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どっちにせよ、Kポップの分岐点にはなりそうなNew Jeans

どうも。

書く予定なかったのですが、

これが思いの外、反響があったので、これに関しての詳しい見解書こうと思います。

まず、誤解のないように言っておきますが

New Jeansの曲、僕は評価してます。

というのは、もう、いい加減長く続いていた、「ティンバランドの拡大成長路線」みたいな、奇抜なエレクトロ・ファンクR&Bの延長が、もうかれこれ15年くらいずっと続いていたでしょ?そこに対して、ビートをシンプルにしてより洗練された路線で新しく勝負する感じはすごくクレバーだと思うんですよね。

彼女らはHYBEの所属ですけど、そのことはBTSの「Dynamite」以降だったり、TXTのロック路線だったり、いろんなアプローチで「脱(従来の)Kポップ」路線を追求しているように見える。そこはすごく買いたいんですよね。

ただ、そんな僕とて、New Jeansに興奮しているか、と言われたら、決してそうではありません。ひとつには「アルバムが出たときに初めて評価しよう」と思って待っている。これが最大の理由ではあります。

ただ、

この子たち、いったいどういう実力があるの?


ここが現時点で今ひとつ見えないのが、すごく気になるところではあるんですよね。

 ここが実は、従来のKポップ・ファンの中で引っかかるポイントでもあるようなんですよね。

僕はKポップ・ウォッチャー歴というのは長くないのですが、そのかわりに、ある時期に時間かけて長いリサーチいれました。その結果、これ前にも

ここで書いてるんですけど、Kポップのファンの多くに、「歌やラップ、ダンスのうまさに感嘆し、そこにこだわるタイプの人が多い」という分析をしてるんですよね。

特にこれ、英語圏なんて顕著です。ツイッターで検索してもわかるんですけど、「どこの誰がベストなシンガーか。ラッパーか。ダンサーか。」、こういうことを論ずるのが好きな人、多い世界なんですよね。

そりゃ、そうです。だって、歴代のアイドル・ポップで、こんなに歌、ラップ、ダンスを総合したポップ・ミュージック・アート、存在しないんですもん。

いわば

BTSとかBLACKPINKというのは、そこのとこのMAXなんですよね。「いや、EXOやNCTの方が」とか「Red Velvetの方が」なんて反論もあるかとは思いますが、そういう風に競った世代だとも言えるかと思います。

 バンタンあたりは、「それで人間関係がギスギスせず、みんな仲良し」ってとこをアピールはしますが、そうは言ってもそれは「メンバーみんなに高い実力がある」というのが前提での話になってるんですよね。

 僕もはじめてちゃんと聞こうとして、初期の作品聞いたときに本当にびっくりして。「アイドルの曲なのに、これ、ラップだけで終わるの??」みたいな(笑)。それでパフォーマンス見たら、あの歌とダンスのわけでしょ。「こんなにすごいやつ、他にいるのかな」とYouTubeとかで調べても、近いのはいても抜くほどのものは存在しない。

ブルピンもそうかな。ヴォーカルは他にも上手い人いるけど、ラップ・ラインとダンスはやっぱ抜けてるなと思いますからね。あと、ファッション・センスでのリーダーっぷりね。韓国人だけを憧れさせるのではなく、白人社会の女の子たちまで引っ張ってるわけですからね。桁が違います。

そういう感覚に慣れてた感覚からすると、

えっ、プロデュースのされ方で絶賛とかされちゃうわけ?


と、なっても不思議ではないんですよ、これ。

だって、ファンの間では当のメンバーたちのパフォーミングで魅了されている人たちが多いわけなんだから。「プロデュース・ビジネス」ではなく、メンバーたちそのものの魅力に惚れてる人たちが多いわけだから。。

 そういう人たちにとって、「プロデュースされるアイドル」ってちょっと古く見えちゃいかねないところもあるんですよね。「実力があるわけでは決してないけど、才能のあるプロデューサーにこしらえてもらえば」という感じのものですね。これが90sのダンス・ポップみたいに見えてしまって、古く映りかねない人もそれなりにいると思うんですよね。

僕、その意味で気になってるのは、New Jeans絶賛してる人の大半が男性であることなんですよね。特にクラブ・ミュージックの知識で語り倒すタイプの人。そういう範疇で触れて評価できるサウンドであるとは僕も思います。ただ、「それまでKポップに興味があったわけじゃないのに、New Jeansだから評価してたりしない?」と思わせるような感じに映ってたとしたら、多少引っかかる人もいるんだろうな、とは思うんですよね。

それで、もうひとつ面白いなと最近思ったのは

New Jeansに懐疑的な人たちのあいだで、こっちを推してる人、結構見るんですよね。しかもかなり女性の方の推しが目立ちますね、僕の知る限り。

最初わかんなかったんですよ、これ。「まんま最近のアメリカのR&Bじゃん」と思って、今風にアップデートはされてるけど、音的には面白くはないなと。

だけど、「メンバーの個」という点で見た場合に、Kポップが10年近くかけて作ってきたファンダムのメンタリティには、たしかにこっち、合うんですよね。

 まあ、でも、こういう概念って、変わっていくものでもあります。もしかしたらNew JeansをきっかけにしてKポップのあり方そのものが変わっちゃうのかもしれません。なので、それを悪いとも頭ごなしには否定しようとは思いません。あのやり方の方が逆転して主流になるのかもしれないし。

ブルピンのこれ聞いたときに、「ああ、Kポップもこの路線では手詰まりかな」と思ってしまった自分もいたのも、これ、たしかですからね。「2000sのアリシア・キーズじゃないんだから」って思ってしまったからなあ、これ。

サウンドそのものが時代に合わせて進化していかないといけないというところはたしかにあるし、そこを、当のバンタンをしかけたHYBEが新機軸を提示しているところは気にはなるところです。従来のファンのあり方までそれによって変わっていくのか。あるいは、アルバムが出る頃には、New Jeansのメンバーの個々のポテンシャルも見えるようになってくるのか。そのあたり、注目したいかなと思ってます。






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