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英語初心者のための「原書アメコミの選び方」
アメコミに手を出すにあたって一番の障壁になるのは、間違いなく言語の壁だ。昨今は邦訳コミックも充実しているので日本語でアメコミを楽しむことも十分できるけれど、それでも「推しの作品が邦訳されない」とか「ネタバレを気にせずに本国の最新作を楽しみたい」とか、どうしても原書でないと味わえない楽しみもある。自分も英語はほぼフィーリングでわかった気になっているだけなので、この問題は常に死活問題だ。なので今回はクソザコ英語ユーザーの僕が偏見まみれで「英語初心者のためのアメコミの選び方」をお伝えしたい。
①昔のコミックは読むな!
まず一番大事なのはこれ。絶対に最近出たコミックを選んでください。10年前くらい以降のがベスト、2000年代初頭くらいなら…まあギリギリセーフ。90年代より前のは絶ッッッッッ対ダメ!なぜならアメコミは古くなればなるほど圧倒的にセリフの量が増えるから!これはもう実際に画像を見ていただきたい。
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これは1965年刊行のファンタスティック・フォー・アニュアル3号の一コマ。とにかく起きていること全てを文で説明するし、吹き出しも所狭しと並んでいる。こんな調子のコマがとにかくずっと続くので、本当に文章が多い。ものによってはほぼ小説。これはこれで味がある気もするけど、英語初心者にとってはもう顔面蒼白の地獄絵図です。
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こちらは少し時間が経った、1976年刊行のエターナルズ11号。多少吹き出しの密度は減り、見開きや大きなコマも出てくるようになったけど、相変わらず状況を文で説明する傾向は強い。
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こちらはグッと飛んで2020年のデアデビル20号。謎のナレーションが状況を解説するコマはなくなり、セリフも相当減ったんじゃないでしょうか。
こんな感じで昔のアメコミはとにかくセリフが多い!英語初心者はまず最近のコミックから読んで、いつか気合を入れて過去の名作を読める日を楽しみにしよう。
②宇宙と魔法が絡むコミックは読むな!
先ほどの①とは違い、ここからはさらに自分の偏見度合いが高まります。
英語初心者にとって大きな問題となるのが、固有名詞の見分け方。「えっ、固有名詞って人の名前とか?それなら全部最初の1文字が大文字になってるんだから簡単じゃん!」と思ったあなた、残念でした。アメコミはなぜかほとんどの作品が全て大文字で書かれているため、その手は通用しないのです。
そうなってくるとややこしい固有名詞が多く出てくる作品はとにかく読みにくい。ある程度キャラの知識や物語の展開がわかれば慣れてくるものの、最初のうちは「これは固有名詞?それともただ自分が知らない単語?」と思うことも多い。中でも、魔法と宇宙が絡む作品はとりわけややこしい固有名詞が多いのだ。
やれ”Crimson Bands of Cyttorak”やら、やれ”Supreme Intelligence”やらとややこしい単語が出てきて、かつ調べても微妙に意味がわからないようなワードが連発すれば混乱すること間違いなし。この前自分が読んでいたイモータル・ソーでは”The Keep”というワードが出てきて、keepに何か自分が知らない意味があるのかと思って調べまくった結果、実はそういうキャラの名前ということがわかりました。わかるかこんなん…
③名作は読むな!
いよいよ偏見度マックス。
アメコミを読み始めたなら、誰しもが認める「名作」という肩書きにはやっぱり惹かれますよね。シビル・ウォー、デアデビル:ボーン・アゲイン、インフィニティ・ガントレット…誰もが面白いという作品はいつか読んでみたいと憧れるもの。でも、それは今ではないのです。
名作が名作と呼ばれるにはそれぞれの理由があるけれど、どの作品も中身が深いということは疑いようがないはず。そして中身が深いということは…そう、セリフが多いんです。
さらに深いテーマを扱えば扱うほど、出てくる言葉や内容も難しくなっていくもの。知らない単語を一つ一つ調べながら何とかセリフを読み、いざ飲み込んでみたらそもそも内容が超難解、みたいなことも…そうなったらもうアメコミを楽しむなんて余裕はありません。まずは楽しくアメコミを読むことを一番に考えて、世間の評価ではなく自分だけの名作を発掘してみてほしい。
逆にこういう名作は邦訳が充実しやすいので、うまく使い分ければアメコミを二倍楽しめること間違いなし!
というわけで、英語初心者の方がよりストレスフリーにアメコミを楽しむコツを自分なりにまとめてみました。でも何より一番大切なのは、好きなキャラの作品を選ぶこと!どんなに英語が難しくても、好きなキャラなら気づいたら読めてしまうような魔法がアメコミにはあります。好きなヒーローと一緒に、楽しみながら英語も上達させていきましょう!