フォンテーンズの裏で暗躍!UKロック界の異端児クリーパー
どうも。
今週の全英チャートの注目は、フォンテーンズDCが待望のアルバム初登場1位が取れるか、にもちろんあるんです
が!
実は今週、もうひとつあるんですよ、これが。
全英チャートには中間発表というのがありまして、それの1位がフォンテーンズだったんですが、なんと2位も、過去に大きな実績のないバンドだったんですよ。
それが
このクリーパーというバンドです。アルバムとしては今回、2枚目なんですけど
こんなナリしてるけど、すごくいいんだ、これが!
ちょっと、聴いていきましょう。
基本は、このようにAFIとかマイ・ケミカル・ロマンスみたいなゴス・エモのバンドなんですけど、いろんな曲を器用に書けるタイプなんですよね。
これなんて、思いっきりスエードだし
これもブリットポップっぽいけど、かなりグラム時代のボウイ意識してる感じだし
これなんて、ドゥワップ調子の曲調といい、バック・ヴォーカルのかけあいからして、完全にジギー・スターダスト期のデヴィッド・ボウイだし。
さらにこんなバラードもこなせてね。
いやあ、ビックリですよ。僕、この人たち、2017年の前作から注目はしてたんですけど、そのときって
全然イメージ違うでしょ(笑)?「くれないだーっ!!」って感じで(笑)。このとき彼ら、18位まであがったのかな。それで気になって聴いてみたらこれで「えっ・・・」って感じだったんですけど、中には今回のアルバムに繋がる曲もあったので「変だけど面白いかも」と思って、今回のリリースの際、「あ、出るんだ」と思って気にして聴いてみたら
まさかフォンテーンズよりも気に入ってしまうとは!
いや、フォンテーンズの新作もすごくかっこいいんですよ、あの、楽器の鳴り音ひとつひとつのセンスの高さ。やっぱり、あれは非凡だし、曲調がよりジョイ・ディヴィジョンみたいになろうが、聴いて一発でフォンテーンズとわかる魅力を完全に確立していて。「なに言ってるんだ。フォンテーンズの方が全然良いよ」という意見もわかります。
ただ、今回に関して言えば、クリーパーの方が奇跡的にいい曲書けてるんですよね。なんか、そこのところが捨てがたくて。前作からの飛躍の度合いでいうと、まあ、クリーパーは前作の内容考えたら、本当に「覚醒」という言葉がピッタリの大躍進ですからね。
このバンドの魅力はやはり
やっぱりフロントマンのウィル・グールドですね。この、「なりきり王子様」みたいな気合が笑っちゃうんですけど(笑)、でも、ルックス、かなりいいですよ、この人。
こんなジョーイ・ラモーンみたいな感じだった昔だって、そのイケメンの面影、あるでしょ?
彼はヴォーカリストとしても有能で
この曲の声の高低のレンジなんて見事ですよ。久々に登場した、華のある大型フロントマンだと思います。
あと、
メンバーに女性のセカンド・ヴォーカリストがいるのもすごく現代的で良いんですよね。これまでのこのテのバンドにありがちだった、「見かけは中性的だけど、グルーピーと遊び放題のセクシスト」みたいな感じになってなくて。しかもこのハナ・グリーンウッド、彼女もすごくキャラが立ってて、サウンド的にも不可欠な存在になってますね。
あと、
今回のアルバム、ギタリストが精神疾患にかかり、精神病棟からレコーディングに参加するという、彼らにとっては試練の環境の中、作られた作品でもあったんですよね。そこのところでも注目されています。
これを読んで気になった方は
このアルバム「Sex ,Death & The Infinite Void」、これをぜひ聴いてください。これ、すごく評判もいいんですよ。AOTYで88点、Any Decent Musicで8.5点。ケラング!で5Kが出たのと、今のUKロックの若手を追うメディアではトップクラスのDIYが満点出したのが効いてます。
僕もこれ、かなりリピートして聴いてるので年間べスト、上位に食い込むと思いますよ。
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