🎄ツリーデコレーターのクリスマスツリー [Black & White / 2020]
ツリーデコレーターらしく毎年テーマを設けて作っているクリスマスツリー。2020年のテーマは [Black & White]、モノトーンのクリスマスツリーに。
イメージはクラシカルなモノトーン
大好きな物語、ルイス・キャロル著「不思議な国のアリス」「鏡の国のアリス」のイラストレーター、ジョン・テニエルの描く不思議で風刺の効いた版画と物語の世界観からインスピレーションを受け、今年のツリーに吹き込もう、と作り始めました。不思議な世界のクールでクラシカルなクリスマスツリー、そんなツリーがあっても素敵。
モノトーンのクリスマスツリーを表現するにはどうするべきか
私なりのツリーの作り方はいろいろあります。はじまりは、デッサンしだす場合、いきなりツリーを作りだす場合、本を読みだす...など、その時々ですが、
今年は「色を決める」でした。
ブラックはどんなブラックなのか、ホワイトもしかり。例えば、漆黒、グレイッシュなブラック、黒×シルバーラメ、純白、オフホワイト、白×ゴールドラメなど、様々な黒色があり、白色が存在します。考えだすと、まさに不思議の国に迷宮入りしそうですが、あくまでテーマは ジョン・テニエル風味が効いてる「クラシカルなモノトーン」。これを表現できる色を探し始めました。
いろいろ試した結果、漆黒だけど浅い色の乗せ方に。ホワイトも下地のグリーンを消さない色の乗せ方。風合いも落ち着いたマットの質感で「真っ黒すぎない」「真っ白すぎない」ニュアンスカラーで仕上げることに決めました。
セパレートで表現するモノトーンツリー
色が決まり、次は形状です。普段は形状を最初に決めて、次に色味ですが、今回は色から入ってしまったので、形状は2番目です。選んだそれぞれの色をどんな形状で表現するか、です。
1体のツリーで2色を混在させてモノトーンを表現するのか、白と黒、セパレートで表現するのか。
さらに並行して検討する形状がもう一つ。私が作るツリーの形状は大きく分けて3種類あり(今のところ)
● TT → Table Top Tree:卓上タイプの小さなツリー
● WD → Wall Decor Tree:壁掛けタイプの小さなツリー
● FT → Floor Tree:床置きタイプの大きなツリー
「クラシカルなモノトーン」はどの形状で最適な表現ができるのか。
ここは、すんなりと「WD」と決まりました。ツリーはセパレートで表現し、壁色(白色)の上で2体並べて「クラシカルなモノトーン」を表現する。TTもFTも背景に何かしらの色が目に入ってくる(筈)、でもWDは背景に邪魔されず表現できる、といった具合でした。
こんな流れを経て仕上がったのが、2020年の[Black & White]ツリーでした。「クラシカルなモノトーン」、今年も大満足なテーマツリーを作り上げました。ジョン・テニエル風味がスパイス的に効いてるといいな、半ばオマージュ的に作っていました。
子供の頃、シュールな挿絵と物語の世界観に完全にハマってしまい、「不思議の国のアリス」のいろんな翻訳バージョンを読み(鏡の国のアリスはあまりバリエーションがない)想いを馳せた、私のルーツ的物語です。今年はそんな懐かしい事を思い出しながら作れた、良い時間でした。
考えて、試行錯誤、デザインするクリスマスツリーは楽しいものです。想い想いの [Black & White] ツリーを楽しんでくれたらな、なんて思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?