2022年、日本のアーティストの国際的活躍が相次いだのに、日本では知られているのだろうか?
どうも。
年間ベスト・アルバム前の音楽企画、今日はそのラストですね。
これまで「サッドガール・インディ」、「アフロビーツ」と来たんですけど、今回はズバリ
日本のアーティスト!
この話をしましょう。
いやあ、すごかったんですよ、今年の日本のアーティスト。これまでの国際チャート基準で、前代未聞のことが立て続いたんですから。
この三人
はい。左から、リナサワヤマ、ミツキ、彼女はこないだのサッドガール、インディ、いや、その前のプリマヴェーラ・サウンド・サンパウロのレビューからこのところずっと登場してますけど、そしてJojiと並んでますけど、この3人が国際的に大活躍でした。そのことを皆さんはご存知でしょうか?
どれだけすごかったか。それはこの3人が今年に出したアルバム
リナが「Hold That Girl」、ミツキが「Laurel Hell」、Jojiが「Smithereens」というアルバムを今年に出しました。いずれも素晴らしい内容のアルバムなんですけど、その内容に関してはここでも書いてるし
この方の書かれた素敵な記事でも確認することができますけど、まず、この3枚のアルバムが全英チャートでどのような成績を収めたか、これを見てみましょう!
全英チャート
リナ3位
ミツキ5位
Joji13位
すごくないですか??全員トップ20に入ってるんですよ!!
これ、オーストラリアでも似た状況なんですよ。こっちだと
全豪チャート
Joji3位
ミツキ7位
リナ12位
こちらでも、3人全員トップ20なんですよ!
さらにアメリカで見ても
全米チャート
ミツキ5位
Joji5位
リナ166位
リナだけちょっと落ちちゃいますけど、ミツキとJojiは全米トップ5ですよ!
米英豪の主要英語圏でこれだけ認知度があるんですよ!すごいと思いません?
それから、ちょっとマニアックなところでスペインを見ても
スペイン・チャート
Joji28位
ミツキ41位
リナ41位
スペインでも3人全員トップ50に入ってます!
あと、若干リナだけやや国際浸透が下がるんですけど、ミツキとJojiに関してはドイツ、フランス、北欧といったとことでもランクイン。もう、ほぼ世界的に知られていると言って過言ではありません。
なんでこんなに有名なのかというとですね
一番知名度あるのはJojiですかね。特に今年ですね。この曲、「Glimpse Of Us」がSpotifyのグローバル・チャートで1位になっちゃいましたからね。
彼の場合は88ライジングといって、アジア系のアーティストによるオルタナティヴなR&B/ヒップホップのレーベルがあって、もうそこのエース格として売れた感じですね。だから、この曲が出る前から人気はあったんですけど、この曲で一気に爆発しました。
ミツキは、こないだのサッドガール・インディからの続きになっちゃいますけど、Spotifyのサッドガール・プレイリストでの女王様的人気と、あとこの曲が顕著なんですけどtik tokですね。そこでのカリスマ人気がすごいんですよね。
リナの場合は、アメリカが拠点のJojiやミツキと違って拠点がイギリスにあるので、それで広がりにくかったハンディはあるんですけど、今年一気に知名度あげた感じですね。
イギリスだと、The 1975やウルフアリス、ビーバドゥービーと同じダーティ・ヒットの所属アーティストなんですけど、今年はそれに加えてチャーリーXCXのアルバムにフィーチャリングされもして、それで知名度が一気にあがりましたね。
ちなみにリナの場合は「サッドガール」にはカウントされません。彼女の場合、Spotifyのプレイリスト区分だと「プライド」というLGBT系プレイリストですごく重宝されています。
こういう風に語ると、3人ともちゃんと国際文化的に浸透した感じしません?すごいことだと思うんですよね。
が!
これが、日本だとどうなるか、というとですね
オリコン
リナ36位
ミツキ圏外
Joji圏外
と、まあ、燦々たる成績なんですよ・・・。
だいたい、世間一般の音楽ファン、知らないんじゃないですか?
まあ、3人ともに日本には住んでいないアーティストで、ほぼ扱いが洋楽なので、そうなっているところはあると思うんですけどね。あと、人によっては「そのうち2人は日系人であって日本人じゃないじゃないか」などというのかもしれません。
しかしですね
3人とも日本語かなり流暢なんですよね。
内訳いうと、リナは両親が日本人で5歳のときにロンドンにわたって以来生活中。ミツキは父親がアメリカ人で母親が日本人で三重県生まれで、国際的に世界を転々とした後に日本だと中学の頃に神戸在住。その後はアメリカに住んでます。Jojiは父親がオーストラリア人で母親が日本人で大阪生まれで神戸のカナディアン・スクールに通ったあと18歳でアメリカに移住してます。日本語に関しては立派ですよ。
あんまり言いたくないんですけど、明らかに外国に拠点があるのに、日本人の血が流れているってだけで日本人選手にカテゴリーして、国際大会で成績良かったら自分の手柄にすることがスポーツの世界であるじゃないですか。なんで音楽ではそれを適用して、自分たちの手柄のように日本人が騒がないのか。それが不思議でならないんですよね。
これに関して、日本の音楽業界がどういう見解を持っているのか、正直、聞いてみたいと思っているくらいですよ。明らかにおかしいです。
あと、今年はこの3人だけじゃなく
https://www.youtube.com/watch?v=4MNbX4MRIFQ
Spotifyのグローバル・チャートで藤井風と米津玄師が100位入りを達成したんですよね。快挙ですよ。2人して世界で聞かれたわけですから。
アップル・ミュージックのグローバルだと、もう少し日本人入るんですけど、あちらだともうほぼ日本とアメリカのアーティストしか入らないんですよね。ヨーロッパとか南米の利用者が少ないみたいで、あんまり参考になりません。サッカーと野球の競技人口くらいの違いがあるので参考にしないほうがいいと思います。
こういう風にいずれにしてもすごいことは起こっていて、日本人の才能が世界に飛び出していくことへの追い風は間違いなく吹いていますよ。
あと、僕の今年の年間ベストでも、日本のアーティスト、過去最高に多くなる予定でもあります。といっても全体の1割くらいではありますけど。