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突如湧いたミリ・ヴァニリのリバイバル。でも、その皮肉な理由

どうも。

悲しい訃報がありますが、その件に関しては後日じっくり語ろうかと考えてます。今日のところは当初予定のことを書かせてください。

では本題に行きます。

ストリーミングのデイリー集計の時代になって面白いのは、その都度に起こることでチャートが左右されることです。中にはそれが最近の曲ではなく、懐かしい曲が掘り起こされる場合もありますが、その懐かしいもので再びスポットライトを浴びているのが

ミリ・ヴァニリ!

ミリ・ヴァニリといえば、1989年だけ輝いたポップ・デュオ。この1年間だけで上の4曲の曲を全米1位にしたことで知られています。すべて5ワードだったというが当時のネタにもなっていましたね。

今でもポップ・ミュージックの世界は時折ひどいものしか流行らない時代というものがしばしばあるんですけど、この1989年というのは今考えてもワースト級にひどいものでした。だってミリ・ヴァニリもポーラ・アブドゥルにニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック。一番チャートで売れてたのがその3つ。加えて、ハウス・ミュージックの一発屋たちにヘアメタル。懐メロとしてもかなり微妙なものがやたら多い。僕にとっては、ウッドストック99とニューメタルとアイドルの1999年と並ぶワースト年。その後の10年代半ばのEDMとか10年代末期のトラップ/エモ・ラップのブームでもあそこまでは嫌じゃなかったですからね。

で、この人たちのブームがなぜ一瞬で去ったかというと

勢いでグラミー賞の新人賞も受賞したものの、その数ヶ月後、実はこの2人が実際には歌ってなく、歌ってるフリだけをしていることが判明。記者会見を開いて実際は歌えないことも示してグラミー剥奪となったのでした。

で、この後に「生で演奏できるって大事だよな」の風潮が強まり、それがMTVのアンプラグドのブームにつながり、さらにグランジのブームもやってくることにも間接的につながりました。

そんなこともあり、ミリ・ヴァニリはずっと忌まわしい存在として扱われてきました。しかし、30数年後、突然、Spotifyのチャートに姿を見せるようになっています!

それは、彼らの音楽が再評価されたからなのか?・・・残念ながら決してそうではないようです。


現在、Netflixで大ヒット中のドラマ「モンスターズ」で使われたからなんですね。

このドラマが何かというと

このメネンデス兄弟という、ビバリーヒルズに住んでいるボンボンの兄弟が1989年に両親を殺害した事件に関しての実話ベースのドラマなんですね。この殺人鬼の兄弟が大好きだったアーティストがミリ・ヴァニリ、という設定です・・・。・・・って、あんまり嬉しくないですよね(苦笑)。実際、かなりのファンだったらしいですけどね。

実はドラマの方は見終わって、今、もう一つのドキュメンタリー見てるところです。明日あたり書こうかと思ってます。

こんな風に最近は、ドラマや映画で突然ヒットする懐メロが割と多いんですよね。それは

一昨年の「ストレンジャー・シングス」でのケイト・ブッシュの「Running Up That Hill」、これが特に大ヒットしましたけど

去年の暮れにはアマゾンプライムの映画「ソルトバーン」で2000年にヒットしたソフィー・エリス・バクスターの「Murder On The Dancefloor」だったり

同じ時期にシドニー・スウィーニー主演のロムコム「恋するプリテンダー」では2005年のナターシャ・ベディングフィールドのヒット曲、MTVの「ザ・ヒルズ」の挿入曲で当時有名だった「Unwritten」が再ヒット。

さらに今年は「デッドプール&ウルヴァリン」でインシンクの2000年の大ヒット「Bye Bye Bye」が使われ再ヒット。

こういうことがあるから、ドラマや映画のチェックも必要になるんですよね。


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