アメリカ大統領選を終えた今、手短に
どうも。
まあ、もちろん気分は晴れるわけ、ないですよ、あの結果ならね。
僕の今の思いを、要約するならこの二点ですね。
ひとつは、民主主義を揺るがすこれだけの大きな事件、2021年1月6日の襲撃事件を前日に集会で煽った、さらにいえばその前からしつこく票を疑ったなど関係が明白だったにも関わらず、彼が罰せられずにのうのうと出馬が許されたことです。ブラジルで猿真似事件が起きて気分の悪い人いまだに多いのにアメリカではけろっと忘れられ今回の選挙戦では報じられもしない。この強烈な違和感を僕はぬぐえません。
結局のところ、「罰するべき時にそれが出来なかった」。それこそが彼の勝因だし、世界史的に大きな代償を払うことになるでしょう。
あとはやはりカマラですよね。彼女に関してはかわいそうな面と、同情できない面、両方あります。
ひとつは社会的なミソジニーの大きさですね。これに関しては大統領選に限らず僕が普段取り扱っているロックの領域でもアメリカ男性から強く感じ続けていること。これに関しては僕自身も僕の領域で戦わないといけないと感じているところではあります。
ただ、カマラのキャンペーンも酷かったですよ。最初、バイデンの代理で出馬したときあれだけフィーバーになったのに、その後にあまりに無策だった。とりわけ、ガザに対しての態度がしどろもどろだったところには。そこの問題がうまくいっていないのに、終盤にやたら連発したセレブやアーティストの連打したって、彼らのファンが一番望んでいたのはカマラ自身のガザへの誠意。それが伝えられてないから空回りしてました。
せっかく、交代当初、音楽で彼女を盛り上げてたチャーリXCXも「Bratは政治利用するべきでなかった」なんて直前になって言い出す始末で。チャペル・ローンからも支持したくないと言われて。チャペルの反応は「それだとトランプが当選してしまう」として批判もされましたが、彼女みたいな若い人はいっぱいいただろうし、彼ら若者に対して「その考えは間違っている!」なんて言っても通用しないと思うし、長い目で見て中東問題に対してのアメリカの態度をごまかすだけで将来的に見て良くないですしね。
これに関して僕は若い人を責めたくありません。むしろ、これからの悪い波を乗り越えた先の新しい政治の枠組み作りに役立ててほしいとむしろ思ってます。そうなると思います。
まあ、これからに関して言えば、それなりに悲しかったり酷いことは起こるとは思います。ルサンチマンこめた二度目の政権で安倍晋三やネタニヤフがなにやったかを覚えてたらね。
ただ、人類の滅亡とか、そういうのはないと思います。乗り越えられると思ってます。2016年の時の方が何が起こるかわからなくて怖かったくらいです。不幸中の幸いというか、彼は80手前と高齢で憲法上では再選できません。次の選挙は82。そこで選挙を廃止したり3期目に突入との声もありますが、確率は低いと見てます。だって体力、知力的にきつい上に、それやったら生命へのリスクもすごく高まるの本人も知ってると思いますからね。物騒で申し訳ないですけど。
僕の予想としては、このトランプの後継者、ヴァンスだと思うんですけど、この勢力と、ポスト・バイデン~カマラの戦いになっていくと思います。民主党、というかアメリカのリベラル~左派も今回を期に再編されてほしい、というかそれに近いものにならざるを得ないと思ってます。共和も民主も昔と支持の枠組みが変わってきてますが、そこにどう対処していくのか。僕もここに関しては複雑ではっきりとしたことは言えませんが道付けしていかないと、難しいとは思います。
ただ、Gen Zがもう少し大人になる2030年代には確実にその新しい政治体制出きると思います。これ、以前にも書きましたが「ポップカルチャー20年政治先取り説」は本当だと思っているので。60s後半のロックのカウンター・カルチャーから25年未満くらい後の90sにクリントンやブレア、90s末のウッドストック99やおバカ系リアリティーショーの20年ほどあとにトランプ政権。そう考えたら、ここから2回ないし3回後の選挙でそれがあるような気がしてます。そのときには女性大統領を望みます。
そして、そのときの政権でトランプみたいなやつが出馬できない道筋を法的に整えてほしいですね。さらにいえば
こいつに代表される「言論の自由」に関しても、法的整備、考えられるべきですね。これもバイデン政権の時代に進めるべきだったことなんですけどね。しばらくはこの審議は無理。次に政権奪還するときの話なんですけどね。
極右候補の出馬にせよ、イーロンのXにせよ、奇しくもブラジルですでに対策講じて結果出てるのでこれ、言えてることではあるんですけどね。ブラジル、面白いことに先んじてて。前の大統領のボウソナロはトランプみたいなことやって8年の出馬停止。あとフェイクニュースや非民主主義的な言動取り締まり対策も厳しく、それでXが使用停止にもなったりして。X停止の時にも思ったんですけど、ネトウヨ・極右ってものすごく焦るんですよね。「なんでそんなの?」ってくらい。過激な言動っていうのが、彼らにとっての生命線なんだなというのがよくわかりました。あと、サンパウロ市長選で変な候補出たんですけど、どんなに取り締まっても問題の言動候補が出てくるし、それをメディアが叩いても効果がない。「モラル的にひどい」と分かっていながら、「そういう強いこと言える奴」こそをそっち側の人が望んでいるんだから。そうしないと、寄せる時代の波には対抗できないのだろうと、彼らなりに必死なんだろうなとは最近感じつことです。
ただ、それじゃモラルも人間的なしつけも放棄して野生に帰るだけなのでやめてほしいですけどね。こちとら小学生の子供いるのでたまったもんじゃないです(笑)。
あと、左側のタイプの人も、右側の人の思考の仕方を考えて行動したほうがそろそろ良い気はしています。「保守」といった際にどのくらいの保守なのか。「もう今はマイノリティにとっても十分に進化した世の中じゃないか」な保守なのか、1970年代より前くらいのそれなのか、あるいは20世紀より前のそれなのか。ほとんどの場合は最初のものだと思うんですね。それを忘れて全員が「アメリカ人の半分強は正気じゃない」とよく見てみないで敵意だけを一方的に燃やすのもよくはないと思います。
まあ、そういったところですね。