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フジロック前に必見! 新生BCNRの危機脱出のオール新曲ライブをYouTubeでチェック!
どうも。
ここ最近の僕の一番の驚きといえば、これでしたね。
フジロックへの出演が急遽決まったBCNRことブラック・カントリー・ニュー・ロード。最新アルバム「Ants From Up There」が大好評で、イギリスだけでなくヨーロッパ一帯でトップ10ヒット。サウス・ロンドンのシーンで頭一つ抜け出た感があった彼らでしたが、その矢先にリードシンガーのアイザック・ウッドが脱退。
「どうするんだよ、一体」と心配してたのですが、なんと、それからわずか4ヶ月でライブ再開。しかも、「これまでの曲はやらずにすべて新曲」っていうから「え??」と思ったんですよね。
「どういうこと?」と思ってた矢先に、スペインでのプリマヴェーラ・サウンド出演時のレビューが出て「新体制でも問題ない。むしろよくなった」という記事を読んでさらに「ええっ!」となったんですね。
僕も「全部、インプロビゼーションとかだったらどうしよう。それだったら絶対嫌だ」とか思ってたので、映像あったのでどんなものかと思ってみたんですね。
そしたら、これが衝撃でした!
路線的には、先のアルバムでの、歌にしっかり根ざした路線の継承なんですが、ヴォーカリストが従来のメンバーのうちの3人になりました!
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メインを、アンダーワールドのカール・ハイドの娘さんであるベースのタイラー・ハイドがつとめ、サックスほかマルチ・プレイヤーのルイス・エヴァンス、キーボードのメイ・カーショウがつとめます。なんと突然、フリートウッド・マックみたいな体制になったわけです!
まあ、フリートウッド・マックといってもヴォーカルの分担の話だけで、サウンドはこれまでのサックスとバイオリンによるジャズっぽいアンサンブルは健在のまま。セカンドの路線をしっかり違う声で継承してます。
ただ、このシフト変更で、これまで見えなかった個々の顔がはっきり見えるようになりました。さらに、これまで「この子ら、こういうポストロック風なマニアックな音楽やってるのに、大学の軽音部みたいな感じでいいなあ」と思ってたら、女の子たちがイニシアチブとってるんですよ!
もう、それがすごく今っぽいじゃないですか。僕、このテのポストロックみたいなバンドって、すっごい暗いナードっぽい野郎がやってる印象あってそれで避けてたところがあったんですけど、一見普通の女の子がメンバーにいて、ふたあけたら彼女たちがメインにまでなっている!こんなことは正直、予想だにしませんでしたね。タイラー、メイのほかにバイオリンのジョージアも曲を書いてるようですが、この動画のライブの際は諸事情でいなくて、プリマヴェーラから復帰したようですが、女子が3人も不可欠なメンバーとして、この将来有望なバンド引っ張ってたというのはすごく驚くべき話です。
もちろん、ルイスのアレンジや、強力なリズム隊といった男子たちの力もあってこそのアンサンブル。これが軸にあったからこそ、アイザックが抜けても大丈夫だという確信があったんじゃないかな。
なんか話としてピンク・フロイドやジョイ・ディヴィジョン〜ニュー・オーダー、はたまたフリートウッド・マックまで思い出したりしてしまうのですが、フジロックはそんな歴史的な瞬間になるかもしれない光景を目に焼き付けるチャンスです。今のうちからチェックしておいていいと思います。
あと、ここでの新曲をライブでこなした後、早めに次のアルバムも聴きたいですね。