せんさ

ビデオファシリテーター/インフォメーション・アーキテクト。動画やメディアを個人のために…

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ビデオファシリテーター/インフォメーション・アーキテクト。動画やメディアを個人のために使って、日常生活や世の中を再発見するための方法を提案しています。

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  • 動画で考える

    「動画で考える」とは、動画を撮影することを通して目の前の日常空間を観察し、それを手掛かりにものごとを考え、表現する、その手法のことです。

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SchoolDays

    • 会えるひと、会えないひと

      会えるひとと、会えないひとがいます。 会えるひととは、とにかく会える。 会いたくなくても会えます。 一日何度でも会えます。 距離に関係なく、向こうから訪ねてくるし、 寝ている時でも電話をしてくるし、 聞きたくない人間関係のややこしい話を一方的にしに来るし、 逃げていても道でばったり出くわす始末。 とにかく会える。 会えないひととは、とことん会えない。 会いたくて仕方なくても会えない。 そりゃもう、絶対に会えません。 隣に住んでいても会えません。 同じ家に住んでいても会えま

      • 17-1.終わり方

        『動画で考える』17.動画の終わり方 あなたが始めた動画の撮影を、終わらせるタイミングについて意識してみよう。始めたことは、いずれ終わらせるときが来る。難しいのはいつ終わらせるか、だ。 歩き始めたらいつかは立ち止まることになる。しかしいったい、いつまで歩き続けるのだろう。疲れて足が重くなって自然に動けなくなるまでだろうか。あるいは何か考え事をしていて、何かしら歩くのをやめる理由を見つけてそうするのだろうか。その先に進むべき道がなくなったか、行く手を遮るものが出現したか。い

        • 16-4.あなたの知らない一人のための動画

          『動画で考える』16.ひとに見せる とりとめもない何かを記録した動画に興味を持ってもらうための方法を考えてみよう。スマートフォンで動画を撮影し、動画共有サイトにアップロードする。その動画は公開環境に置かれて、そこでは不特定多数のユーザーがあなたの動画を視聴することが出来る。とはいえ、あなたの動画をすぐに多数の見知らぬ人びとが視聴するかといったら、決してそのようなことにはならない。最初の視聴者はあなた自身だろうし、あなたがメールやSNSでアピールすれば、日常的に実際に会ってい

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          16-3.人間以外の視点で撮影する

          『動画で考える』16.ひとに見せる 昆虫になって撮影する動画とはどんなものか想像してみよう。ある日あなたは、自宅のバスタブにゆっくりとつかりながら、浴室の窓の枠をゆっくりと伝って登っていく小さな羽虫を見ている。どこから入ってきて、どこへ行こうとしているのか、何か意思を持って行動しているのかさえもわからない。同じ空間を共有して、自律的に生命活動を行っていても、それぞれのサイズや機構があまりにも違い過ぎて、お互いを理解することが出来ない。 あなたは羽虫のように動画を撮影するこ

          16-3.人間以外の視点で撮影する

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          Mr. WOODY GOES TO TOWN

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          16-2.ひとに見せる

          『動画で考える』16.ひとに見せる あなたと友人が同時に撮影した動画を互いに見せ合って、その違いを検証しよう。あなたが撮影した動画を身近な友人に見せようとしたら、デジカメでもスマホでも撮影した動画を同じ機器のモニターで再生して、その場で相手に差し出すだけで良い。友人と旅行に出かけ、お互いを動画で撮影して、その場ですぐに動画を見せ合ったり、SNSで共有したりすることもあるだろう。それにしても、その場で同じ体験をした者どうしが、お互いに撮影した動画を、その場に居ながらにして見せ

          16-2.ひとに見せる

          16-1.ひとに見せない

          『動画で考える』16.ひとに見せる 自分のためだけの「ひとに見せない」動画を撮影してみよう。私たちが日常的に接する動画と言えば、かつてはテレビ放送や映画のような限られたものしかなかった。動画とは誰かが作って、それを観賞するだけのものだった。ホームムービー(8mmや16mmフィルムによる撮影)が普及した時代があり、そしてホームビデオが広まって、誰でも家庭用のビデオカメラで撮影して、記録することが出来るようになった。運動会や入学式・卒業式を親が撮影して、あとから家族でそれを観賞

