オワコンなんて思っちゃいけない!希望見えてきた昨今のUKロック
どうも。
昨日はクリーパーのこと話しましたけど、本当に
悪くないんですよ、今年のUKロック!
いや〜、もっと信じてほしいんですよ。そりゃたしかに、僕も連載で書いてる、さらに今度書くようにですね、ヒップホップの新世代だったり、ポリコレ上、虐げられて来た人たちが白人が中心のファン層のロックよりもトンガッてるというのはわかるし、僕もそういう感じのものを追ってるつもりでもいます。でも、だからって、それがUKロック無視していい理由にはならないわけで。
だいたい、それまでUKロック中心で来ていたジャーナリストたちが無視しすぎですね。「本当にそれでいいのかな」とは何年か前から思ってきていましたが、今、特にそう思いますね。
だって、今週だって
フォンテーンズDC、現在、テイラー・スウィフトと全英1位争っている状態ですよ。中間発表では1位だったんですけど、テイラーがフィジカル・リリース早めちゃったせいで1位は難しくなりそうなんですが、それでも2位以内は堅いわけであって。そこに昨日も言ったようにクリーパーが中間までで2位。これもトップ10は少なくとも堅い。なんとかトップ5に入ってくれよ、という感じなんですけどね。
こういうチャート的にいい話、実はUKロックはこのところ続いてまして。その契機が
スポーツチームのデビュー作が2位になって、もう少しで2週目のガガ抜きそうになったんですよね。このとき彼らはファンに、「たくさんCD買ってダウンロードしろよ」と呼びかけて話題になったんですけど最近でも無人ライブ、こうやって公開したり、フォンテーンズが1位になるよう呼びかけたりね。すごくいい意味で「目立とう」という気持ちが強いです。こういうのが、最近のUKロックに一番足りてなかったので、すごくいいことだと思います。
そして
ガールズ・バンド、ドリーム・ワイフも最新作で18位に入りました。このときも彼女たち、中間発表で10位くらいに入ってて、「インディ・レーベル所属のオール・ガールズ・バンドで、しかも女性プロデューサーで作品作ってる人たちなんて私達くらい」と呼びかけてました。こういう声のあげかた、大事です。さらにこのアルバム、非常に良い出来でしたね。
こうした流れの中、今週末は
グラス・アニマルズのアルバムがリリースされました。彼らは本国よりも、アメリカでのチャート・アクションが良いんですけど、エレクトロ、R&B対応に長けたタイプのバンドですよね。彼らが来週のチャート・アクションで続いてくれたら面白いと思ってます。
そして、この先もUKロック、希望的観測、続きます。
9月にはマーキュリー・プライズありますが、ロックのノミネート、少なくありません。その中でも期待値高いポリッジ・レディオ。彼女たちがこの賞取ってくれたら一躍チャートインの可能性があります。アルバム、ものすごく評判良かったので、是非そうなってほしいんですけどね。
さらに9月の末には待望のアイドルズの新作が出ます。これも、もう先行の曲から判断して期待値が高まらないはずがありません。今年のUKロックでフォンテーンズと並ぶか、あるいはそれ以上の期待のされ方ですからね。
そしてそして
ビーバドゥービーですよ!
彼女のアルバムが10月16日に出るアナウンスがなされましたね。
このところ、立て続いてアルバムからの先行トラックのMVが発表されてますが、古き良き、90s前半のUSオルタナ・テイストの、非常によく書けた曲です。上のMVの曲なんて1992年からタイムトリップしてきたみたいなセピアな映像まであの頃を意識している、サブカル好きのハートをくすぐる内容になっています。
彼女は、小さなレーベルで作品出してたときから話題だったんですけど、そこでThe 1975とかウルフアリスで知られるダーティ・ヒットの所属になりまして。そんな彼女は今年に入って
フィーチャリングされたこの「Death Bed」が全英トップ10に入って、他の国でもそこそこヒットしたのが大きかったですね。
彼女は本名ビアといって、フィリピン生まれのイギリスへの移民なんですが、2000年生まれの今年20歳。というわけで、思いっきりビリー・アイリッシュ・ジェネレーションなわけです。
そんなに若い女の子で、アジア系移民で、フォトジェニックで、おしゃれで、エレキギターかついで、ってなったら、そりゃさすがに注目されるかな、とも思いますけどね。
この子、すごく売れそうな気がしてるんですよね。だって、Spotifyのマンスリー・リスナーの数、知ってます?フォンテーンズで97万、アイドルズで108万人のところ、ビアは
現時点ですでに2500万人いるんですよ!
いくら、ヒット曲出てるからって、すごい人数じゃないですか。僕がツイッター上でMVシェアしても、「Care」のときはすごく飛びつき良かったし。リリースのとき、かなり話題になると思いますよ。
いやあ、うれしいですよね。だって、パンデミックでライブもない中で、ロック勢にこれだけ話題ができてくれて。同時にこれ、ライブが再開されたら、これだけ見たいアーティストが増えているということでもあるわけですからね。
そういうこともあって、今のUKロック、注目しておいて損はないのです。
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