ジョーカー、これに食われた?Netflixで話題沸騰のメネンデス兄弟のドラマとドキュメンタリー
どうも。
先週末、こないだも言いましたけど、大停電に見舞われてまして義父母の家で過ごしたのですが、その滞在期間中にハマったものがありまして、それが
それがこのNetflixのドラマ「モンスターズ メネンデス兄弟の物語」。これがまさに、昨日の投稿で語ったところのミリ・ヴァニリ・リバイバルを巻き起こしたドラマというやつです。
これは、
1989年8月にビバリー・ヒルズで起こった殺人事件についての話。これは当時21歳と19歳だったライル(右)とエリックの兄弟の犯した事件でして
レコード会社のエグゼクティヴだった父親のホセ・メネンデスと母親のキティが銃で惨殺した事件についてのものです。父のホセはキューバ移民で、この当時のラテン・コミュニティでは異例の成功を収めた人物。アメリカでプエルトリコのアイドル、メヌードを仕掛けようとした人でもあります。その成功を手土産に上院議院になろうと準備までしていたほどでした。
この事件、僕は当時全く知らなかったんですけど、本当に話題になったみたいでして。そのことは
ほぼ同じタイミングで出たこのドキュメンタリーで答え合わせ的に確認することができます。
で、この2つを見て分かったのは、なぜこの事件が当時アメリカでそこまで話題になったのかというと
①アメリカでもっとも安全と思われたビバリーヒルズで凶悪犯罪が起きた
②犯行があまりに残忍だった
③ケーブルTVの発展期で裁判チャンネルが見られ始めていた時期だった
④メネンデス兄弟がイケメンで犯罪者なのにファンがいた
⑤OJシンプソン事件とほぼ近い時期の事件だった
こういう要因が働いたみたいなんですよね。
あと、僕が感じるに、極めてこの世界的なバブル時代を象徴する事件だったこともある気がしますね。ちょうど成金的成功を収める人が出た時代で、それがラテン・コミュニティから出た。これ、音楽でも当時ラテン・フレーバーのダンス・ミュージックとか流行ってたのでイメージですごくわかるんですよね。まさにミリ・ヴァニリの局長にもそういう要素は感じられましたからね。
で、政治家目指すようなビジネスマンの息子が、長男がプリンストン大学に行って、次男がプロテニス・プレーヤーを目指してた。で、兄貴は大学で素行不良で停学になり、弟にはゲイの傾向があって、自分のヌード写真を持ってるようなところがあった。
こういう素性をめぐって、兄弟は父ホセが自分たちにしてきた性的虐待行為が根底にあったと主張します。兄が幼少期に2年ほどでしたが弟は6歳から事件の直前まで続いていたと主張します。ただ、こういうことは今も昔も言いやすいことでは決してなく、セラピストや担当弁護士に話すことで出てきたことでもありました。
ただ、これに関しての決定的な証拠が出てこず、殺害後にやってしまった両親の財産の派手な散財、主にライルの調子に乗りやすい愚かしい言動ゆえに社会的に信じられることはなく、今日まで「控訴許可なしの終身刑」を言い渡されています。
ただ、争点となってるのは、
ドラマでは、この名優ハビエル・バルデムが演じたこの父ホセが本当に性的虐待やったのか、というところです。これが信用されずに30年近くが過ぎたわけですけど、最近になって証拠が出てきたとかなんとかで、メネンデス兄弟に釈放説が出ていたりしています。そういう現実世界でのドラマを背景にして、今回のドラマとドキュメンタリーが盛り上がったというのもあります。
ドラマ的には、面白いんだけど、ちょっと想像がつく内容でもう少しドキドキしたかったのはありますけど、それでも今の世相知るには良いかと思います。
あと、根っからのバブル・へイターとしては、あの時代の軽すぎる雰囲気がこういう事件生むんだよ、ということを教訓的に教えてくれるのでそこはよかったと思います。
あくまでも結果論ですけど
この「ジョーカー・フォリア・ドゥ」が大コケしたでしょ?これ、ミュージカルになっちゃった内容もさることながら、タイミングも悪かったように思います。Pディディとメネンデス兄弟に話題的に食われてしまったのではないかと。現実世界の狂気が架空のゴッサムのそれを上回ってしまったことはあるような気がしてます。
それを裏付けるのが音楽のヒットなんですよね。ミュージカルなのにヒット出なかったでしょ、このジョーカー。それに対し、メネンデス兄弟、ミリ・ヴァニリと、昨日言い忘れてましたが、この曲もリバイバルさせてます。見ればわかります。ということでこれで締めたいと思います。
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