          16-1.ひとに見せない

          15-3.小さな物語を見つける

          『動画で考える』15.物語を作る 日常生活の中の、ほんのささやかな物語を見つけて動画で記録しよう。小さな物語を発見しよう。または作ってみよう。 小説や映画・演劇のように、作り込まれたプロにしか作れない物語でなくても良い。多くの人びとに共感されたり、感動を与えるようなものではなくても良い。日常の身近な場所で、普段は見過ごされるような、かすかな、ささやかな物語を見つけてみよう。 例えば、誰かがそこにいた痕跡。ほんの少し前までそこに寝ていて、慌てて起き上がって出かけていった後

          15-3.小さな物語を見つける

          15-2.語らなくても伝わること

          『動画で考える』15.物語を作る 日常生活の中の、言葉を介さないコミュニケーションを動画で撮影してみよう。日常の中のコミュニケーションは、言葉を必要とするものと、言葉を必要としないものとで成り立っている。 小説のような文章表現であれば、それは全て文章になっていなければ相互理解は成立しないだろうが、動画は、言葉による表現も言葉によらない表現も、どちらも記録し伝達することができる。 日常生活は必ずしも言葉を必要としない。二人暮らしの家でも、一日中無言で過ごしても困ることはな

          15-2.語らなくても伝わること

          15-1.物語のない動画

          『動画で考える』15.物語を作る 動画のどんなところから物語を読み取るのかを意識してみよう。物語のない動画とは、物語に束縛されていない動画だ。 動画の要素として、少しでも物語の手掛かりとなるものが見つかると、視聴者はそれをつないでそこに物語を読み取ろうとする。ただの何気ない街の光景を捉えた動画さえ、そこに2人の人物が通りかかって、ささやかなやりとりが発生すると、そこに物語を読み取ろうとする。道端にスニーカーが片方だけ落ちているのを発見しても、誰が?何が?と自動的に想像力は

          15-1.物語のない動画

          14-3.記号のリアリティ

          『動画で考える』14.動画が作るリアリティ 財布の中にある「お金」を目の前に並べて、それを動画で撮影してみよう。あなたの財布からお金を取り出して机の上に並べてみる。10円・20円、100円・200円、1,000円・2,000円、10,000円・20,000円・・・これを使って買い物もできるし、食事もできる、紙幣は何枚かの硬貨と交換できるし、銀行に預ければその金額は通帳に記帳された数字になる。お金とはそういうものだ。 お金を動画で撮影してみよう。ポケットから小銭をつかんで取

          14-3.記号のリアリティ

          14-2.キズのある動画

          『動画で考える』14.動画が作るリアリティ あなたが動画を鑑賞している環境について意識してみよう。フィルムを媒体として記録・再生された動画の画面上には、「キズ」が映り込むことがある。フィルムが映写機にかけられ、何度も再生を重ねるうちに、フィルムの表面には細かな擦り傷や画面上に縦に走る線状のキズが物理的に発生し、時間と共にそれは量を増し、画面はさらに劣化していく。 もっともデジタルの時代になってからは、すべての過程においてデジタル化が進んで、フィルム自体使用されることが希に

          14-2.キズのある動画

          14-1.リアリティとは

          『動画で考える』14.動画が作るリアリティ 品質の異なる2台のモニターを並べて、同じ動画を再生してみよう。「リアルな動画」ってどんな動画だろう?最新のビデオカメラで撮影されて、最新の高精細なモニターに写し出された動画は、確かに「リアル」であるように思える。 いま自分が見ている動画が「リアル」かどうかは、その動画だけを見ていても判断できない。少し前に買ったビデオカメラで撮影して、古いモニターで再生した動画でも、それなりに「リアル」に見えるし、自分が必要としている動画の品質は

          14-1.リアリティとは

          13-3.遅れてやってくるもの

          『動画で考える』13.動画の中の時間 イベントやパーティーが終わった頃を見計らって会場を訪れよう。人びとが集まる場所を、ちょうど良いタイミングを外して訪れてみよう。町内会のお祭りやパーティー会場のような場所、あるいはコンサートやイベントの会場のような場所を、人びとが徐々に増え始めて、最高に盛り上がって、参加者を熱狂させるようなプログラムがおおかた片づいて、人びとが三々五々帰りはじめた頃を見計らって、その場所を訪れてみよう。 その場所は少しずつ片付けられて、会場の関係者が慌

          13-3.遅れてやってくるもの