてあげる

世の中は「都合のよい」情報で溢れています。
自撮りした写真は都合よく加工されていますし、
SNSは個人に向けて最適化(?)され、
都合よい情報ばかりが表示されます。
就活でも同じです。
転職エージェントに依頼すると
(仮に大した経歴や実績がなくても)
驚くほど立派な履歴書や職務経歴書を
都合よく仕立ててくれます。
また、各種ナビサイトや転職エージェントも、
求職者に都合のよい会社や都合のよい情報だけを
提供してくれます。
しかし、いざ実際に働いてみると、
そうではない現実が待っているものです。

桶庄では最終選考に進むまでに、
会社訪問や先輩社員との座談会の場を
複数設定しています。
目的は先輩社員との対話を通じて
仕事の現実を知ってもらうことです。
仕事や職場の魅力を伝えることも大切ですが、
厳しい現実を正しく認識させていく過程は
もっと大切です。
「思っているよりずっと大変かもよ」
「こんなギャップや苦労があった」
「まだまだ見えてない現実があるかもね」など、
複数の先輩から何度も話を聞くことで、
あたかも予防接種のように
入社後のストレス耐性を高めてくれることを
期待しています。

二十歳前後の学生にとって
就活ほど自分と向き合い、
また人生を考えるきっかけはそうありません。
「自分はどんな人生を生きたいのか?」
「仕事を通じて何を得たいのか?」
「将来、子供に自分の仕事をどう語りたいのか?」
私たちがなすべきは、
耳障りよく、また都合のよい情報だけを
与えることではありません。
学生がまだ持てていない、
しかし、この1度きりの人生を
意義あらしめるために不可欠な視点を
「ちゃんと持たせてあげる」こと。
それこそが、
私たち大人が果たすべき真の役割です。

「大変そうだけど、
この人たちとなら乗り越えて行ける」とか
「決して楽な仕事じゃないけれど、
人として成長するにはここしかない」など。

私たちとの出会いを機に
1人でも多くの学生が成長を遂げ、
人間的深みを増して社会へ出られるよう
お手伝いすること。
また、その過程で私たち自身も
真の成長をさせて頂くこと。
お互いの都合と事情だけで終始しない。
これが私の考える真の採用活動です。
皆さんはどう考えますか?

今週も幸せの種を蒔きましょう。
私たちの周りにいてくれる大切な人が
幸せであり続けますように。