角砂糖1個の思想
あなたはいま、
手の中に1つの角砂糖を持っているとしましょう。
それを浜辺からポチョンと
大海原に投げ入れてみました。
舐めてみても当然、
海水は以前と変わらず塩っ辛いままです。
しかし、あなたが投げ入れた角砂糖1個分だけ、
海は確実に甘くなっています。
あなたはいま、
ただ1人早朝のグランドで
早出の朝練をしているとしましょう。
一生懸命に努力した分だけ、
あなたの実力は確実に高まっています。
もしあなたが目標に向かって
一生懸命に練習しているなら、
あなた1人分のやる気や志が、
部の仲間たちの心に
確実に伝わり広がっていいきます。
これは、ある中学校の陸上部の先生が
生徒に話していたことだそうです。
海の水は塩っ辛くて、
これを甘く変えることは不可能かもしれません。
だけど海は、
あなたが投げ入れた角砂糖1個分だけ、
確実に甘くなっています。
似た意味の言葉は
「インサイドアウト」や「積小為大」、
「担雪埋井」や「千里の道も一歩から」
でしょうか。
私はこのような考え方が好きです。
置かれた環境がどうあれ、
究極的に自分がどうするかは
自分の意志で選べますね。
だからいい意味で流されないこと、
ブレないことです。
そのためには、
単なるその場の思いつきではない信念が必要です。
絶対に譲れないもの、
つまり志を抱くには、
自分の人生と向きあって深く内省する以外に
方法はありません。
例えば毎年書き直しているCOMPASSも、
どれだけの人が興味を持って
読んでくれているかは私にはわかりません。
この社長通信も同じです。
毎週の発表当番で当たっている人以外は
あまり興味がない内容かも知れません。
しかし、こうして毎週
まとまった文章を書くことは、
確実に私自身の思考の整理や成長に
繋がっています。
また、私がこの世を卒業した後も
確実に文字情報として残っていくでしょう。
このような日々の積み重ねは、
不器用ながらも初めての人生を
自分なりに必死に生きてきた証だ
とも思っています。
これは文字データに限った話では
ないかもしれません。
心の内で密かに思ったことも、
誰も見ていない場所でした行為も、
虚空に向かって発した言葉も、
すべてはこの世界のどこかに記録されている。
そして、この世を去った後は、
誰もがお互いの記録をすべて
自由に見られるようになっている…。
そんな風に考えた方が、
より良い今日を生きられるのではないでしょうか。
皆さんはどう思いますか?