![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/173027512/rectangle_large_type_2_07c21c7cea592ac562790f0edf6b98fc.jpeg?width=1200)
持論:営業の未来
(2018年 自論として執筆)
(2021年 noteに記事投稿)
現代の営業では、「生産性」と「再現性」が重要視されています。
過去を振り返ると、高度成⻑経済の時代からIT技術革新の黎明期までは、ほとんどの営業活動は属人的で自由でした。まだ「人の要素」が成果に直結していた時代です。だからこそみな馬車馬のように⻑時間働いたり、ルールを逸脱しても結果を残す人が称賛されたり、プロセスの見えない結果最優先のゴリ押し営業が幅を利かせていました(いまでも一部の業界では残っています)。
一方、現代の営業活動において環境は変わってきています。
まず大前提として「生産性」が求められます。会社としてリスクになる⻑時間労働、時間外労働は認められず、まったく同じ時間、そして環境下で高い成果を求められるようになりました。
そして「再現性」も同時に重要とされています。営業活動のプロセスは記録し可視化され、 営業変数の科学的追求が進んでいます。行動履歴はデータになり、そのデータの分析精度は日々増しています。もはや誰にも見えない仕事、誰にも再現できない仕事は価値が低い時代になっています。
終身雇用の世の中から、転職ありきの世の中へ変わり、人材の流動性が高まったことも、この再現性が求められる背景のひとつです(だれがいつどんな仕事をしても、同じ成果が上がることが会社として求められるわけです)。
こうした状況の中で、現代の営業で求められる力を具体的に言うと、「戦略的に営業活動を 考える力(=労働生産性の追求)」と「営業データを科学する力(=再現性の追求)」になると思っています。
こうした世の中の流れを理解し、求められる営業のちからを考えながら、日々を過ごして下さい。
ここからはさらなる私見です。
重要度が下がると言った「属人性」ですが、生産性と再現性が追求された先の未来では、また営業の仕事にこの属人性が求められる時代が来ると思っています。
IT 技術の発展は想像以上のスピードで進んでいます。おそらく営業戦略を考える行為、そ して営業データの分析精度は、人間の力を超えていくはずです。そのとき、生産性と再現性 は人による差別性ができなくなります。そしてまた「属人性」が差別化の要因になると推測 します。
これを言葉を変えて表現すれば「合理を極めて、非合理に還る」といえるでしょう。
そうした未来が近いうち(5 年〜10 年?もっと早いのかも)にやってくると思うので、そ うした環境変化も視野にいれつつ、自らのキャリアビジョンやスキルセットを考えると良 いと思います。