ネットコミュニティで大切なことは、すべて「サザエさん」が教えてくれた
質問です。
皆さんが考える「影響力のある人」とは?
いかがですか?
もう一度お聞きします。
皆さんが考える「影響力のある人」とは?
■皆さんそれぞれが、
「影響力のある人」
を思い浮かべたと思います。
ビジネス誌「フォーブス」
によると、
習近平、プーチン、トランプ、メルケル
などの国家を代表する政治家が名を連ね、
ベゾス、ビル・ゲイツ、
マーク・ザッカーバーグ、ウォーレン・バフェット
といった大企業の創業者
が続きます。
スポーツの世界だと、
リオネル・メッシ、
クリスチアーノ・ロナウド、
本田圭佑、長谷部誠、
野球だと誰ですかね?
イチローさんとか
掛布さんとかですかね(古いw)
芸能人に目を向けると
松本人志さん、ホリエモンさん、
西野亮廣さん、ローラさん、中村アンさん
(僕の好きな方ばかりですが、、)
あげればキリがありません。
「アンドリュー・リームズ!」
「ピューディパイ!」
と叫んだ方も
いらっしゃるかもしれません。
そう。
今皆さんが
頭の中で想像している人物こそが、
間違いなく「影響力のある人」
であり、
絶対的な存在であって、
誰からの否定も受けつけません。
■さて、
「ん?」と思われた方が
少しでもいらっしゃったらうれしいのですが、
「アンドリュー・リームズ」
って誰やねん?
という話。
先日投稿したnote
でも紹介しました。
エレベーターに乗って
あれこれ解説する動画を
10年間ひたすらアップしまくっている
ユーチューバー。
総視聴回数は
8000万回を超えています。
詳細は先日の投稿にゆずるとして、
彼が子どもにとって
あこがれの存在であり、
対面したときにはまるで
ミッキーマウスに会ったかのような
興奮と感動を覚える
と聞いたらどう思われますか?
鉄道の車掌をしながら、
趣味でYouTubeをやっていた
「一般人」
業界用語でいうところの
「素人」が、
世界的なアニメキャラクターを凌駕?
する人気を集めているとしたら
驚きませんか?
■ここに
「ネットミュニティ」
の魅力が潜んでいます。
思い込み、先入観、バイアス。
なんでもいいのですが僕は、
YouTubeやオンラインサロン
をはじめとするネットコミュニティでは、
緻密に設計された企画があり、
認知度の高い人物が主体となって、
高品質なアウトプットを広くマスに届けること
がデフォルトだと
信じて疑いませんでした。
でもそれが誤りであること。
盲目的に、無批判に受け入れていた、
凝り固まった価値観であったと気づきました。
ネットコミュニティを運営し、
成果をおさめている方々は往々にして、
偽りのない日常を、
作り込まずにありのままに、
そしてとてもニッチな内容を
一生懸命、熱心に発信しているということ。
もちろん、この限りではない、
著名なユーチューバーはたくさんいますが、
彼らとは真反対の世界にいる、
ごく普通の一般人であっても
力強く、その存在感を証明できる
ということが分かります。
■逆の視点を持つと
世の中の人々が
どんなインサイトに心を動かされているのか
を考えるきっかけになります。
一般人が運営するYouTube
のもうひとつの特徴として、
「双方向性」
というものがあります。
つまり、視聴者のコメントに対して
徹底したリアクションを続けているということ。
コメントに対する直接的な返信や、
コメントを起点とした企画を実施する。
もしくは、視聴者と一緒に
コンテンツをつくるといった
「交流」がさかんに行われています。
「エレベーター」という非常にニッチな、
分からない人にとってはまったく分からない、
「こんなもの誰が見るんだ」
という偏見に囚われそうになる
コンテンツを通して、
発信者と受信者がつながる、
または受信者同士がつながる
場が形成されている。
ここに「一般人」でも活躍できるという
YouTubeの本質が隠されている。
人々の潜在的ニーズは、
「つながり」にあります。
映像や編集にちょっと
難があったとしても、
そんなことお構いなしに、
とにかく誰かと「つながる」ことができる
という欲求を満たしてくれるのが
YouTubeをはじめとする
ネットコミュニティではないかと。
■便利になり過ぎた世の中では、
あらためて深く
