脊柱、胸郭、骨盤のマニピュレーション

『Manipulation of the Spine, Thorax and Pelvis』より

オステオパシー的哲学及びテクニック

 オステオパシーまたはオステオパシー的医療は、哲学、科学、芸術である。その哲学は、健康及び病気における身体の機能と構造の統一という概念を包含している。その科学は、化学、物理及び生物科学が含まれ、健康の維持や疾患の予防、治癒及び緩和に関連する。その芸術は、その全ての支脈や専門分野におけるオステオパシー的医療及び外科学の実践における哲学と科学の応用である。
 健康は、環境における有害な影響に抵抗し、その影響を補うための人間の自然な能力に基づいている;適切な準備をして、日々の生活の通常のストレスと極端な環境と活動によって課される時折重度のストレスを満たすことができる。
 この自然の能力が低下した時、または有害な影響が上回り、打ち勝った時に病気が始まる。
 オステオパシー的医療は、多くの要因がこの能力と自然な回復傾向を損なうことを認識し、これらの要因の中で最も重要なのは筋骨格系の局所的妨害または病変である。従ってオステオパシー的医療は、抵抗と回復の能力を構成する全ての資源を解放と開発に関連しており、術者が患者及び病気を扱うという古代の観察の妥当性を認識している。

 患者ケアに対するオステオパシー的アプローチを支える哲学は、以下に示すように言明することができる。

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