【第二十五回】何者にもなれなかった50男の物語
それから取引先と現金での
付き合いが始まった
相変わらず商売は順調だがお客は
酒癖が悪かった
ウチで飲みなおしになって早く寝て
くれと祈りこめグレープフルーツ
ジュース1滴のブルドックを
作っても全然倒れなかった
毎晩そんな感じの接待に社員は
ストレスがたまっていた
ウチの幹部社員は当時リビング用に
買った75インチのソニーに酒瓶を
投げつけ壊してしまった
ビジネスは好調だったがメンタル
と肝臓はホスト級にぼろぼろ
取引先の社長は数字が読めない
ぼくに教えようとし