考えることはないのかもしれませんが、
「サザエさん」
という昭和の香りが残る
今も日本人におなじみのアニメなら
イメージしやすいかもしれません。
晩ご飯の用意
をしているサザエさんがふと
「あら、お醤油がないわ、どうしましょ、、」
といってそそくさと
お隣さんの家に走ってお醤油を借りる。
気軽で自然な交流
がリアルに展開される場面に
違和感をおぼえる若い年代の方々は
少なくないのではないでしょうか。
今は、24時間、
明るく照らされた看板を掲げるコンビニが
数分歩けばだいたい
どこにでもある時代。
便利な世の中は
知らず知らずのうちに、
人々のリアルな交流を
削ぎ落していきました。
■孤立。
学校に行けば友だちがいるし、
職場にも同僚がいて、家に帰れば家族がいる。
孤立なんかしていない
そのように思えますが、
リアルな交流が減少した今、
オンライン上で
知らない人とつながらんとする人が
後を絶たないという事実は
何を物語っているのでしょうか。
サザエさん的な交流が今、
リアルではなくオンラインに移され、
人間関係の希薄化という寂しさを、
オンライン上で解消しようとするインサイト、
つまり
「自分でも気づいていない潜在ニーズ」
が表出しているのでは?
そんなに意識しなかった孤立感は
少しずつ顕在化し、
もっともっと他の誰かと、
知らない人たちと交流したいという欲求
が人々の行動に
置き換えられている、
ということではないでしょうか?
■エレベーター
のコミュニティには
自閉症の方々が7割以上。
発信者のリームズも
アスペルガー症候群です。
いろんな感覚を同時に刺激すると
心が落ち着くとされる彼らにとって
エレベーターは
なによりも大好きな場所。
僕が、サッカースタジアムを見て
興奮して写真を撮るのと同じ感覚で、
彼らはエレベーターの写真を撮る。
「なんか俺ってちょっと変わってるよな、、、」
と思っていましたが、
僕と同じように
スタジアムフェチはたくさんいることを知って
安心したように、
エレベーターが好きだなんて自分は変なやつだ
でもエレベーターのコミュニティがあることを知って
自分に対する恥ずかしいという意識を捨てることができ
自分らしく生きられるようになる
今まで孤独だった人たちにとって
リームズと、
リームズを中心としたコミュニティは、
アイデンティティを感じられる
大切な場所なのです。
自閉症の子どもとその親が
リームズにあこがれを抱いても
何の不思議もありません。
■note
でもそうですし、
ツイッターやフェイスブック
オンラインサロンも同じ。
オンライン上におけるコミュニティでは、
誰もが自由に、自分のアイデンティティを表現でき、
そのアイデンティティに共感する人
が集まってきます。
アイデンティティ、
つまり発信者が発信するトピックは、
その幅が狭くなればなるほど、
(ニッチになればなるほど)
コミュニティのつながりが密接になり、
「他の人とつながりたい」
という欲求をより強く
人々に抱かせるようになる。
そのことを理解した上で発信者は、
一貫したコミュニケーションに対する
コミットメントを心がけなければなりません。
極端だと感じるほどの
コミュニケーション。
毎日欠かさず更新することや、
フォロワーやファンに対する接触。
彼らが期待する「定期的な承認」
を満たすことで、
作りものではない、本物感を
伝え続けること。
ここに属することで
「生きている価値」
を認識できるようになって
それがずっと持続させられるように
覚悟と決意をもって
発信し続けることが必要不可欠だと。
■長くなっちゃいましたが、
まとめると、
発信者には
責任があるということ。
しかしながら肩ひじ張らずに、
自分の志をありのままに表現して、
超ニッチな世界を創造するという潔さをもって。
評価はフォロワーがしてくれます。
僕のような素人でも、
フォロワーの評価をうけて改善を続けて、
誰かにとって
「生きる力」になるようなコミュニティが創れる。
そして僕のフォロワーである
皆さんも、
自己肯定感を与えてくれる
僕にとって大切なコミュニティである
ということをあらためて
再確認することができました。
お互いがんばりましょう!
いつも最後まで読んでくれて
ありがとうございます。
それではまた明日。
おつかれっした!