ロマンティック・コメディはいいぞ! 由緒ある伝統ジャンルへの我が偏愛
どうも。
昨日、一昨日とロマンティック・コメディのレビューをしました。実は週末もその予定です(笑)。偶然にもレビューしたいものが近い時期に固まったので、ずらすとタイミングも延び延びになってやる機会もなくすので、この際、一気にやろうと思いましてね。そういうこともあるので、リアルタイムで他に気になるニュースもあることはあるのですが、今回は全体企画優先であえて行っています。
ただ、ロマンティック・コメディって、僕、本当に大好きなんですよ!どれくらい好きかっていったら、パフェとかアイスとかケーキとかのスイーツ好きなのと同じくらい、男としての密かな楽しみとして好きですね(笑)。
もうすでにここで普段、あれだけガールズ・ロック愛を語ってたりもするのでそういうとこでの恥じらいないし、もっとこういう側面オープンにしていきたいとこもあったりもしますね。
そこで今回は
僕が人生でどのような過程を通してロマンティック・コメディを好きになっていったか、その歴史について語っていこうと思います。
これ、コアな映画ファンの方にも、特に男性に多い傾向なんですけど、「ロマンティック・コメディなんて陳腐で他愛のないものだ」という偏見を持ちがちですが、それは大きな間違いであると言っておきます。
その話を本格的にする前に、まずは僕自身の人生におけるロマンティック・コメディとの出会いから行きましょう。
人生で最初に見たロムコムって、たぶんこれですね。
この石立鉄男の「雑居時代」ですね。70年代の後半に、午後4時くらいのテレビの再放送でしょっちゅうやってて見てました。
石立鉄男って、この時代の日本の本当に人気俳優で、笑いとって面白い上に演技めちゃうまで子供心に本当に好きだったんですけど
特にこの時代の最高の美人女優だった大原麗子とのいがみあいながら愛を深めあう掛け合いが小学校低学年ながら好きだったんですよね。この二人は「気まぐれ天使」ってドラマでも再度共演してたりもするほど定番コンビにもなります。
で、それが頭にあった上でですね
1977年にチャップリンが亡くなるんですよね。それであの時期は結構チャップリンの回顧モードになりまして、よくテレビでチャップリン、やってたんですよ。それで「街の灯」とか「モダンタイムス」とか見たんですけど、基本、ロマンティック・コメディで。ドタバタ笑わせるなかで、愛する女性と愛を育んでいく話で。チャップリンは好きで何度もビデオで再生してみたので、これで染み付いたところがあるんですよね。
で、そこから、とくにすぐ洋画マニアになったとかではなく、80年代ってそんなに良いロムコムってなかなかなかったんですけど
80年代末ですね。エディ・マーフィーの「星の王子ニューヨークにいく」とか「恋人たちの予感」とか。これがかなり久々のロマンティック・コメディのヒットと当時話題になりまして。特に後者はとりわけ、女性の描き方がこれまでの男性目線的な感じが減ったことを指摘されてもいた気が。この辺りがすごい好きで、ほれで洋画への関心高めたとこもありました。
で、大学の後半で「もっと本格的に映画見よう。ビデオレンタルをフル活用しよう」と一念発起して。で、僕、形から入って、歴史とか全体を包括的にしらないと気持ち悪くなるところがあるので名作から見ようと思ってですね。そしたらハマったのが
ウディ・アレンとビリー・ワイルダーですね。彼らの作るロマンティック・コメディにすごくハマって。ウディなら「アニー・ホール」もそうだし「ボギー俺も男だ」「カメレオンマン」「ブロードウェイのダニー・ローズ」「カイロの紫のバラ」、ワイルダーならやっぱ「アパートの鍵貸します」ですね。
ワイルダーならオードリー・ヘップバーンの「麗しのサブリナ」「昼下りの情事」もいいんですけど、やっぱジャック・レモンとシャーリー・マクレーンのコンビこそが珠玉ですね。とくにシャーリー・マクレーンが目細めてニマッと笑う顔がキュートでスッゴい好きで。
で、色々掘り下げたくなると
そのウディやワイルダーのルーツになったロムコムの監督の映画もたくさん見るわけです。フランク・キャプラ、エルンスト・ルビッチ、ハワード・ホークス、プレストン・スタージェス。この人たちのはまだ全部は見きれてないですけど、今後もたくさん見たいです。
僕が見たなかで影響受けたのはキャプラの「或る夜の出来事」。1934年のオスカーで作品、監督、主演男優、主演女優の4大部門を初めて総ナメにした傑作ですね。この映画こそ、ロムコムの美学を確立したといっても過言じゃないですね。
あと、このあたりの1930年代から40年代の映画って、キャサリン・ヘップバーンとかスペンサー・トレイシー、ケイリー・グラント、ジェイムス・スチュワートといったレジェンド・クラスが積極的にロマンティック・コメディやってるんですよね。そういう史実を知ると、ロマンティック・コメディって、全然バカに出きるものじゃないんですよね。古き良きハリウッドの全盛築いた花形ジャンルだった歴史があるわけなんですから。
あと60年代から70年代にも、名コメディアンのウォルター・マッソーで「サボテンの花」「おかしな求婚」といった隠れた傑作ロムコムや、ニューシネマの時代のカリスマ、ハル・アシュビーにも「ハロルドとモード」という、狂言自殺を繰り返す少年と老婆とのロマンスというカルト作があったりして、そういうのを見つけるのも面白いんですよね。
で、90年代に戻りますけど、この時代、ロムコムには良い時代だったんですよね。やっぱ、そのためのいい役者が揃ってたんですよ。女優ならメグ・ライアン、ジュリア・ロバーツ、アンディ・マクダウエル、キャメロン・ディアス、男ならヒュー・グラント。一連のロムコムの人気作が目白押しだった頃ですね。
2000sになると、90sからの流れがちょっとマンネリ化する時代にはなるんですが、それでもマーク・ラファロの出世作となった、80sリバイバルの火付け役にもなった「13 Going On 30」だったり
この時代は、役者というよりお笑いスターの人気そのものが高かった時代ですけど、ジャド・アパトーの「Knocked Up」も
良かったし
インディ・ロックのファンにも人気の「500日のサマー」もあったりして。
ただ、00sになると、スーパーヒーローものがあまりに一点集中で強いのと、中規模予算のロムコムが脚本ほ低俗下でつまんなくなってですね。
面白いロムコムが、映画賞狙いの、いわゆるドラマ要素も強い「ドラメデイ」みたいなタイプになって。その中だったら、この上の三つは傑作だと思いますけどね。
ただ、最近だったら、むしろロムコム見たいならKドラマ見た方が早かったりする時代にはなっているような気もします。テレビドラマロムコムでは、アメリカより断然面白いですからね。
・・といったところですね。
今日、ここで話したこと、もう少し掘り下げてちゃんと体系化したいですね。本当にそれくらい研究しがいもあるし、由緒も奥も深いジャンルなんですよね、ロマンティック・コメディって。